エネルギー原単位

07/1/28

「エネルギー原単位」って知ってますか?
エネルギー原単位を減少させる事はとても良い事で、
経済界にとっても、環境業界にとっても意義のあることなんです。
つまり、経済界と環境業界の共通目標、
と言っても過言ではないでしょう。

エネルギー原単位とは、
製品の単位生産量に対する必要エネルギー量で、
生産効率を客観的に表す指標です。

単位生産量とは、”1台あたり”とか、
”1kgあたり”とかの事です。
例えば、車1台を生産するのに○○kWhの電力が必要な場合、
この車のエネルギー原単位は、○○kWh/台 となるのです。
この場合、消費電力についてなので、電力原単位とも言います。

工場にもいろいろありますが、大部分の工場は
電力会社やガス会社からエネルギーを購入しています。
つまり、お金を払ってエネルギーを買っているのです。
このためエネルギー消費量を減らすことはコスト削減になるのです。
しかし、生産量を減らすことは売上や利益の減少を意味します。
そこで、
生産量を維持しつつ、エネルギーの消費を減らす
という事を考えるのです。
つまり、エネルギー原単位を減少させるのです。

エネルギーの消費量は、CO2排出量に大きく関わってきますから、
エネルギー原単位の減少は、CO2排出量の減少を意味するのです。

つまり、エネルギー原単位を減少させることは
経済にとってもプラスだし、環境にとってもプラスになるのです。

しかし、少しだけ注意が必要です。
エネルギー原単位には次のような特徴があるからです。

生産量が増加すれば、エネルギー使用量も増えます。
しかし、全エネルギー使用量に占める
照明などのエネルギー消費の割合が減るので
一般的にエネルギー原単位は減少するのです。
(照明などのエネルギー消費は生産量に関係しない)
このため、工場のCO2排出量は増えてしまうのです。
逆に、生産量が減少すれば、
照明などのエネルギー消費の割合が増えるので
エネルギー原単位は増加することになります。

以上の事をまとめると、
生産量エネルギー使用量エネルギー原単位経済界環境業界
増加増加減少×
一定減少減少
一定増加増加××
減少減少増加×


つまり、生産量を一定とすれば、
エネルギー原単位の減少が経済界と環境業界の共通目標
と言えるのです。





参考文献

『11ヵ年全問題収録 電気エネルギー管理士完全回答』 株式会社 オーム社





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