小豆島・拇岩赤いクラック201658日)

 ゴールデンウィークは、バックカントリースキーか、山か、迷うところであるが、最近は山スキーが多かった。今年は、雪が少なく、それでも鳥海山に行こうと思っていたが、メンバーが集まらず、中止にすると、このはな山の会のK会長が、それなら小豆島にクライミングに行こうと誘われ、急きょ、組まれた山行だった。

 54日、GW後半、深夜の神戸発のジャンボフェリーで、小豆島へ、それほど混んでなく、少し飲み会をして、ゆっくり寝ることができた。

 55日、朝7時過ぎに小豆島坂手港に着いた。買い出しには早過ぎるので、吉田のキャンプ場へ向かう、テントを張り、吉田のフリーの岩場へと行った。キューブロックからはじめる。ゆうきライン5.7でアップ、アンダースラブ5.9では、トラバースの核心でテンションをかけてしまった、みんなの登りをみていると、左手カチ・右手アンダーのマッチがお決まりム−ブであることがわかった。小林2 5.9はアップにはいい、小林1(シャリオン)5.10bは、前回もそうであったが、最終ピンをかけるのに、やや右に逃げたら、そのまま上がってしまった。最近、よく練習しているK原くんは、左から攻め、まっすぐに抜けるところまでいったが?「まっすぐに行けるんや」という感じ、あまり登りこんでいない自分には持てないカチばかりだった。

 午後は、お決まりのきもちんよかロック、トライアルロックにロープを張った。今回は、初心者も含め、会のメンバー8人で来ていたので、手分けしてロープを張る。自分は、カラス小僧5.10aで落ちたことない下部でテンション、2年前はサックと「登れたのに」とぼやいてもしたかがない。サボるとレベルが落ちることを実感する。きもちんよか5.10(下部にピンがなく、カムを入れたが、トップロープであそぶもこちらもうまく行かない。ラナウェイにもかけていて登りたかったものの、調子がよくない、時間切れを理由にそうそうに引上げることにした。

 買い出しに草壁のスーパーまで行った。片道30分強、1時間半の買い出しは少し遠い、買い出しから帰ると他のメンバーは、すでに、温泉に入り、一杯やっていた。自分も、温泉につかり、ちょっと手抜きの夕飯を料理人のスーさんと作った。管理人さんから鯛とグレをおすそ分けしていただいたので、スーさんが造りとごぼうとのアラ焚きをしてくれた。おいしかった。さすがプロの味だ。

 56日、天気予報は、昼前から雨、K会長は、きょう、先に帰る新入会員にアルパインクライミングの楽しさを伝えたいと、拇岩登攀を、3時起床し、夜明けに出発し、雨が降り出す10時までに下山するという大胆な計画を決行した。予定どおりに、初心者2人をひっぱり10時には下山したのはさすがである。

 フリー組も、これに刺激されてか、雨がぽつりぽつりとしはじめたが、何本か、登ろうと吉田の岩場に向かった。きもちんロック、京都ロックの上部にある川の流れのように5.9と大阪時雨5.9を登ることにした。自分は、やや難しそうな大阪時雨をマスターで、3年前くらい前に登っていたが、トラバースは難しい、何度かためらいながら、なんとか1ピンをかけると、握ったままクリップしてテンションしてしまった。あとは、それほどではなかったが、京都ロックの上部にあたり、高度感がすごい、また、海が見え、景色もいい、ルートである。5人で2ルートを一巡するあたりで、予報通りに雨が降り出してきた。大阪時雨を回収に登った。こちらはガバで快適だった。雨が本降りにならないうちに撤収し、下山、明日の下見をかねて、夕暮れロックをさがして下山したかったのだが、結局、わからず、近道もできずに、もときた道からの下山となった。あとは、キャンプ場で、昼から宴会、温泉と楽しく過ごした。

 57日、3日目である、天気も回復した。吉田の岩場にフリーに、一度行っている夕暮れロックをめざすが、なかなか場所がわらない、諦めて、ベムロックを登ろうかと思ったものの難しいルートばかりで、これでは遊べないと思い、もう一度探してみる、岩場の下部からあまり下降せずに行くと見た覚えのある夕暮れロックに着いた。そして、手分けして、ロープを張っていった。右から、ラストシーン5.10(ワンテン)放流5.8(○)、ありがたや5.9(○)、スペースマン5.11a(トップロープ・ム−ブつながらず)、第3の男5.10(核心で数回テンション)という結果だった。ラストシーンはワンム−ブが難しかった、オンサイトの難しさを感じさせられた。

 58日、小豆島4日目である。フリー吉田組ばかりだったが、今回、はじめて拇岩のアタックに参加できた。それにしても久しぶりのアルパインクライミングで、ロープワーク、確保なども少し心配だったし、3人チームを2組となるので、全ピッチリードも少し荷が重たいと思っていたが、KOさんがリードしてくれることになったので、ありがたく、サードで「赤いクラック」を登らしてもらった。

 吉田キャンプ場6:40−神社7:10 7:35−取り付き8:10 8:30−頂上11:50−下山12:45

1P 2020m 2つめの確保点 クラックに入りきらずに

2P 3mの直上、A0、後、7mの右上、最初に木からさらに、左の木まで

3P 凹角を直上、20

4P 右上の凹角、A030m 樹林帯を入り、抜けると確保点

5P 尾根の左側壁からペツルで右の樹林、木で支店をつくり、再度、左へ

   ピンのないスラブを上がると確保点 30

6P 今回は、右の樹林よりから登山道へと抜ける

   (本来は、RCをめざし、そこから右にまわると頂上らしい)

 最初のピッチは、赤いクラックを登るのだが、傾斜もかなりにあり、難しいところもあった。時間と体力を使うのをセーブするためにA0で登っていった。高度感も怖い、高所でのビレーなど久しぶりで下が見えると怖い、それでも、2、3ピッチと進むと慣れてくる。4P登って、やっと一息入れれるところに出た。後半は、傾斜が落ちるが、ピンも少なくなり、どこでも登れそうで少しやっかいな感じだった。ピンのないスラブのリードは怖そうだ、最後は樹林帯に入り過ぎてしまったが、頂上に無事立ててよかった。瀬戸内海を見渡せる素晴らしい景色が広がっていた。
 坂手港に戻り、大阪屋という食堂で打ち上げをして、神戸へとフェリーで帰った。