ゴールデンウイーク立山バックカントリースキー2019426日~29日)

426日 自宅5:30-大阪駅630-サンダーバード1号・北陸新幹線-富山―立山駅―室堂 13:00-室堂山荘

427 室堂山荘8:40―浄土山東面2532mまで 9:12ー室堂ターミナル9:33 10:30-雷鳥荘11:30 吹雪のため沈殿
428 雷鳥荘8:00-野営場8:30-剣御前小屋10:56 11:20-剱御前11:46-剣沢2533m 12:25-剱御前小屋13:30-野営場14:25-雷鳥荘15:18
429 雷鳥荘7:20-一の越9:20 9:30-雄山11:00-御前谷2354m 12:50―トラバース-14:00-タンボ平―黒部平駅14:40=ケーブルカー・トロリーバスー扇沢―信濃大町17:56-大阪23:00

 201910連休は、バックカントリースキー三昧に挑戦する。まず、前半は白馬ガイド水越さんの立山ツアーに参加、立山の入山の混雑を避けるために1日休暇を取り、一人で前乗りすることにした。大阪駅、630分発のサンダーバード1号で出発し、金沢で北陸新幹線に乗り換え、富山で立山電鉄に、立山駅に11時に到着、ケーブルカー、高原バスと乗り継ぎ、スムーズに入山できると思いきや、弘法ホテルでバスが停車、雪の大谷が崩れ除雪中とのこと、30分ほど足止めをくらう、4月に降雪が多く、雪は多めのようだ、天気は雨、視界もない、室堂ターミナルには30分以上おくれて13時前に着いた。取り合えず、きょうの宿である室堂山荘をめざす、直線で1000メートルくらいか、視界があればすぐそこにあるはずなのに、ターミナル外は霧雨、濃霧で視界はわずか10数メートルくらい、単独行では心細い天候だった。小屋まではどうも竹竿が10m間隔くらいで打ってくれているようだ。これをたよりにスキーにシールをつけて進んでいく。しばらく進むとターミナル駅も、小屋もまったく見えない世界になった。竹竿だけがたよりだ、それでも15分ほど進むと見覚えのある小屋にたどり着くことができた。この天気なので、おそめの昼食を食堂で食べることにした。まだ、2時過ぎだったが生ビールで乾杯、富山駅で買ったお寿司でゆっくりと昼飲みを楽しんだ。室堂山荘は、連休1日前だったが空いていた。食事もゆっくりでき、温泉にも入る、明日、天気が回復すれば午前中は単独で随分前に会の先輩の花井さんが連れていってくれた浄土山東面を滑るつもりだった。

 2日目、昨夜からの雪がやまない、視界も悪い、昨日よりましだが山頂まで見えない。迷ったが、行けるところまで一人で行ってみることにした。室堂ターミルへ戻る道を半分ほど進み、浄土山に登っていった。先行パーティーがかなり先だがいたので、そのトレースを参考に登ったが、かなり直登コースだったので、自分は急な登りを避け、ジクザクに登った、少し登るとますます視界が悪くなり、ターミナルも見えなくなる、心細くなったので、引き返すことにする。標高差でわずか100mほど登っただけだった。ところが、シールをはずし、滑走し始めると、完全なホワイトアウトになり、視界はまったくなし、風も出てきて、滑っているのかも自分でわからない、気持ち悪くなってきた、しかも、雪はストップスノーでまったく滑らない、なんとか、下に向かってすすみ、しばらく行くと傾斜がなくなり、竹竿が確認できた。ほっとして、ターミナル駅をめざした。そこで、少し休憩していると、時間通りに、ガイドの水越さん、他にお客さんのKさんと、岩岳スキースクールインストラクターの女性が来られた。
 天候は、相変わらず、悪いが今度はガイドさんが一緒なので、心強い、今日からの宿、雷鳥荘をめざす、みどりが池を通り、小屋の前を通る、夏道に近いルートで微妙に登りもあったが、1時間かからずに雷鳥荘に到着した。
 昼前だったので、昼食休憩し、天候が少しでもよくなれば足慣らしに出ようということになった。しかし、午後、準備して小屋を出るものの視界はますます悪く、風雪ともに強いので、中止、停滞になった。よって、2日連続で昼から生ビール、日本酒とすすんでしまった。夕食も、たくさんのお客がいたもののゆっくりと食べることができた。温泉もいいお湯で、しかも、奥大日岳を目前に眺められる展望風呂まである、山小屋というよりホテルのような感じであった。

 3日目、やっと天候は回復した。夜明け前から雷鳥坂にはヘッドライトが続いている、剣岳をめざすパーティーだろうか、きょうのツアーゆっくりスタートだった。きょう、入山してくるお客さんと途中で合流する予定だった。8時にスキーをはき、まず、野営場までのバーンを滑る、何回もターンしないうちテント場を通りすぎ、沢を超えた。そこでシールをつけて、室堂乗越よりの尾根をめざす、たくさんの登山者やスキー、ボーダーが登っている。はやくも滑ってくるボーダーもいた。休憩を取りながら、高度をあげていった。剱御前小屋がすぐそこに見えるあたりまでくると一段と傾斜もきつくなってきた。スキーを担いでいる人もみえた、その手前で、スキーアイゼンをつけ、急で雪付きの悪い斜面をしのしいで、スキーのまま尾根を登りきることができた。
 剱御前小屋で、Yさんの到着を待つ、1時間ほどでようやく来られたが、「ここまで飛ばしすぎて足がつりそうとのことでここで待機します」とのこと、また、4人で剱御前山のピークをめざす、小屋から急な登りもなく、2786mの最高点に到着、剣岳本峰が間近に見えた、天気も良く、遠くの槍ヶ岳までみえた。そこからいよいよドロップだ、剱岳の前で、剣沢に滑りこむ、なかなか快調だ、転倒することもなく、剣沢の野営場のそばまで滑りこんだ、気持ちいい、そこで少し休憩し、剱御前小屋に登り返しだ、バックカントリースキーは楽しんだ分、つけもくる、結構、きつかったが1時間ほどで戻れた。そこで、Yさんと合流し、今度は雷鳥沢を滑る、数年前、同会の山ピーと来た時は、バーンが凍っていて、びびってアイゼンで途中まで下降したが、今回はいい感じの春スキーのバーンだったので、急な斜面から積極的にターンを切って、滑っていった。一気に下るのももったいなかったので、何度が区切ったが快適に沢の手前まで滑った。 沢を渡ると、再びシールをつけて、雷鳥荘までの登り返しだった。午後2時も過ぎ、つらい登りではあったが、1日の充実感を感じながら、ビールを楽しみに頑張れた。温泉と生ビール、美味しい日本酒で癒された。

 4日目、天候は下り気味だったが、ガイドの判断はなんとか予定通りに立山から御前谷をドロップして、黒部平、黒四ダムまで行けるだろうとのこと、早めの行動をした。午前7時過ぎに小屋を出発し、まずは室堂山荘まで、そこからは長い列に混じり、夏道通りに一の越まで上がる。大行列は夏山並みだった。一の越からは、スキー板をザックに担ぎ、ブーツアイゼンをつけて登る、雪山初心者もいる列の中だったが、雄山をめざす、近くに見えていたが結構時間がかかった。途中、休憩もして、なんとか社務所前に出た。山頂には行かずに、滑降の準備に入る、天気は明らかに下り坂だった。御前谷は急すぎて、滑るラインがまったくみえない、緊急が走る。自分の足前で滑れるだろうか?転倒して止まるか?と不安な気持ちになる。社務所前はさすがにこのメンバーでは無理との判断で、東一の越に伸びる尾根を一段下降する、ここも急で転倒は許されない感じだったが、無理せず、横滑りで降りることになったので、よかった。一段降りた棚から、谷に入る、真ん中には雪崩のとおった跡がある。ねらいは、最初、谷を横切り、反対側に側面のきれいなバーンのところでターンして、まっすぐに下り、ある程度下ってから、流れ跡を横切り、谷の底にでるラインをねらった。急なバーンだったが、転倒もしないでなんとか予定どおりのラインを滑れた。やった。という感じ、続くバーンは少し傾斜が緩くなった。気が大きくなり、ショートターンで滑ろうとしたが、雪面に板をひっかけ、あえなく転倒、油断大敵だ。もう一段、滑り降りて、谷が広くなったところで休憩をとった。立山東面の雄大の谷をドロップした満足感に浸った。後続のスキーヤーが歓声あげて飛ばして降りてきた。スキー技術の違いが明白で、もっと練習がいると実感した。
 2354mの地点からややトラバース気味に降り、亀裂やデブリをよけながら、さらにトラバースで、尾根を越えた、すると今度、浅い谷があり、そこにも雪崩の跡が、そこをトラバースするのは気持ちが悪かった。ふたつめの尾根にのり、少しカニ足で登り、再びトラバースだ、次の尾根を越えるとやっとタンボ平が眼下に見え、その上に黒部のロープウェイが走っていた。亀裂をさけながらドロップし、タンボ平出た、ストップスノーで、足がぱんぱんになってきた。黒部平駅の下まで来たが午後2時を過ぎていた。雪も悪いので、お客3人はここまでとして、黒部平駅で、スキーを脱ぐことにした。ガイドらは黒四まで滑って帰るこになり、ここでツアーは終了となった。下り方面だったので、それほど混まずにケーブルカー、電気バスを乗り継ぎ、扇沢に、路線バスで信濃大町駅に出て、ラーメン屋で生ビールを飲んで、その日のうちに松本、名古屋経由で帰阪できた。充実のガイドツアーだった。