剣岳南壁A2登攀(2019年8月11日) 

89日 寝屋川市駅22:00-北陸道

810日 -立山駅3:30 6:10-室堂7:46-雷鳥沢野営場9:00-剱御前小屋11:15剱沢野営場12:00

811日 剱沢野営場4:20-剣山荘4:56-一服剱5:20-前剱6:40-平蔵コル7:20
A2順番待ち11:00-途中でも待たされる-剱山頂14:20 15:00-剣沢野営場18:00

812日 剣沢野営場5:00-長次郎谷出合 6:30-6峰フェース下8:20 登攀の様子を観察 10:00-剣沢野営場13:00

813日 立山駅10:30-亀谷温泉白樺ハイツ-金沢すし14:0018:00 

 このはな山の会のお盆山行として、剱を提案したものの休みが合わなかったのか、メンバーが自分以外に3人で、クライミングを得意とするメンバーではなかったので、今回は、アプローチの近い、本峰南壁A2を目標にした。室堂から剣沢の入山は、20歳の若者とその父親がテント、食料を持ってくれたので、自分は比較的に楽だったが、ロープ、ガチャ、カムなどの登攀具とテント泊の装備は重たい、これでは、熊の岩まで1日では無理そうに感じた。

 

A2アタックは、午前3時起床、4時出発をめざしたが、Y親子の寝坊もあり、少し出遅れた。暗いうちに歩くのは好きではないこと、変則4人パーティーなので後続がいない方が、気が楽とも考えての出発だった。それでも、山の日の連休で剱は大盛況、前剱あたりから渋滞となり、なかなか進まず、予定より少し遅れて平蔵コルの手前に到着、雪渓は思っていたより小さく、コルの手前から降りて、雪渓の下を回りこんでいけば、アイゼンなしで取り付けそうな感じにみえた。そこに、登山靴、アイゼン4本歯、ストック・ピッケル代わりのバイルなどをデポした。
 順番待ち、すでに何パーティーかは登っている、取りつき2パーティー、さらに、これから取りつきに2パーティ―があがろうとしている。予想以上の人気で、なんと2時間以上順番待ち、取りついてからもすぐに追いつき、途中でもかなり待たされた。後続はなく、自分が全ピッチリード、後続2人を引き上げ、4人目がバックロープで上がってくる間に出せるピッチは自分がピッチを伸ばした。それほど時間がかからずに登れたが、後半、後続の気配を感じ、少しスピードアップし、追いつかれることはなかった。天気に恵まれたので、ゆっくりと登ったという感じだった。

  写真右から2本面のリッジラインがA2 →

1ピッチ 左上、フェースクライミング 30m  ピンもあり、傾斜もなくⅢ級って感じ
2ピッチ ブッシュをめざして、ブッシュ上まで 25m  Ⅲ級もない、木登りに
3ピッチ ジェードルから立っているか壁 30m  フェースを一段登り、立っている壁に、左に広いクラック、ジェードルが2つ、一番手前の垂壁に取りつく、ワンムーブで乗り越すとホールドは大きく、傾斜もなくなる、しかし、大きい浮石が多く神経が磨り減る Ⅲ級、壁は3ルートくらい選べるので、どこを登るかでグレード変わりそう、一番手前はワンムーブが4級下くら

いであとは浮石の多さが問題、慎重さが大切
4ピッチ ピナクル直下にピンもあるが、右側から回り込みかわす、傾斜もなく、トラバース気味に伸ばすがロープが重たいのでピッチをきる  20m
5ピッチ ピナクル状の岩頭が続く、途中まで登り右側を回りこみ、ロープが重たい、次のピナクルを登りかけるが、ロープが重たく、不十分な支点ではあったが、ピッチを切る 20
6ピッチ ピナクルを回りこんでピッチを切る 5m
7ピッチ 左側のブッシュに登っていく 20m
そこで終了、ロープをほどき、ザレ場を10分ほど登ると一般道に出て、すぐに山頂に。
 山頂は、すでに人はまばらになっていた。行動食をとり、記念撮影、下山、渋滞も解消していたが、疲れてきたのでスピードがあがらない。結局、頂上から3時間かけて下山となった。待ち時間を入れて14時間行動はさすがに堪えた。(炎天下で待っているだけでも体力がとられる感じだった)

 3日目、20歳の青年以外はヘロヘロで、6峰登攀で12時間行動は無理そうなので、長次郎雪渓偵察とした。一人はテントキーパー、3人でスタート、剣沢小屋下もしばらく登山道が続いてから雪渓に出る、そこでアイゼン装着、自分は登山靴に4本、若者は夏用登山靴に12本、父は夏用に10本、自分だけwストック、1本はピック付きのスキー用を使用した。傾斜のない下りでは問題がなかったが、長次郎雪渓の6峰Cフェースからの下りでは、急で硬い雪渓では4本では難しいことを知った。やはり8本以上はいる感じだった。
 偵察内容は、長次郎の1・2峰間の一番細いところは、亀裂はあったものの今回は雪渓の上を通過した(前回は右岸にいったんあがったが)剣沢から取りつきまで3時間、登攀3時間、帰り3時間で日帰りは可能なことは確認できた。ただ、この日もまだ2パーティー順番待ちをしていた。それを計算すると12時間は超えそう。熊の岩まで3時間なので、移動して登攀は可能と思える。

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