消費電力の話

03/12/14

節電とCO2排出量の関係は分かったけど
何をすれば、どの程度の節電効果があるのかが分からない…
そんな人もいると思います。
ここでは電気の消費量について説明しておきましょう。

さて、電力会社からもらう「電気ご使用量のお知らせ」を準備ください。
それには「ご使用量 ○○kWh」と書いてありますよね。
これが、あなたのお宅の1ヶ月の電気の消費量になります。
これを約30で割った値が1日あたりの電気の消費量です。

さて、次に電化製品の取扱説明書をご用意ください。
テレビでもラジカセでも何でもいいです。
その取扱説明書の「仕様」と書かれたページを見てください。
いろいろ書いてあると思いますが、
「消費電力」と書かれているところを探してください。
「消費電力 □□W」と書いてありますよね。
これが、その電化製品を使ったときに消費される電気の量です。

この2つの量の関係は、
(1ヶ月の電気の消費量)=(各電化製品の消費電力の合計)
です。

しかし、それぞれの値は違う表現が使用されています。
[kWh]という単位と[W]という単位の違いです。
1kWh=1000Wh
ですが、
1Whというのは、
消費電力1Wの電化製品を1時間使ったときに
消費される電気の量です。


説明するよりも実際に計算していただいたほうが
よく理解していただけると思うので、
簡単な例を示しましょう。
下の表を見てください。

電化製品名消費電力 [W]1日の使用時間1日の電力消費量[Wh]
冷蔵庫----24時間1200
エアコン(冷房)220030分1100
掃除機3502分11.6
換気扇262時間52
蛍光灯 30形2811時間308
蛍光灯 40形3811時間418
電球 40W形3630分18
炊飯器(加熱時)46040分306.6
  (保温時)278時間216
  (待機時)115.3分15.3
洗濯機37030分185
電子レンジ11806分118
  (待機時)223.9時間47.6
電話(待機時)4.524時間108
テレビ5530分27.5
  (待機時)323.5時間70.5
MDラジカセ391時間39
  (待機時)623時間138
ビデオデッキ161時間16
  (待機時)0.523時間11.5
合計4406.6


この表は1Rで生活する人の1ヶ月の電力消費をシミュレートしたものを
1日分の電力消費に計算しなおしたものです。

このように表にまとめると何をどれだけ使うと
電力消費が大きくなるかが一目で分かります。

待機時(使っていない時)に消費される電力は、
消費電力は小さくとも使用時間が長いため
100Whを超えているものもあります。
この待機時の電力(待機電力)は古い製品と新しい製品では
かなりの差がありますので、注意が必要です。
ちなみに上の表のテレビは90年製、ビデオは00年製です。

注目して欲しいのがエアコン(冷房)です。
わずか30分しか使っていないのに、
1日の電力消費量では2番目に高い値となっています。
このように消費電力の大きなものは、
たとえ短時間でも電力消費量は大きく、
長時間使ってしまうと、かなりの電力消費量になります。

このように電力消費量は、
電化製品の消費電力だけではなく使用時間の影響も受けます。

この2つの要素を考慮してこそ
省エネを実現できるのです。





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