増減速機診断

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アコースティックエミッションによる増減速機の診断原理

 増減速機の診断対象は軸受と歯車である。このような場合、AEセンサ1CHで計測し、AEの発生周期から歯車と軸受の区別をすることは可能であるが、解析が煩雑となる。このような診断対象には、一般的にAEセンサを2個取り付けてAE発生位置を特定して評価するのが有効である。

アコースティックエミッションによる増減速機の診断の実際

 右図のような減速機をAEにより診断する場合を例にあげて説明する。

AEセンサの設置

 まずAEセンサは右図のように減速機の両端に設置し、各AEセンサへのAEの到達時間差からAEの発生位置を求める。AEセンサは、検出面にシリコングリースを塗布したのち、減速機の表面に密着させて取り付ける。右図では、AEセンサの固定にマグネットホルダーを使用している。

AEの評価方法

 計測結果を右図に示す。横軸がAEセンサ設置位置を示し、縦軸が各位置におけるAEの発生数(累積数)を示す。AEは、CH1から0.13m近傍に集中して発生している。この位置は、右上図の左側の歯車かみ合い位置であることから、この歯車の歯面に異常が発生していると判断できる。同様に、軸受損傷、軸亀裂等も、AEの発生の集中位置から異常を評価できる

 

 

 

 

 


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