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ナオとらんのあいだに・・・。
浅い眠りの中ふと部屋の戸が開く音で夜は目が覚めた。
空は今日1日走り回って疲れてるせいか気づく気配
もない。
開いた扉を注意深く追うと扉をあけた人物と 暗闇で目があった。
・・らん・・?
夜ががばっと起き上がるとその相手は慌てて逃げ出した。
夜中の学生寮に足音がこだまする。
それを追って走る夜の足音がだんだん近くなって。
ふいにその音がやんだ。
どこだ? あいてる廊下の窓から冷たい風が吹いていた。
夜は誘われるようにその窓にむかって・・・。
隠れてるつもりなのだろうか。 窓の横の物置の影がゆれてる。 気づかぬフリをして近づくと相手が息を呑んだのがわかった。
「・・・」
その腕を捕まえると長い髪が揺れた。
「らん!!」
違うと必死に首を振る相手に夜は心のそこから いとおしさとうれしさが入り混じった感情が湧き上がる のを感じた。
「らん。」
掴んだ腕を抱き寄せると夜はらんを強く抱きしめた。
「らん。よかった。」
一瞬抵抗しようとしたらんの腕がだらりと落ちる。
そのまま抱きかかえるように部屋へと連れ込んだ夜は
らんをベットに座らせるとココアを入れて戻ってきた。
「ほら飲め。温まるぜ。」
らんが落ち着くのを待って夜は見上げるように 膝を折った。
「らん・・・」
それでもらんは口を閉ざしたまま違うというように首を振った。
おそらく直と約束事でもあるのだろう。
「俺がお前とナオを間違うわけねえだろ?」
震えるらんの腕を引いて夜はらんの指からカップ を取った。
「何も話さなくていい。だから今は黙ってオレのいうこと 聞いてろ。 ずっとお前だけを愛してんだぜ。オレは・・。
だからお前がこうして生きてたことが何より
うれしい。
どんな姿になってもらんが生きてるならオレは
それでいい・・・」
らんの瞳から大粒の涙が零れ落ちる。
「よる・・・」
「らん。」
ようやく認めたらんを夜は強く抱きしめた。
「お願い空には言わないで・・・」
か細いらんの声にわかってると夜は強く答える。
「らん 直は眠ってるのか?」
もとより夜に弱い直がこの時間に起きているとは思えなかったが
もし直に内緒でここに来たのならそれはまずいだろう。
らんは返事に戸惑うとうつむいた。
それを夜は優しく咎める。
「あのね。ナオは薬を打ってるの。だから・・。」
らんの服の袖を捲し上げた夜はそこにある無数の痣に 険しい表情をした。
「ごめん・・・なさい。」
その言葉を塞ぐ様に夜はらんの唇をふさいだ。 そのままらんの胸に顔を埋めるとらんが身じろいだ。
「ダメ・・・よる。ナオにバレちゃう。」
夜は優しくらんの髪をかき上げると頬をなでた。
「大丈夫だ・・」
らんを心配させないように夜はあくまでやさしく 触れていく。
「ん・・」
そのしぐさがじれったいのからんは潤んだ瞳で夜を 見上げた。 夜は小さく笑うとすでに立ち上がりつつあるらんの
ものをズボンの上からなで上げた。 やさしくそれを愛撫するともどかしいのからんが腰を 揺らし始める。
「らんオレが欲しいんだろ?」
「ダメ・・・」
らんは首を大げさなほど大きく振る。 ナオにばれちゃう・・・もう1度そういったらんの服を 夜は器用に剥ぎ取って自分もさっさと脱ぎすてる。
心配そうにらんが見上げてくる。 何を直と約束したのか知らないが約束を破っても
ここに来たらんが愛しくて夜は優しくその体に口付けていく。
夜の肢体を這わせるとらんの体が 歓喜に震えてるのがわかった。
でも挿入すればさすがに直にバレるだろう。
夜はらんのものを握りこむと自分のものに
擦りつけた。
「あん・・・」
「らんを感じるぜ」
「僕も・・・」
もっと夜を感じたいとばかりに下肢に指をのばしたらんが
握りやすいように夜は腰を浮かす。 触れたものから透明な液がこぼれおち互いの指が それを絡め取る。
「らん」
「よるぅ・・・」
互いに求め合って深いキスと唾液を交換し深くより深く 求め合う。 互いの体が溶け合ってしまうように。
「あん・・夜ダメいっちゃう・・」
夜が更に激しく追い詰めるとらんは夜の指に 白液をこぼした。
荒い息をついたらんをいとおしさと狂おしさで夜は
抱きしめた。
離れたくないと言う想いが零れ落ちるようにらんの瞳から
涙がこぼれた。
「夜もう僕は夜と離れ離れになるのはやなの。
たとえ研究所に戻っても夜と一緒なら僕は耐えれるの。
僕は・・・直を捨てるから
だから夜も空を捨てて・・・。お願い僕を 僕を・・もう・。」
最後は声にはならなかった。
らんに直を捨てられるわけがない。 もし出来るならこんな事になる前にとっくにやってる。
夜はらんをぎゅっと抱きしめると言った。
「らん 耐えるってのは我慢するってこどだぜ。
直が何をしようとしているのかわからないが、
お前が直を信じなくてどうする。諦めんな。」
「よる」
「大丈夫だ。オレも空を信じてるから。」
らんはちょっとふてくされたように笑った。
でもそれはいつものらんで夜は少なからずほっとした。
「いいな。空は夜とずっと一緒にいられて・・。」
お前もな・・直とずっと一緒だろ。夜がそういうと
二人は顔を見合わせて笑った。
オレたちが信じねえと誰が信じるってんだ。 大丈夫きっとまた4人で笑える日がくるから・・。
名残惜しそうに立ち上がったらんを夜は見つめていた。
「らん愛してるぜ。」
「うん。僕も・・・。」
らんの瞳は来た時のような翳りはない。むしろ・・・。
二人は見つめあうとしっとりキスを交わした。
ベットの中で目覚め切れない直は空のにおいがする 自分の体を無意識に抱きしめた。
くぅちゃん・・・。
ナオが口についた名にらんは切なくなった。
ナオ・・・約束破ってごめんね。 でもナオにも空をあげるから・・・。
僕とナオの大好きな夜と空のにおいだよ。
今だけはそのにおいに抱かれて一緒にねよう。
僕がついてるから・・・。
いつか4人で笑って暮らせる日を信じて・・・。
END
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あとがき
すきしょ第2弾です。読み返すと夜が●ってない事に
気づきました(汗)まあいいか?いやまずいかな?
次こそは明るいお話を書きたいな〜。
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