植木1本に対する庭師の想い
私は造園業を営むこの大阪府堺市西区の浜寺で生まれ育ちました
「植文造園」は江戸時代からの200年以上歴史のある植木屋として
初代から5代目までは現在の堺市西区山田で植木生産を主体に造園業に携わり
当時はまだ造園技術力が少なかった時代から
和泉藩主の庭や天王寺、浜寺の公園、大鳥大社などの植栽管理を行っておりました。
大正後期に6代目私の祖父が山田から浜寺に移り
当時、浜寺土地会社より浜寺昭和町の高級住宅の造園工事依頼を受け
浜寺を中心に数多くの住宅庭園を造り祖父、実父、そして私と
この浜寺では3世代に渡り長年庭師として携わって参りました
今は地球環境問題などで緑を増やす運動が各地で行われています
しかしただ植えるだけでは植物も生きて行くことができません
人が携わって行かないと育ってはくれません
植物と人はお互い共存が必要なのです
時代と共にお庭の形も変わって来ました
現在の住宅事情も昔とは異なりお庭を造れる余裕がないのが現実のようです
もともと人にとって緑とのふれあいが心の癒しに結び付きゆっくりとした時間を味わえたのですが
近年は時間の経過が早く心にゆとりがなくなり色々なストレスになっているような気がします
ですのでわずかな空間であっても庭樹を1本でも植えることで心のゆとりや癒しが生まれると思います
人間ひとりひとりに個性があるよに植物にも個性があります。人と同じように生きているのです。
1本、1本の樹がそれぞれ存在しあって大きな庭園も演出できるのです
私の想いは1本の樹の個性の良さを大切にして1本でも植物と対話できるお庭を造る事を第1に考えております
私もこの造園業界に入りまして早や40年が経ちました。
これまでお世話になった先代からのお得意さまや新規の皆さまには大変感謝しております
歴代からの長年の実績と信頼を受け継ぎこれからも恥じぬよう
今まで以上に皆様のお役に立てる様な庭師を目指して頑張っていきたいと想います。