2026年05月10日(日)
京阪岩清水神宮駅前10:00-10:05一の鳥居前、朝礼 10:20-神応寺五輪塔―杉山谷不動尊
10:50-神応寺墓地11:10-12:00山頂鳩ヶ峰 (二等三角点「八幡」 142.3m) ―
12:15男山レクレーションセタ (昼食)13:00-道標 ―大楠-燈籠列 ―石清水八幡宮本殿
13:40-三ノ鳥居 13:50-木樵谷-14:25西光寺、解散
五月らしい爽やかな晴天に恵まれ、
一般参加者12名を含む計63名が参加した。
開会にあたり、主催である京都府山岳連盟・
駒井治雄常務理事より挨拶があり、
続いて地歴担当・杉村忠重委員、
植物担当・服部忠委員が紹介された。
一の鳥居での地歴説明と池の植物解説。
山上の石清水八幡宮には、平安時代の
859年に奈良、大安寺の僧、行教が
宇佐八幡宮の神託を受け創建し、
武運の神・八幡神が祀られている。
八幡神は勇ましい武神として
信仰されてきたため、「力強い山=男山」と
呼ばれるようになったという説がある。
『徒然草』52段の仁和寺法師の逸話がある。
一の鳥居の扁額は平安時代の三蹟の1人
藤原行成の書体を参考にして
江戸時代の僧侶、松花堂昭乗が
作成したもの。
松花堂と云えば、松花堂弁当を想起しますが、
農家の種入れを松花堂昭乗が
参考にして絵具入れを作り、
それを見た「吉兆」の創業者
湯木貞一が「松花堂弁当」と
したもの。
一の鳥居池ではアサザ・コウホネ・
スイレンが繁茂し、特にスイレンが
池全体を覆う勢いであった。
アサザは万葉植物で絶滅危惧種である。
神応寺五輪塔
神應寺は平安時代に建立された寺で、
当時は神と仏が一体となって信仰される
神仏習合の時代で、八幡神は仏の
姿としても信仰されていました。
そのため男山は寺の境内には
有名な神應寺五輪塔があります。
五輪塔は鎌倉時代の石塔で、
・地 ・水 ・火 ・風 ・空 という
仏教の五大思想を表す供養塔です。
この五輪塔は、鎌倉時代の有力者の
供養塔ともいわれ、
高さが6m横幅2.4mある
重要文化財で、男山が武士や
貴族の信仰の場であったことを
物語っています。
ロウバイの実 …種は有毒(アルカロイド系のカリカンチンを含む)で、
散歩中に犬や猫が食べ死ぬことがある。
山道に入った。
ケーブルカーの橋脚の工事で、足場のトンネルを潜る。
・タラヨウ …はがきの木、葉裏に文字を書くと
黒く浮上ってくる。
黄色い花は終わっていた。
・ヒメウツギとシャガの花観察。
・ヤマアイの群落 …染料植物。
万葉の時代より生葉の汁で衣類を染めた。
草自体はサポニンを持ち有毒で不食
・ナガバタチツボスミレ …根生葉は 円形、茎根は披針形。
日本スミレの約八割はタチツボスミレ、
海外には樹木製(木本)のスミレあり。
・ウラシマソウ…近年、関西の低山でも増えてきた。
ムロウテンナショが少なくなった。
杉山谷不動尊
杉山谷不動尊は修験者の修行場として
古くから信仰され、湧水と不動明王の
霊験が伝えられてきた。
伝説によれば、昔この谷に霊験
あらたかな清水が湧き、
不動明王が姿を現したといわれます。
山中で修行する山伏たちが
この場所を修行場として祈りを
捧げたことから、不動尊が
祀られるようになったと
伝えられます。
北西方向に細い山道を1列で登って行くので、
列が長くなり説明がよく聞こえない。
・タンポポ …セイヨウタンポと在来種のタンポポは
花下総苞片が反る(セイヨウ)、反らない(在来種)で区別する。
その他、セイヨウタンポポは一年中花が咲くが
在来種は春だけであり、集合花の数も多い。
関西の在来種は関西タンポポという。
・サギゴケ属の花 …(ゴマノハグサ科)
小さいトキワハゼと一回り大きいムラサキゴケ。
・ツルニチソウ …外来種、キョウチクト科の
常緑つる性植物。
耐寒に強く年中青々としているので
園芸用に移入された。
外走枝茎をのばし、根を張って広がり
増えいくため、在来の植物を脅かしている。
地域によっては特定外来種として
駆除対象になってきた。
ミドリハカタラクサも、同様に広がってきた。
・カタバミの仲間 …オッタチカバミは
北アメリ原産、1965年京都で発見。
以来全国に広がる。
ムラサキカタバミは南アメリカ原産、
江戸時代に移入された。
・ヤブラン …常緑性の多年草、
緑化や造園植栽材料として
広く利用されている 。
花は 8~10 月、実は黒い。
似た草にリュウノヒゲがある。
葉はもっと細い、実は青で
葉の中にうずれもれる。
・ハゼノキ …ウルシ科。葉は先が
とがって細い。ヤマウルシは
葉が丸くなる。触るとまける。
・ハルジオン 蕾は頭を垂れる。
茎の中は中空。葉は茎を抱く。
ヒメジオンの茎には随があり、
葉に葉柄がある。
神応寺墓地から西へ
「こもれびの道を歩き」、
山頂鳩ヶ峰に到着。
気温25℃湿度21%。
山頂には鳩ヶ峰国分寺跡の石碑がある。
その横に二等三角点
(142.4m 点名八幡)がある。
明治34年(1901)設置と記載されている。
大きなヤマモモ木の下に祠が祀られていた。
フェンスに囲まれた長い石段を
降りると男山レクレーションセタに入り、
観客席の石段で昼食になった。
照り返しが暑く気温33℃まで上がった。
子供たちは元気にスケボーを楽しんでいる。
御神木「大楠公手植えの楠」
を仰ぎ見る。
幹は真っすぐ立って
青葉が茂る。
タラヨウ、イヌガシ、ビワ、
ナナメノキ、アカマツ
、ナギノキ、ハナワラビ
三ノ鳥居の前に来て説明を聞く。
三ノ鳥居は、男山の参詣道の
途中にある重要な鳥居で、
山上の石清水八幡宮へ向かう
参詣者はここで心を整えて
最後の登りに向かったといわれます。
道のまんなかに「一ッ石」がある。
「勝負石」とも呼ばれる勝負必勝・勝運の石。
燈籠列の参詣道を歩いた。
南総門を入る。
楼門から奥へと八幡づくりの
舞殿・幣殿・本殿が続く。
左手に回り込むと築地塀になっている。
通称「信長塀」ともいわれる
社殿を囲む土塀である。
そこに樹齢700年の楠正成の
楠があった。
校倉の前を右折すると
摂社若宮社があり、本殿の東北の角が
切りとられている石垣は鬼門封じである。
燈籠列の参詣道を戻った。
そこにはシダ三種が保護されている。
・シダ三種 …コヒロハハナヤスリ、
クルマシダ、フユノハワラビ
コヒロハナヤスリとクルマシダは絶滅危惧集。
木樵谷の暗い谷ではシダ類の豊かな
植生が見られた。
オオバイノモトソウ、キチジョウソウ。
大きなムクロジの下に実が
落ちていた。
ザポニンを含むため昔の
石鹸として使われた。
羽根つきの玉や数珠にも
親しまれた。
石清水八幡は、都市近郊の低山で
ありながら自然がよく保たれている
ことを実感しつつ観察を終えた。