戸隠山(2009年10月11日)
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日森ノ宮20:10‐戸隠奥社前駐車場2:00 11日駐車場7:55−奥社8:30−蟻の塔渡り11:00 11:40−八丁覗き11:40−戸隠山頂11:55−一不動14:10

 108日未明に、台風が通過し、太平洋側は晴天になったにもかかわらず、日本海はしぐれて天気がなかなか回復しなかった。9日はアルプスでは雪、10日もくずつき、仮眠中に予想外にも雨に降られることになった。それでも夜が明けると青空が広がりはじめ、まずまずの上天気となった。戸隠神社奥社入り口のバス停あたりでは、紅葉はまだ早い感じだった。りっぱな杉が並ぶ参道を奥社まで行く、眼前には屏風のような岩壁を抱いた戸隠山が大きく聳え立っていた。

奥社を過ぎると急登がはじまる一気に高度を稼ぐが息も上がる。テント泊まりの縦走の装備は重い。ゆっくりと上がるが結構大変だったが、このあたりの紅葉がちょうど最高潮の感じになっていたのに救われた。岩壁が真近くなるあたりから鎖場が現れ、それが連続となる。しかも、その鎖場を通過するのに渋滞が起きている。かなり待たされながら、鎖場をいくつかすすむと今度まったく渋滞が動かなくなった。原因は、あの「蟻の塔渡り」のためだ、しかも下りのグループがあり、それがまた怖がってなかなか動かず大変な事態になっている。突然、少し後ろの人が手を上げ「先に行きます」と宣言し、列を無視して登りはじまる。一瞬腹が立ちかけたが、その人は蟻の塔渡りの見えるところまで上がると交通整理をはじめた。とにかく下りのパーティーを優先して早く降りてもらい、今度は順番に登っていくことを指示しはじめた。素晴らしい行動力である。その人のおかげで下りのパーティーが通過すると徐々に進む、しかし、幅30センチのナイフリッジ、「左側は300mくらい切れている感じで落ちたら即死まちがいなし、右側も30mくらいは切れている感じ、こちらは重傷かな」などを会話していると、前に並んでいた20台の2人連れの初心者風の若者は、「俺引き返す」と言い出し、相棒も「ひとりではいや」と言い、30分以上待っていたのに下山してしまう。その名に高い「蟻の塔渡り」はなかなかだ。実際の感じは、3点確保のクライミングの知識・経験があればまった大丈夫なところだった。それでも立って通過するのは怖くて、ようしなかった。怖い人は馬乗りになってすすもうとすると1人通過するだけでもすごい時間がかかってしまう難所である。

 八丁覗きは素晴らしい展望で、特に西岳、本院岳は、険しそうだが、攻めたい山である。そこからは、若干の登り下りがあったが、すぐに戸隠山頂に出た。展望と広さは八丁覗きの方が上だった。(休憩ポイントは八丁覗きがおすすめ)さらに、一不動までは、上り下りが続く、屏風の上を歩く感じで、紅葉を従えた岩壁、参道から飯縄山の展望は素晴しかった。

                     高妻山に続く