三菱広島・元徴用工被爆者裁判高裁判決を受け入れ、原告への支払い命令を即時実行するとともに、被爆者援護法の在外被爆者への平等適用を即刻実施するよう求める要請書
内閣総理大臣・小泉純一郎 殿
厚生労働大臣・尾辻秀久 殿
法務大臣・南野智恵子 殿


三菱広島・元徴用工被爆者裁判高裁判決を受け入れ、原告への支払い命令を即時実行するとともに、被爆者援護法の在外被爆者への平等適用を即刻実施するよう求める要請書


 1月19日、三菱広島・元徴用工被爆者裁判の高裁判決で広島高裁は、国に対し「402号通達及びこれに従った行政実務によって控訴人らの精神的損害が生じた」とし「控訴人ら各自に対し,それぞれ120万円及びこれに対する平成8年1月17日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。」という判決を下しました。
 402号通達による行政施策の誤りは、本判決が明らかにしているとおりであり、これは、もはや司法の場でも覆りようのない事実です。
 また、被爆後60年を経過し、原告たちは、高齢化し、病に苦しんでいます。
 残された時間はありません。
 すでに原告46名中25名が死亡しています。
 国が行うべきは、広島高裁判決を厳守に受け止め、本件訴訟の原告・元徴用工被爆者に対し、直ちに本判決に従った救済措置をとるとともに、在外被爆者に対する援護政策を直ちに是正し、これまでに在外被爆者が受けた損害回復及び被爆者援護法の在外被爆者への平等適用を即刻実施することです。

以上、要請します。


                                                    2005年1月27日
                                               核戦争防止和歌山県医師の会
                                                  代表世話人 八瀬 善郎
                                                  代表世話人  福  幸吉
                                                  代表世話人 野上 成樹