解体編 (Xtal Filter)                         


 物置整理で出てきた クリスタルフィルターを早速、また解体。

仕様
中心周波数 帯域幅
 fo= 247KHz   fo ± 45Hz ( 3db)
 fo ±200Hz (45db)
 fo ±500Hz (65db)
超狭帯域フィルターです。

 このフィルターは昭和の時代、27万5千V送電線の保護継電装置で使用していた物です。
 保護継電装置といっても一般にはほとんど馴染みの無いものですが、送電線に落雷などの事故が発生した時、即時にその送電線を切り離して電力系統を守る為のもの(勿論、周辺に二次災害を与えない為でもあります)です。
 保護継電装置にも色々なしくみで動くものがありますが、このフィルターはキャリアリレー(正確には方向比較電力線搬送保護継電装置)という方式の設備と接続して信号をやりとりする搬送端局装置という設備分に使われており、当時の基幹電力系統である275KV系統で主力として使われていました。
 左の写真と同型のユニット2つでひとつのフィルターを構成しています。

 水晶片は約4mm厚のベーク板上に固定され、シールドを兼ねた真鍮(たぶん・・・)板に取り付けられています。
 裏面 
 各水晶片はH型に溶着された電極となる金属棒2組の上下をマイカ板で固定し、そのH型中央に宙づりの状態で接続されています。


 おまけ
 このフィルターとペアで使用されていた水晶発振子です。 
 GT管と同じガラス管に封入されていますが、水晶板の支持方法は同じです。、