越前市・権現山・船山・城山
                             2024年04月10日(水)

昨日の雨が嘘のように晴れあがった。
北陸新幹線が敦賀まで延伸されて、
JRサンダーバードは敦賀までとなった。
第三セクターになった「ハピラインふくい」に
不便な乗り換えをする。

鯖江駅にN氏が車で迎えに
来てくれて、4人での
山行になった。



30分程で越前市柳元町の
柳の滝駐車場に着いた。
ここには車が4台ほど置ける
駐車所があり、トイレもある。

柳の滝遊歩道を登っていく。
段になって谷川がしぶきを
あげて下っている。

1つ目の不動滝(標高約150m)が
見えてきた。
不動滝の横には苔むした不動明王の
石仏が祀られている。

案内板によると不動滝は滝の横に
祀られている不動明王に由来する。
不動明王の右約40pのところには、
「小六」と彫られている。
これは佐々木小次郎の幼名とか。

周辺の岩は第三紀中新世の
安山岩質灰角礫岩、壁には
摩崖仏が彫られているそうだが
分からなかった。



木製の梯子を登り、小さな
滝が続き、お釜滝が現れた。

お釜滝は2段になった段滝。
落差11mほどで、流れがくの字
に曲がり、深さ約2mの滝つぼを
作り、その形が釜底を連想させる
ことから、こう呼ばれるそうだ。

布滝へ200m。
道は遊歩道として良く整備されていて
歩きやすい。
スミレ、エンレイソウ、ミヤマカタバミ、
ネコノメソウ、イチリンソウ、
ルリソウ、ムラサキケマン、
イカリソウなど春の花が多い。

布滝 標高約270m
大岩壁をすべるように流れる様が、
さながら白布をたらした様なので、
こう呼ばれる。
柳の滝の中で一番大きな滝で、
高さ36m。
岩を穿って迸る谷川に沿って登ると、
丸木橋をわたる。
ここから上流を見上げると窓滝がみえる。

窓滝(標高約330m)
二つの峰に挟まれて1カ所窓を
切ったように開けた所から落下する
ので窓滝と呼ばれる。
高さ41mの段滝。





窓滝の沢の向こうに「こもり穴」
が見える。
沢を渡渉して、鎖場のある岩場を
登らないと行けないので今回は
断念して対岸から見る。
大岩壁の根方が深くえぐられて
庇のようになった幅12m、
奥行き9m、高さ19mの穴。
かつて平家の落武者がこの穴に
隠れていたというありがちな
伝説から、こう呼ばれるそうだ。

夫婦滝(標高約335m)
大きく抉られた岩の上から
2筋になって水が落ちることから、
こう呼ばれる。

「夫婦滝からモミの木間は倒木のため
通れません」との張り紙があったが、
上から降りてくる人に聞くと通れますよ
と言うので、進んだ。

谷から離れ南東方向に斜面を登って行く。

大曲したところに大モミ
(標高約455m)がある。

幹にごつごつしたこぶがあり、
仰ぎ見るとかなりの巨木である。
これが松ヶ嶽神社の大モミである。

杉−クリ−ミズナラ林から高度が
500mになるとモミ林帯になるそうだ。
巨木は2本あり、下のほうにある木が
越前市 昭和56年10月指定
天然記念物である。



クロモジの新芽が出そろって
すがすがしい。
ジグザクに登ると頂上である。

鐘の音が聞こえる。
松ヶ嶽(まつがたけ)神社
標高565mの権現山頂上にある神社。
始め巻皇神社と言われたが、
大宝元年(701年)に泰澄大師が
天忍穂耳命の像を奉じて
松ヶ嶽神社と改称したもので、
一名松ヶ嶽大権現とも言い、
山名の由来になっている。
また雨乞いの神として信仰
されている。



神社の祠は飛ばされないよう
ワイヤーで四方の立ち木
に固定されている。
下で聞こえた鐘の音は、ここに
鐘が据え付けてあるためだった。

木々に囲まれて展望は効かない。
ちょうどテーブルがあったので、
ここで昼食にした。

そこにギフチョウが飛んできて、
2羽が舞い巡った。

表参道を降りた。
急坂である。
落ち葉が堆積して、滑りやすく、
岩も多くて捕まる木も少ないので
そう楽ではない。



そこにこのコースの目玉の
ミスミソウ(三角草)が
咲いていた。


無事、柳の滝駐車場に戻ってきた。
ここから船山に移動した。

武生盆地の田園にポツンと
ある独立丘陵の船山に行った。
織田運輸の脇の細い道を
入っていく。
入口付近には駐車場はない。
四国八十八カ所参道と書かれた
石柱と、弘法大師の石像があり
赤い幟が数本風にゆれている。

案内板によると、天保の大飢饉の
餓死者を弔うため13仏像と
四国八十八カ所を設置した。

また船山は5世紀頃の前方後円墳で、
墳長52m前方円部19m、幅19m、
後円部径34m、幅16m、高さ6m。

舗装された急な登り坂を登って行くと
カタクリの花が咲いている。
ショウジョウバカマは盛りを
過ぎた。

山道は途中で南へまっすぐに行く
道と右へ上る道に分かれる。





山頂は舟を思わせる平坦な
細長の道がある。
両側に八十八体の石仏が並んでいて、
南端には小さな祠(金刀比毘宮)があり、
ここから、日野山やのどかな
田園が見渡せる。

北に向かって散策する。
赤いツバキやボケの花、
ピンクのサクラ、コブシの白と
色とりどりの花盛り。

北端には船山大師堂があり、
その前に三角点がある。
四等三角点 船山 標高73.9m。
観音菩薩像があり石碑もある。



下山して城山(じょうやま)にむかう。
福井市内の福井県立ライフル
射撃場付近の城山登山道案内板
付近で車を停め、田園に沿って
入ると登山口にミズバショウ園
があった。
白い花は盛りを過ぎて
葉ばかり大きい。
キランソウ、ヤマルリソウを
みて、シュンランの花を確認して、
駐車場を後にした。
福井市内のホテルに入る。
ホテルの外の飲み屋で乾杯、
良い一日だった。


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