異常気象の典型ともいえる今年は、まだ3月の上旬にもかかわらず、すでにこの近辺では雪はなくスキーの出番はないに等しくなってしまっている。
これはこれでどこも無理とあきらめ、あえて雪のないことを期待して那岐山を歩くことにした。
車を走らせ美作ICで下車、しばらく北上した付近から見える那岐連山には雪らしき白いものは確認できない。登山口近くの道の駅から見上げても雪はないようだ。蛇渕の滝駐車場まで上がっても雪は全くなかった。
蛇渕の滝駐車場に駐車したら歩き出す。
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蛇渕の滝 |
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入山口の注意書き |
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以前に比べると、あたりはずいぶん明るい。
Bコース分岐を別け、無残な倒木帯を歩くと林道と出合う。
正面に山頂部を望みながら倒木帯を行く。この付近も以前となら様変わり甚だしく、この景観は見るに耐えない。
A、Bコース方面も楽に見渡せてしまい、そこもハゲ山同然。倒木処理用の簡易林道が縦横に山腹を走る。
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登山路より山頂方面を見る |
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水場は健在 |
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大神岩付近まで登って、ようやく本来の姿となる。
岩の上からは日本原高原や日名倉山、後山が春霞のなかにぼんやりと見えた。
時折は気持ちのよい立ち枯れの木立の奥に稜線部を見ながらしばらく歩くと森林限界に出て、滝山方面や山頂を見るようになる。
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大神岩より後山方面東望 |
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大神岩より日本原高原を俯瞰 |
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八合目 |
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稜線直下より滝山方面 |
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旧三角点より滝山方面西望 |
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東屋の立つ小ピーク(右)と滝山 |
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稜線に出たら那岐の家で短く休み、滝山へと向かう。
ここは以前と変わらぬ景観で、ほっとする。のんびり歩けば東屋の立つ小ピークに立ち、さらに進むと正面の滝山が次第に大きくなる。
残念ながら今日は霞がかかり見通しはよくなく、いくら目を凝らせても大山は見えなかった。
Break Pointでのブレイクは帰路の楽しみにとって置くとして、ひとまず滝山へと足を運ぶ。北面にわずかに残る残雪を見て、滝神社からのルートを合わせると、間もなく滝山山頂。
腹も減ったし風も強く、眺望もイマイチなので早々に那岐山へと引き返す。
いい具合にあった根こそぎ倒れた潅木を風防に、お気に入りの場所でブレイク。(標題画像)
誰にも会わず、しばらくの〜んびり昼食とする。
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滝山が次第に大きくなる |
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滝山山頂の展望台 |
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眼下に那岐池をはじめとするたくさんの池が見える |
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稜線上の潅木と那岐山 |
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稜線上も含め、那岐山山頂までに誰に会うこともなかった。ここも滝山同様、風が強いので足早に下山。
残雪の残るA、Bコース方面へと進み、分岐を右折。小さな沢を二度渡り、しばらく下るとこれまでに見たこともない物が目の前に現れた。
シカ避けネットとゲート。
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那岐山山頂より西望 |
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那岐山山頂東より那岐山と旧三角点(白い建物は避難小屋) |
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ネットとゲート |
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ネット沿いに急斜面を下る |
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これまでは以前とほぼ変わらぬ山容だったものの、ここに来てネットの向こうには無残な倒木帯。
入山口にあった注意書きのとおり、これから先では倒木の処理を行っていているようだ。
それはそれで大変ご苦労さまなことなのだが、ゲートはあるものの厳重に封鎖されているので、ここでルートが分断されてしまっているではないか。
仕方なくわずかな踏み跡をたよりに下方へと続くネット沿いに下る。
しばらく下ると沢へと下り林道と出合い、ひとまず安心したもののそれも束の間。もちろんこの林道は以前はなく、現在地がよく把握できない。
「Cコースの尾根は向こうに見えているのだが・・・」
この林道から以前の下山ルートへの入口が分からずAコース方面へと足を向けたが判然とせず、再度、戻りかけるとカーブの先端部に小さな杭に書かれた『Bコース↑』を発見。無事、下山路を見つけることができた。
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『Bコース↑』と記した小さな杭(林道より見上げる) |
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沢に架かる橋 |
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荒れた倒木帯をしばらく下り、沢沿いでネットをくぐると、ようやく以前の様相の植林帯の登山路となった。
右手下方に沢を見ながらしばらく歩くと、やがて橋を渡る。
Cコースと合流すれば下山口に出て、わずかな林道歩きで駐車地点に戻った。
稜線を歩き出してからは誰とも会わない静かな山歩きだったが、その後に見た光景は目を覆いたくなるほど無残なもので、出来る限り早い将来に元の姿に戻ることを願うばかりだった。
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