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●エプロン

 

(夜らん編)





     
まったりした時間を過ごしていた夜とらんの部屋に
突然真一郎が顔を出した。

「よお。空 直どうだ〜?」

妙にテンションが高い真一郎に夜が怪訝な顔をする。

「こんな時間に何のようだ?」

夜は空のフリをして真一郎を嗜める。

「空は連れねえな〜。」

夜に甘えるように肩を抱いてきたかと思ったら真一郎はいきなり
にぱっと笑った。

「っていうか、今日はお前らマンションの方にこねえって
きいたからな。慌てて持ってきてやったったんだ。」

そういいながら真一郎は小さな包みを夜に手渡した。

「これは?」

「この間の依頼主がお前らに是非お礼をしたいってよ。
預かったんだ。ほら、直甘えもん好きだろ?」

真一郎は意味ありげににやりと笑うと
不審な顔をする夜に小声で耳打ちした。

「悪かったな。二人の所を邪魔しちまって、まあこれで
あとは楽しめって。

「そんじゃあ。今度の休みはマンションの方にこいよ〜」

にやにやしながら嬉しそうに出て行った真一郎を見送ると
らんはぽかんとしながら夜から包みを受け取った。

「真一郎なんだったんだろう?ってこれ僕があけちゃまずいよね。」

直が甘いものが大好物なようにらんだって甘いものには
目がないのだ。

「いいんじゃねえ。今日は交代するって約束したんだろ?」

「うん。」

嬉しそうに包みを開けたらんは目の前にきらきら光る
お菓子にうっとりする。

「ねえ、夜見て〜どれもおいしそうだよ。って、あれ?夜これなんだろう。」

お菓子と一緒に入っていた布をらんは広げて見せた。

真っ白なひらひらした洋服?

「へえかわいいじゃん。」

「かわいい。これが・?」

「ああ。らんが着ると似合いそうだぜ。」

「そっかな〜。」

半信半疑にらんは服の上からその布を当ててみる。

「着てみろよ。」

「うん。」

「そうだ。らんそれ着てコーヒー淹れてくれるか。
菓子食うんだろ?」

らんはもう一度嬉しそうにとうなづくと台所へと消えていった。





コーヒーを運んできたらんは恥ずかしそうに
うつむいた。
夜がじっと自分を見てるのがわかったからだ。
それでも夜が自分をじっと見てるとわかると照れた
笑みを浮かべてコーヒーを夜に渡した。

「よく似合ってんぜ。」

「そう?でも僕なんだかスースーして落ち着かないんだけど。」

「どれ見せてみろ?」

「えっやだよ。」

コーヒーをサイドテーブルに置いた夜は
恥ずかしそうに裾を押さえたらんの手を引いた。

「なんだ。下着はいてるのか。」

「下着も脱ぐの?それより夜 コーヒー醒めちゃうよ。」

「ああ。」

夜がコーヒーを口元に運ぶのをらんはうっとりしながら見つめる。

「ねえ 夜美味しい?」

「すげえうまいぜ。らんは・・?」

「僕はコーヒーよりもね。」

お預けをくらった猫のようにらんは夜の顔を伺う。
夜は笑いながらお菓子の箱からチョコレートを一つ摘むと
らんの口にはこんだ

「コーヒーのお礼」

「んんn・・」

お菓子と一緒に唇をふさがれ夜の舌がチョコレートと一緒に
らんの唇にひろがる。

夜はらんの舌を吸い尽くすようにチョコを絡め取った。

ようやく唇が解放されたころにはらんは瞳はすでにとろんと
していた。


ところが夜が腰を引こうとした瞬間らんは我に返ったように
夜から離れた。

「どうした。らん?」

「ごめんね。あのね・・その・・・・」

らんはもじもじしながら夜の顔を見上げて申し訳なさそうに
つぶやいた。

「今日はダメなの。」

「なんで?」

予想外のらんのお断りに不機嫌になった夜に
らんは困ったように言葉を捜した。

「だって、その、だから・・・。」

そんならんを自分の膝に抱きかかえると夜は優しく言った。

「らん。怒らねえから言ってみろ。」

「よるホントに怒らない?僕の事嫌いにならない?」

夜が優しくうなづくとらんは慎重に言葉を選びながら小声で言った。

「昨日空がね・・・だから・・・ダメなの。」

夜はそれを聞いてあいつは・・・とたしなめるようにため息をつくと
らんの下着に手をかけた。

らんが慌てて押さえ込もうとしたが夜はやすやすと
それを取ってしまう。

「やだって。ダメだよ。よるぅ〜」

涙声のらんを抱きかかえたまま夜は諭した。

「大丈夫だ。傷を見るだけだから。」

「だって、そんな所 僕夜に見られたくない。」

「いつも見てるだろ。それよりらんの傷の方が心配だ。
ほら薬ぬってやるから。」

それでも嫌がるらんに夜は部屋の電気を落とした。

「これなら恥ずかしくねえだろ?」

「でもこれじゃあみえないよ。」

「見えねえ方がいいんだろ?」

「そうだけど。」

「ほら、大丈夫だから。」

夜はらんを膝の上に載せると薬を手に取った。

「このへんか?」

夜は撫でるように優しく双丘に触れる。

「ううん。もっと奥。」

「じゃあここか?」

夜の冷たい指が撫でるように優しく谷間に触れると
らんはそれでけで感じてしまいそうになって腰を引いた。

「あ・・・っん。」

「らんどうした?傷口痛むのか?」

「ううん。大丈夫。えっとそのもう少し右。」

「右・・?」

「うんってあ。そこ。」

「確かに切れてるな。」

夜は顔をしかめると軟膏をたっぷりと手にとってらんの傷を撫でるように
塗りつけた

その何ともいえない夜の指の動きにらんはくすぐったいような
下半身が痺れていくような感覚に襲われた。

「ありがとう。夜もういいから・・。」

らんが慌てて夜の膝の上から逃げようとしたが夜はそれを許さなかった。

「まあ待てって。」

腰と傷口に回されていた手がエプロンをまさぐり前へと移動する

「や・・・ダメだって夜・・。」

「やらしいな。らん。今ので感じたのか?」

すでに盛り上がったらん自身を夜はエプロンの上からそっと撫でた。
直接触れられる感覚よりももどかしい夜の指にらんは身をよじった。

夜は笑いながら一端らんから離れると電気をつけ上から下まで
穴があくほどらんを見下ろした。

「夜だめだって。」

「わかってるって。」

何もしてねえだろ?と優しく言いながらも夜は意地悪な笑みを
浮かべてる。

堪らなくなってらんは夜に呼びかけた

「ねえ。夜」

「なんだ?」

「あのね僕・・。」

「今日はダメなんだろ?」

「そうだけど・・。」

らんは躊躇いながら起き上がると夜自身にズボンの上から触れた。

「ねえダメ?」

上目遣いで聞いてくるらんに夜は小さく笑うと自分でズボンを寛げた。

くちゅっと言う音を立てながら、らんは自分の口には到底
収まりきらないそれを含むと夜も満足げにらんの髪をなでた。

「いい子だな。らん。旨いか?」

「うん。美味しい・・・」

上目遣いに夜をうかがいながらその行為に酔うらんの腰はエプロンには
収まりきらず揺れている。

夜は鬼畜な笑みを浮かべるとらんを自分から突然引き離した。
心配そうにらんが夜を見つめる。

「よるぅ?嫌だった。僕ヘタだった?」

「いいや。すげえ気持ちよかったぜ。」

「だったら続きを・・。」

ねだる様に甘えるらんにそっと唇をよせると
夜はすばやくらんをうつぶせにして馬乗りになる。

「らんの口で行くのも悪くねえんだがな。やっぱ、こっちじゃねえとな。」

らんは無理やり入れられるんじゃないかと思って腰を逃がそうとしたが
夜は大丈夫だと優しく言い置いて高ぶったそれを挿入するように
らんの腰におくった。

挿入されたような感覚にらんも一緒に腰を揺らす。


「あううん。夜、夜 よるぅ〜」

「らん。いいカッコだな。」

吸い付いたように自然とゆれる腰にらんは恥ずかしくなって
尻を押さえたが夜はその腕を押さえ込みらん自身を握りこんだ。

「やああ・・!!」

そこはすでにじゅんと濡れていた。

「こっちもぬるぬるだな・・。」
 
傷口に塗りこんだ薬のせいで二人が揺れるたびにくちゅくちゅ
といやらし音がする。
 
「いやあ・・。」

後ろからと前から攻め立てられてらんは
逃げ場のない快感から逃れるように顔を横にふった

「ダメ・・よる・・・ダメだって・・。」

「ダメじゃねえだろ?こんなに濡れてるぜ。」


夜が濡れたエプロンを示すとらんはもっと恥ずかしくなって
腰を逃がそうとしたが
それにあわせるように夜が体を密着させてくる。

「・・夜 僕もう・・いっちゃう・・ああああ」
 
らんは一際大きな声をあげ、夜の手に吐き出すと
それを終える頃に夜も吐精した。
 

大きく二人荒い息をはくと夜がらんを強く抱きしめた。

「かわいいぜ。らん。」

夜に強くしがみつきながららんは照れ隠しのように夜の耳元で
つぶやいた。

「夜のエッチ!」

夜は笑いながららんを抱き寄せる。

「らんもう1度薬ぬってやろうか?」

「もう、夜ってば・・。」

恥ずかしそうにお尻を押さえたらんを抱き寄せると夜は笑った。

「ほらもう寝ろ。明日は早えんだろ?」
 
「うん。日直なの。ナオきっと一人で起きられないよね。」

「大丈夫だって。空のやつが嫌でも起こすだろ?」

「そーだね。」

らんは名残惜しそうに布団に入ると幸せそうに夜の温もりを抱きしめる。

「らん おやすみ。」

「うん。夜もおやすみ。」

夜はちゅっと優しく額に唇を落とすとらんは眠りへと落ちていった。




無防備ならんに欲情が湧き上がるのを
抑えて自分も横になった夜だったがが・・・
先ほどから別の感情を実はもてあましていた。
 

『にしても、空のやつらんを傷つけるなんて、きっちりお仕置
きしねえとな。』




鬼畜な笑みを浮かべながらそう言った夜の台詞を空はまだ知らない。
 

 



あとがき
この調子でいくと3部作ならぬ4部作になりそうな・・・(苦笑)
空の裸エプロンも書きたくなりました。ってすでに伏字じゃないし。