アメリカ合衆国大統領 ジョージ・W・ブッシュ殿

                                                                  2002年8月29日
                                                                  核戦争防止和歌山県医師の会
                                                                    和歌山県和歌山市田中町
                                                                         5-1-15 タバタビル2F



          貴国の未臨界核実験強行に抗議する


 貴国は、8月29日にネバダ州ネバダ核実験場において、今年3度目、ブッシュ政権下で5度目となる未臨界核実験「マリオ」を行った。
 これに対し、われわれは強く抗議する。
 未臨界核実験について貴国は、「貯蔵核兵器の信頼性と安全性を確かなものにするための科学的データ収集のため」と毎回同様の説明をしているが、核兵器の維持・開発を目的としていることに変わりはない。
 さらに、今回の実験は「マリオ」と命名され、前回までの「オーボエ」から変更されていることは、核開発の新たな段階に踏み込んだものとも考えられる。
 貴国の行動および戦略転換は、確実に進んで来た核兵器廃絶の動きに逆行するものであり、世界平和と核兵器の廃絶を望む世界の圧倒的な国々、人々の願いへの明確な挑戦である。
 私たち医師・歯科医師は、人類の生命と健康を守る立場から、平和と全ての核兵器実験および核兵器開発の即時中止と核兵器即時廃絶を、核保有国と全世界の国々に訴えている。
 今回の貴国の暴挙に対して、断固抗議するとともに、貴国政府が速やかに核実験を中止し、核兵器廃絶の国際的な協議をただちに開始し、核兵器廃絶の方向にすすむことを要求する。
                                                                                  以上