「エネルギー原単位」って知ってますか?
エネルギー原単位を減少させる事はとても良い事で、
経済界にとっても、環境業界にとっても意義のあることなんです。
つまり、経済界と環境業界の共通目標、
と言っても過言ではないでしょう。
エネルギー原単位とは、
製品の単位生産量に対する必要エネルギー量で、
生産効率を客観的に表す指標です。
単位生産量とは、”1台あたり”とか、
”1kgあたり”とかの事です。
例えば、車1台を生産するのに○○kWhの電力が必要な場合、
この車のエネルギー原単位は、○○kWh/台 となるのです。
この場合、消費電力についてなので、電力原単位とも言います。
工場にもいろいろありますが、大部分の工場は
電力会社やガス会社からエネルギーを購入しています。
つまり、お金を払ってエネルギーを買っているのです。
このためエネルギー消費量を減らすことはコスト削減になるのです。
しかし、生産量を減らすことは売上や利益の減少を意味します。
そこで、
生産量を維持しつつ、エネルギーの消費を減らす
という事を考えるのです。
つまり、エネルギー原単位を減少させるのです。
エネルギーの消費量は、CO2排出量に大きく関わってきますから、
エネルギー原単位の減少は、CO2排出量の減少を意味するのです。
つまり、エネルギー原単位を減少させることは
経済にとってもプラスだし、環境にとってもプラスになるのです。
しかし、少しだけ注意が必要です。
エネルギー原単位には次のような特徴があるからです。
生産量が増加すれば、エネルギー使用量も増えます。
しかし、全エネルギー使用量に占める
照明などのエネルギー消費の割合が減るので
一般的にエネルギー原単位は減少するのです。
(照明などのエネルギー消費は生産量に関係しない)
このため、工場のCO2排出量は増えてしまうのです。
逆に、生産量が減少すれば、
照明などのエネルギー消費の割合が増えるので
エネルギー原単位は増加することになります。
以上の事をまとめると、
生産量 | エネルギー使用量 | エネルギー原単位 | 経済界 | 環境業界 |
増加 | 増加 | 減少 | ○ | × |
一定 | 減少 | 減少 | ○ | ○ |
一定 | 増加 | 増加 | × | × |
減少 | 減少 | 増加 | × | ○ |
参考文献
『11ヵ年全問題収録 電気エネルギー管理士完全回答』 株式会社 オーム社