Essay



二式水戦 その3 2003年4月18日

 以前に買った二式水戦のプラモデルは少しずつ少しずつ作製が進んでいる。
 このプラモデルの特徴はプロペラがモータで回転する構造になっていること。モータを回転させるための電池とON/OFF用のスイッチは、機体から配線を引っぱり出して、展示用パネルの下側につける構造になっている。

作製中の二式水戦



 これが僕には気に入らない。飛行機本体から配線が出ているなんて、いまいちだ。というわけで、電池は何とか飛行機内に押し込むことに決めた。さて、残るスイッチはどうするか。スイッチを機体の表面に取り付けたりしたらやはり美観を損ねる。

 なにかいい方法はないか・・・?

 たとえばプロペラを手で回したら、勝手にスイッチがONになって電池で回り始め、しばらく時間がたつと止まるというのはどうだろう。そもそも初期の頃の飛行機は、プロペラを手で回してエンジンをかけていた訳だし、リアリティがあってなかなかいい考えだ。

 モータは一般に発電機としても機能するので、手でモータを回すとわずかに起電力が発生する。この電圧をトリガにしてスイッチをONにすればいい。一定時間たったら止まる仕組みは、CRの時定数回路を使うことにしよう。

 そこまで決めて、その後の数日の間はどんな回路構成するかあれこれ考えた。こんなふうにいろいろ思いを巡らしているときが実に実に楽しい。
 いままで作ってきた回路はほとんどがキット物か本に載っていたものなのだが、今回はなんといっても、コンセプトからして自分のオリジナルだから、なおさらわくわくする!

プロペラ駆動回路の設計資料

 この数日の間に、予備実験も何回か行って回路の候補を5,6通り考えた。本当はそれをここで順を追って説明したくてたまらないのだが、読む方としてはきっと面白くないので(もうすでにおもしろくない?)、とりあえず最終的に決定した回路図と実物の写真だけを載せておくことにする。

 最終回路はプラモデル内に内蔵することから、かなりがんばって小さく作った。自分としては超高密度実装なのだ。
 この回路、当初の予定どおり、プロペラを手で軽くまわすとスイッチがONになってモータが回転し始める。さらに2分ほど経過すると勝手に停止する。なかなかいい感じの仕上がりだ。さあ、はやく完成させてしまうことにしよう。

プロペラ駆動回路の回路構成


プロペラ駆動回路の実物




This page was last updated on Apr.18, 2003.