●●●●●惑星状星雲 Baade 1  (PK 171-25.1, PN G171.3-25.8) おうし座、プレアデスの5度南南東にあって、大台ケ原で10月10日に見た。

 

 検索してみると、フランスのYann POTHIER が45pで見たというレポートがあった<http://www.visualdeepsky.org/logs/msg01237.html>。彼のレポートはによると、O3フィルターが最も効果があり、星雲は45"ほどの直径で、中心がやや明るいらしい。
 バーデの惑星状星雲についてはほとんど情報が見つからなかった。バーデ本人についてはいろいろ出てきた。
 バーデ(Walter Baade 1893-1969)は、ドイツ生まれの天文学者です。先生の一家に生まれ、ミュンスターとゲッティンゲンの大学へ進んだ。1919年からハンブルグのベルゲドルフ天文台で働き、彗星や隕石の研究をしていて、1920年に土星付近まで軌道がのびている小惑星イダルゴを発見していた。
 1931年にアメリカのウイルソン山天文台へ移った。第二次世界大戦が始まるとアメリカの科学者は軍事研究に動員されたが、ドイツ出身のバーデは敵国ドイツ人であることで(市民権をとってなかった)、カリフォルニアのパサデナから外へ出ることを許されなかった。が、天文台で観測することは特別に許され、ウイルソン山天文台の望遠鏡を自由に使うことができた。さらに日本の潜水艦による攻撃を避けるためにロサンゼルスの灯火管制がしかれたため、ロサンゼルスに近いウイルソン山天文台では夜空が暗くなってよい観測ができた。
 バーデの最も注目される研究は、1942年に始まった。1943年はじめ、理想的な観測条件に恵まれた。ロサンゼルスは灯火管制で暗くなり、大気はおだやかで、温度は一定だった。この好条件で、バーデは100インチ望遠鏡でアンドロメダ銀河の写真を何枚も撮った。ハッブルは光のかたまりにしかとらえられなかったところが、星に分離できていたのだ。バーデは星には2種類あることに気づいた。アンドロメダ銀河の渦巻き部分にある若い高温で青い種族Tの星と、銀河の中心付近にある年老いてより赤い種族Uの星。
 彼が観測した星にケフェイド変光星も含まれていた。そしてケフェイドにも2種類あることに気づいた。1912年にリービットが発見した変光の周期と明るさの関係からハッブルがアンドロメダ銀河の距離を求めたりしていた有名な星だ。1948年に5m望遠鏡が完成すると、アンドロメダ銀河に500個以上のセファイド変光星を発見した。
 そして1952年までに、それまで知られていたケフェイドの周期光度関係は種族Uの星にあてはまるが、ハッブルは種族Tの星を観測していたことを示すことができた。
そして新しい周期光度関係を導き出し、アンドロメダ銀河の距離は200万光年であることを発見した。
 電波で天体が観測されるようになると、ハンブルグ時代の旧友R.ミンコフスキーと電波源の光学的同定に取り組み、はくちょう座A、カシオペヤ座A、おとめ座A、ケンタウルス座Aなど電波を出している天体を写真で確認した。1949年には特異小惑星イカルスを発見した。1958年にリタイアするまでウイルソン山とパロマ天文台で働いた。
...wikipediaやAnswers.comのデータから編集