セイタカシギ
<形態>
体長(嘴の先から尾羽までの長さ)は約37cm、翼開長は約70cm。脚の長さは付け根から指先まで約25cm。脚は赤または桃色で、翼は灰色、首筋から腹部にかけては白色、爪楊枝のように真っ直ぐに細長い嘴は黒色、虹彩は赤色で、地味な鳥が多いシギ類の中でも目立つ体色で外観は特異。夏羽では頭頂部から後頭部にかけてが黒くなり、冬羽では白または灰色になる。雄は背面が光沢を帯びた黒色、雌は背面が褐色がかり、頭部は少々灰色がかる。幼鳥は上面が褐色で、頭部に褐色斑があり、羽縁が白い。若鳥は成鳥の雌に似ているが風切羽に褐色味があり脚の色がより淡い。頭部の羽色の黒模様は個体差が大きい。冬には羽色が夏よりも薄くなり、脚は夏の赤色から桃色になる。翼は羽黒く、初列風切羽が10枚、次列風切羽が15-18枚、3列風切羽が6枚、尾羽は12枚。細長い脚を真っ直ぐに伸ばして飛行する。
<生態>
湿地、干潟、湖沼、河口、水田などに生息する。繁殖期は番いで生活し、縄張りを持つ。非繁殖期は小さな群れで生活し、番いを中心とした家族が集まって群れを形成する可能性がある。
食性は動物食。長い脚で水辺を歩き回り、嘴を水中に斜めに差し込み、昆虫、エビやカニなどの甲殻類、小魚、ゴカイなどを捕食する。脚が長いぶん、干潟などの浅瀬で競合するサギや他のシギ・チドリ類よりも深い場所にまで足を延ばすことができる。採食中に首に振りながら歩く。海水域で捕食した後には、淡水域で水浴びを行う。
日本での繁殖時期は4-6月で、水際の見通しのよい場所に枯れ草などを重ねて営巣し4卵を産む(地表にそのまま産むこともある)。抱卵は雌雄共同で行い、抱卵日数は26-27日。営巣地が気象の影響(水害など)をうけやすく、また外敵からの捕食も多いことから卵の孵化率は2割弱といわれている。
雛は早成性で、雛は孵化後すぐに巣の外に出て、自力で餌を探す。親鳥は雛を外敵から保護するが、給餌や餌のとり方の教授は行わない。雌の半分ほどは、育雛の途中で、雄と雛を残し繁殖地を離れてしまうが、その場合は残された雄が雛の世話を続ける。雛は孵化後26日程で飛べるようになる。
【出典:wikipedia】
<成鳥:R5.10.15 久米田池>

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