ドタバタ・バレンタイン
番外編
ドタバタ・バレンタインの番外編と言うより最終話のボツネタです。
本編読まなくてもわかると思いますが、読んだ方がもっとわかるかもしれません(^_^;)
空総受け?
※ 登場人物が多くややこしいので名前入れてます(汗)
空 「兄ちゃん何すんだって。」
水都 「ほぅ教師に向かってそのもの言いお仕置きが必要なようだな。」
兄ちゃんはみんなが見てる前だってのに
気にしてねえみてえにオレの尻に手を回してゆっくりなで上げた。
それはすげえいやらしい手つきでオレはぞっとした。
七海 「真一郎・・・私という人がいながらあなたと言う人は!!」
藤守 「そうだよ。羽柴はオレのもんなんだから、水都先生は放れてよ。」
今にも泣き出しそうな2人の声がしたけどオレは兄ちゃんに顎を
捕らえられていて2人の方をみることが出来なかった。
兄ちゃんはまるでその場にいるみんなに見せびらかすようにそのまま唇を
重ねるとぎゅっと腰を引き寄せてきた。
空 「兄ちゃん・・ヤメ・・。」
抵抗の言葉は唇の中に飲み込まれていた。
ぐりぐりと腰を押し付けられオレは兄ちゃんが冗談じゃねえ
ってことがわかった。
いたぶるようにゆっくりと舌を絡めてきた兄ちゃんの舌をオレは
今度こそ思いっきり噛んでやった。
水 「ツっ」
痛みで兄ちゃんが腕を緩めた瞬間オレはここぞとばかりに逃げようと
したらオレの行く手を阻むように相沢が立ちはだかっていた。
空 「相沢!!」
相沢 「ナンバー013、私の手から逃げられると思ったか?」
空 「くっ」
前には相沢、後ろには水都になった兄ちゃん。
その周りには藤守 や広夢 クリス、七海ちゃんがいて、
しかもオレたちとちょっとはなれたところでは今でも綾乃ちゃんと
永瀬の市川争奪戦を繰り広げている。
直 「水都先生、これ以上羽柴をいじめたらオレが承知しないんだから。」
七海 「真一郎、あなたを愛してるのに・・。」
水都 「七海先生、藤守くん。ヤキモチですか?心配しなくいてもあなたたちも
後でたっぷりと可愛がってあげますよ。」
七海 「真一郎!!」
七海ちゃんの悲痛な声を聴きながらオレはなんともいえない悲しい
気持ちになってた。
それで、きっと兄ちゃんだけ相沢に別の薬を飲まされたんじゃねえかって
思った。
じゃなきゃ七ちゃんにラブラブの兄ちゃんがこの状況はありえないだろ?
そんな事を考えていたらオレの目の前に立ちはだかった相沢が冷笑した。
相沢 「真一郎がお前たちを手に入れたあと私が真一郎を手に入れれば
一石二鳥だな。今後こそ私がすきしょ!世界に君臨してやる。」
相沢のとんでもない野望を聞いたオレは考えるより先に
叫んでいた。
空 「そんなこと主人公のオレが絶対ゆるさねえんだからな。」
相沢 「許さない?ならどうするのだ?」
相沢の手がオレに伸びてきてその指がオレの頬をなぞった瞬間
ぴりっと冷たいものが背中に流れた。
相 「いいか?013、お前は今日からは主人公でなく、すきしょ!総受け
キャラになるのだ。」
空 「なんだって!!」
その時だった。深刻な面持ちをした広夢が相沢の前に立ちはだかったのだ。
もしかしてオレを助けるために出てきてくれたのか?
広 「相沢教授、質問してもいい?」
相沢 「ああ。構わない。」
広 「空くんが総受けキャラになったら僕も空くんの事好きにしていいの?」
相沢 「勿論、君も好きにしたらいい。」
広 「本当!!やった〜!!だったら僕賛成だよ。」
オレは広夢と相沢の会話に脱力しちまいそうになった。って広夢
そういうことじゃねえだろ?
直 「そんな事勝手に決めるな。羽柴は誰にも絶対に渡さないっていってるだろ!!」
それを聞いた藤守は顔を真っ赤にさせて怒鳴ってた。
藤守にそんな事を言われたら普段のオレなら舞い上がるほど喜んだだろうけ
どこの異常な状態の中ではありがたみも半減しちまうかんじで。
広 「いいじゃない。ナオくんは空くんのお嫁さんになるんでしょ?僕は空くんの
お婿さんになるんだから。」
直 「オレは羽柴のお嫁さんって・・。」
自分でそう言い返した藤守が真っ赤になってる。
オレも広夢の言った事を想像しちまって思わず真っ赤になった。
藤守がオレの嫁さん・・・ってそれは確かに悪くねえな。
でもオレが広夢の嫁になるってのは絶対ありえねえつうか想像できねえ。
反対ならまだしも。
オレがそんな邪なことを考えていたら隣からクリスも参戦してきた。
クリス 「確かにそれは妙案ですね。
羽柴さんが水都先生のお嫁さんになれば、ドクターにちょっかいを
出す人はいなくなりますし、私も賛成です。」
空 「ちょっと待て、クリス・・」
七海 「じゃあ私が羽柴くんをお嫁さんにしたら真一郎は戻ってきてくれるのですか?」
空 「なっ!!七海ちゃん、なんでそうなるんだよ!!」
広 「そうそう。みんなで空くんをお嫁さんにしたら万事解決するって。」
広夢、それは違う 絶対に違う!!
オレのむなしい心の叫びに答えたのは綾乃ちゃんだった。
綾野 「僕はそれでは解決しないけどね。」
芥 「ああ、そうだな。綾野、今日こそはお前と決着をつけてやる。」
綾野ちゃんと永瀬とはにらみあったままで、そんな2人を
渦中の市川は困ったように頭をかきながら見てる。
学 「オレこんなにモテるなんて知らなかった。」
空 「市川そういう問題じゃねえだろ?お前のせいなんだから
なんとかしろよ。」
学 「何とかって言われてもな〜。薬の効果も、もうすぐ切れるし
そうだ!!空先輩だけクッキー食べてないってのが悪いんだよ
空先輩も食ってみろって。」
空 「市川・・・お前・・」
ああ〜もう誰もあてにできねえ〜そう思った時オレは最大の
味方の存在を思い出したんだ。
空 『よる〜夜〜、見てるんだろ?この状況なんとかしてくれよ。』
夜 『ようやくオレに助けを求めてきたか。』
空 『頼むって。』
オレが心の中で手を合わせるようにすると夜がふっと笑った気配がした。
夜 『まあ、助けてやらねえわけじゃねえけど、さっきの『総受け』ってのはもちろん
オレにも有効なんだろな?』
空 『へっ?』
オレは夜の言った意味がわからず間抜けな返事をした。
夜 『つまり、助けた礼は体で返してくれるんだろ?』
体で返すってつまり・・・
空 『ん・・な事できるか!!』
夜 『ふ〜ん、オレに抱かれるより、水都や相沢の方がいいって。』
空 『そういうこといってんじゃなくて、』
オレは夜に抱かれた時の事を思い出しそうになってぶんぶんと頭をふった。
そんな事したって夜にはオレの思考はみえみえなんだろうけど、そうせずには
いられねえって感じで。
くそっ人の弱みに付け込みやがって。
大体それが同じ体の同居人としていう事か?
オレの体は夜の体でもあるんだぜ。
『だったら助けてやんねえ。』
意地悪くそういった夜にオレはぎりぎりと歯噛みした。
『ああ、夜に頼みごとなんかしたオレが間違ってたよ!!』
「決まったみたいだな。これでこれから羽柴空はすきしょ!
総受けキャラ決定だな。」
じりじりとオレはみんなに周りを囲まれて後退してた。もう後はねえって所で
目に入った時計を見ると残りあと10分。
今のオレには10分が永遠とも思えるほど長え気がした。
「くそ〜。もうやけだ。」
そう思った瞬間 オレの体は勝手に藤守の腕を掴んで一番攻防の薄
そうなところに突進してた。
クリスと七海ちゃんがびっくりして退いたチャンスを逃さなかった。
『空・・・この貸しは必ず返してもらうからな。』
夜の声がしたけどオレは無視してやった。
「藤守逃げるぜ。」
「えっ?うん。」
「絶対オレの手離すなよ。」
藤守が返事の代わりにぎゅっと手を握り返してくれてオレはその場にいるみんなに
大声でいってやった。
「オレと藤守の愛の逃避行だ。邪魔すんなよ」
言ってやった瞬間してやったりと思った。
その後化学室がどうなったなんてオレはしらねえけど。
ただひたすらに藤守と走って学園を飛び出して・・・。
オレたちにかかった魔法が解けたのは丁度学園の12時の鐘がなった
時だった。
おしまい
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ボツネタだしWEB拍手に入れるつもりで書いていた話だったんですがうまくタグが載らなくて
こっちにやってきました(汗)二人の魔法?が解けた後のお話は後日に(笑)
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