アメリカ合衆国大統領 バラク・オバマ 殿

 
                                       
2010年10月14日
                                  核戦争防止和歌山県医師の会
                                  和歌山県和歌山市八番丁11
                                    日生和歌山八番丁ビル8F

    
     
     貴国の未臨界核実験に断固抗議する
     
     

 貴国が9月15日にネバダ州の地下核実験場で未臨界核実験を強行したと、10月14日付けの新聞に報道された。オバマ政権下では初めて、1997年7月以来通算24回目となる未臨界核実験を強行したことに対し、我々は怒りをもって断固抗議する。
 貴殿は「核兵器の無い世界の実現」を唱え、ノーベル平和賞を受賞した。今回の実験が自ら唱えた「核兵器の無い世界の実現」への呼びかけに反する行為である事は明らかである。また、核兵器廃絶の明確な約束を課した核不拡散条約(NPT)の精神に反する行為である。
 世界の人々は、貴殿の「核無き世界」を唱えた昨年のプラハ演説を歓迎し、その後一貫して「核無き世界」を唱えた事に希望を見出した。
 貴殿がこの世界の人々の声に応え、「核廃絶と当面の核戦力の維持(延命と改良)」の選択において、明確に核廃絶を選択し、進まれることを強く希望する。
 われわれは、世界で唯一の被爆国の医師・歯科医師・医学者として、ただちに全ての核実験を中止し、核兵器廃絶にむけた「明確な約束」の実行を、重ねて強く要求するものである。
                                                     以上