八甲田山と酸ヶ湯温泉(2014210日から13)

 八甲田山の厳冬期の山スキーに挑戦、大阪から飛行機で青森、酸ヶ湯温泉までは、わずか3時間で到着、初日は昼から足慣らしに八甲田山スキー場に行く。リフトは1本、コースは4ルートくらい、足慣らしに10本を目標に滑る、天気はあまりよくないが、ゴンドラにも乗ってみる。しかし、山頂駅からは視界はなく、オレンジ色のポールを頼りに、濃いガスの中をフォレストコースを滑る、林間で「滑る」というほどではないが、一人でも無事なんとか降りれた。足慣らしは完了か、明日からのツアーにわくわくと不安を感じながら、酸ヶ湯温泉に浸かる。いい温泉だ、泊まりは湯治煉で古い建物だったが快適、料理は刺身から手の込んだ懐石料理のご馳走も最高だった。食事後、千人風呂をゆっくりと楽しむ。

 2日目、天気はあまりよくないが酸ヶ湯温泉のガイドツアーに参加、バスでゴンドラに運んでくれる。ツアーコースは八甲田温泉コースだった。8人くらいの客にガイド2名が付く、ガスの中を田茂泡岳山頂までスキーを担ぎであがるのだが5分も歩かず、山頂付近でスキーを履き、いよいよドロップ、パウダーだがそれほど深くなく、なんとかついていく、スキーのままのカニ歩きで登り返し、トラバースをしながら、温泉ルートに出る、そこからは樹林の中の長い滑降となる、段々と傾斜がなくなる、雪質がいいせいか、あまり疲れずにゴールとなる車道に出た、これで午前のツアーは終了、向かいのバスに乗り、再び、ゴンドラ乗り場へ、山頂駅のレストランで昼食をとり、午後は山頂から銅像コースを滑る、あの八甲田山死の雪中行軍遭難の像に向かうコースだ、シールをつけずに前山のいいバーンにトラバースではいる、その前の短いバーンで転倒し、ゴーグルを曇らす、ガイドが予備ゴールを貸してくれる。そこからは新雪のバーンを快適に滑る、沢から樹林へ、このルートも後半は斜度がなくなり、長い滑りのあとに銅像茶屋に到着、ここで迎えのバスに拾ってもらい、酸ヶ湯温泉に帰る、なんと楽なツアースキーである。これは「一度はまると、毎年通う」ということはわかる。夜は、懐石と温泉を満喫する。

 3日目は、なんと快晴、ガイドも張り切っている。「今シーズンでまだ3回しか行っていない、山越えの帚場岳ルートに行くので、昼食を用意しての1日ツアーとなります」とのこと、八甲田山にはゴールデンウィークに2度、今回3日目で、はじめて、快晴にめぐりあえた。山頂からは、岩木山がきれいにみえる。八甲田山、最高峰の大岳もすぐ近くにみることができた。田茂泡岳の山頂から大岳へ向かい、無木立の最高のバーンを楽しみながら滑る、この間のゲレンデでの練習、山スキーツアーを重ね、やっと新雪スキーを楽しむことができたと思った。一度、谷に下り、そこからは大岳ヒュッテのある鞍部に向かってシールをつけてのハイクアップとなる。モンスターのような樹氷の間を縫って、2時間弱で鞍部に着く、天気は依然、快晴で、ゆっくりと昼食をとる、小屋は風雪に真っ白く凍ってしまい、まるでお菓子でできた小屋のようだった。

 鞍部でシールをはずし、いよいよ滑降だ、斜度のあるいいバーンを求めてトラバースし、まず、一本滑る、一度、斜度が緩くなるが、また、いいバーンに案内してくれる。ふもとまで見渡せる。樹林帯めざして、滑降する。ツアースキーの醍醐味を感じる。ブナ林を抜けると車道に出る、迎えのバスに乗り、充実のツアーを実感する。

 4日目、あまり天気はよくないもの再び、午前のみであるが、八甲田温泉ルートのツアーに参加、前回と違い、シールを着け、ピークにからんでハイクアップを1時間近くして、ピーク近くからのドロップをねらう、かなりの急な長いバーンが連続する、ガイドはどこにいいバーンがあるか熟知している。八甲田のツアースキーの人気がわかる。

3日間で、4ルートのツアースキーを楽しむ、夕方の便で大阪に帰る、「こんなに近くて、こんなに楽しいツアーがある」とは、また、来年も行ってみたい。

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