二人だけの研究室 (後編)




l※ 芥と学まだヤッとります。くどい(汗)
しおりさんのイラストはこちらからも見られます→




芥は白衣を羽織ったままズボンと下着をいっきに引き下ろすと
オレの耳元で囁いた。

「学、お前の口でしろ。」

「えっ?」

オレはここまできて芥がそんなことを言うなんて思わなくて
下半身に伸ばしていた指はしらずしらずに止まっていた。

「指が止まっているな。」

芥はオレの手の甲に手を添えるとそこをゆっくりと撫であげた。
そうやって窘められてオレの手はまたぎこちなく動く始める。
それに芥は気をよくしたようにまた手を離し口元で含み笑いをした。

「か・・・い・・・」

「いったろう。精子の攻撃性を調べると。
ならばお前のもオレのも無傷で採取する必要があるだろう。」

芥はそういうと促するようにオレの目の前でそれを揺らした。

「あっ・・・」

けど・・・。
つまりこの行為は実験の為のものだってことだろ?
そりゃそれは確かに攻撃性のある精子には関心があるけど・・・。

でも自分たちの精子でするのはかなり抵抗をかんじて
オレは目の前にある芥のものを無意識のうちに背向けてた。

「どうしたガク?」

「芥はオレと芥の遺伝子を攻撃させるつもりなのか?」

「不服か?」

「そんなの・・・遺伝子レベルの問題でもオレ嫌だよ。芥と戦うのなんて・・・。」

「それこそ愚かな考えだろう。」

芥はそうつぶやきながらオレの胸の突起に唇を落としていく。
そうしてる間も動くのをやめてしまった指に指を絡めてそこを揉み解すように
触れてくる。

「あ・・・っ、」

「実験にはある程度の代償が必要なことくらいお前も知っているだろう。
しかもお前とオレの精子、誰に迷惑をかけるわけではあるまい。」

芥の言ってることは確かに正しいってわかってる。わかってるけど・・でも。

感じる部分をツンと甘噛みされてオレは我慢できなくなって「うっ。」て
声を上げた。

「でもそんなのオレ・・ヤなんだよ。」

オレが涙目で訴えると芥は大げさなほど大きなため息をついた。

「甘いな・・・だったら望みどおりお前の体で実験してやろう。」

芥は椅子に座っていたオレを強引に立ち上がらせると今度は机に突っ伏した。
もう腰もたたないぐらい限界なオレはまるで人形のように芥になされるがままだった。

腰を高く突き上げられ、芥の指がオレの中に入ってくる。
芥を受け入れる時はいつも慣らすまでにかなり時間を要するのに今日は散々弄ばれた
せいか直ぐに入った。

「ああっ」

細い指の動きがじれったいと感じるほどオレは早く芥が欲しくて知らず知らずのうちに
腰を揺らしてた。

「流石にスムーズだな。こっちもすぐに入りそうだ。」

「ん・・・なこと、いちいちいうなって」

オレの考えてることがみんな芥にバレてる気がしてオレは恥ずかしくなって叫んでた。

「だったら試してみるか?」

指とは違う熱い太いものがあてがわれてオレは力を抜いて呼吸を整えた。
いつもそうやって受け入れる準備を心はしていても体はついてかないんだ。
芥のものが入ってくるとその痛みで力をいれちゃって我を忘れちまうんだ。

今日だって・・。
圧迫してくるそれにオレは体を震わせてもがいた。

「学、もっと力を抜け・・・。」

「あっやああ・・ヤああ!!」

それでもいつもに比べればかなり楽に押し込まれたそれはオレの内臓を圧迫しながら
動きを止めた。

「ふっ」

芥はまるで「ほら、はいっただろう」とでも言いたげに口先だけで笑うと背後からオレの体を
壊れるかと思うほど強く引き寄せた。


「カイ!!」

「あの男のものなどこのオレがすべて排除してやる。」

今まで冷静だとおもってた芥に余裕がなくなって大きく繋いだ体を穿きはじめた。

「や・・やっカイ・・やめて・・・!!」

痛みとも快楽ともつかぬものが体中を駆け抜けてく。
まるで下半身がすべて芥のものになってしまったみたいだと思う。





オレは芥の動きに翻弄されながら朦朧としていく思考の中でぼんやり思った。

『より優れた遺伝子を残す為に精子は競争しながら目的地に到達する。それも生き残るは
たったのひとつ・・・。』


なら、親よりも子の世代の方が勝るんじゃねえかってオレは思ったんだ。
もし親と子の精子がそこで遭遇してしまったら、親の遺伝子は子を優先しねえだろうか。

けどそれが親子でなく兄弟だったら・・?
食い殺そうとするだろうか?より強い自身の遺伝子を残す為に・・・。

真っ白になった先にオレは手を伸ばした。

「カ・・イ・・!!」

「ガク・・・!!」

『いやだよ。そんなの・・・絶対ヤなんだから・・な。』

倒れこむまえに芥が後ろからオレの体を支えてくれた。
遠ざかる思考の中で優しい芥の声を聞いたような気がした。

「わかっている。」って。









オレが目を覚ましたのはケタタマシイ電話の音だった。
慌てて立ち上がろうとした時にはすでに芥が受話器を取っていた。


『また・・・お前か。
・・・ここにはいないといってるだろう。』

芥の声はすこぶる不機嫌だった。
受話器の向こうから微かに廉の声が聞こえてた。
オレの事心配してかけてきてくれたんだ。


『今取り込み中でな、そんな下らん電話なら切るぞ。」

芥は無表情のまま受話器を置くとオレの方をちらっとみた。

「カイ、今の廉だろ?なんで代わってくれねえんだよ。」

無表情だった芥がにやりと含み笑いを浮かべた。
オレは何か嫌な予感がして後方に後ずさっていた。

「カイ!?」

「別に構わんがな。電話の最中、先ほどの実験の続きをすることになってもな。」

「なんだよ。それ!!」

芥の視線でオレはようやく気づいたんだ。
オレってば白衣だけ着ててその下は何も付けてなかったんだ。
ちゃんと確かめたわけじゃねえけど、この感触は下着もつけてねえ??
それに芥も白衣だけ羽織っててシャツもズボンもはいてねえ。

「な・・・なんでこんなカッコなんだよ!!」

「お前の服は汚れてしまったからな。それとも全裸の方がよかったか?」

「ううううっ〜」

唸りながら今更白衣を押さえてみたけどやっぱりってかんじで。


                       

芥はそんな事などもうどうでもいいというように準備室の方に入っていった。

「ガク、いつまで待たせるつもりだ。はじめるぞ、」


まさかまたさっきの続きってわけじゃねえよなっ?
て思ったけど今度はちゃんと実験の準備をしてて。(・・・それでも白衣の下は裸なんだけど。)


オレは「おうっ」って返事をすると慌てて芥を追いかけた。




        
                                                END

あとがき


ここまで読んでくださったお客様ありがとうございます!!
そして今回合作に応じてくださったしおりさんスペシャルサンクスです!!

イラストをみてピピっときまして(いや妄想の彼方に飛んでしまいまして 爆)
お話を書かせてもらうことにしました〜。
これからはいつでもイラストが見られます。サイト持っててよかったです(感涙)
頂き物のお部屋にもしおりさんのイラストを置いていますのでよかったらそちらも
立ち寄ってくださいね。※但しお持ち帰りは厳禁です!!
イラストの著作権はしおりさんにありますのでみるだけでお願いします〜。

さて次回は重いIfに戻らないといけません(汗)時々こうやって気分転換すると思うので気長に
お待ちくださいね。 緋色