ヒマラヤスギ
| 樹形 | 樹皮 | 葉 |
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1.樹形: 高さ30m以上に達する常緑高木です。
枝が水平からやや下向きに広がり、樹冠が美しい円錐形を成します。
特に先端の枝が垂れ下がる姿が優美で、世界三大公園樹の一つとされます。
2.樹皮: 灰褐色で、成長とともに不規則な鱗片状に剥がれ落ち、独特の荒れた質感になります。
3.葉: 針状の葉が短枝に束生(20〜30本が束になる)します。
色は青緑色から銀緑色で、手触りは比較的柔らかいです。
4.花: 10〜11月頃に開花します。雄花は円柱形で上向きに立ち上がり、大量の黄色い花粉を飛ばします。
5.果実: 10cm前後の大きな卵形の球果(松ぼっくり)が、枝の上に直立してつきます。熟すまでに1年ほどかかります。
6.種子: 熟すと球果の鱗片がバラバラに剥がれ落ち、その際に翼のついた種子が風に舞います。
7.冬芽: 小さな卵形で、葉の付け根に隠れるようにつきます。
樹木にまつわるエピソード
ヒマラヤスギの故郷は、その名の通りヒマラヤ山脈西部です。
古代インドのサンスクリット語では「デアダール(Devadaru)」と呼ばれ、「神の木」を意味します。
古来よりヒマラヤの神々が宿る神聖な木として、寺院の周囲などに植えられてきました。
また、その材は非常に耐久性が高く香りが良いため、古代エジプトでは船の材料や、ミイラの防腐剤としても利用されたと言われています。
日本へは明治初期に持ち込まれ、その端正な姿から公園や学校、官公庁のシンボルツリーとして全国に広まりました。
この木にまつわる最もロマンチックな楽しみは、冬に落ちる「シダーローズ」探しです。
ヒマラヤスギの大きな球果は、熟すとバラバラに崩れて地面に落ちますが、
その際、球果の先端部分だけが崩れずに、まるで木彫りのバラの花のような形で落ちてくることがあります。
これを「シダーローズ(杉のバラ)」と呼び、リースやオーナメントの材料として非常に人気があります。
大きな木の下を歩くとき、ふと足元に「木のバラ」を見つける。そんな、冬の散歩の小さなしあわせを運んでくれる樹木でもあります。