ヒヨドリ


<形態>
全長は約27.5cm(27〜29cm)。翼開長は約40cm。尾は長めで(尾長10.9〜12.5cm)、ムクドリやツグミより体型はほっそりしている。くちばしは黒くて先がとがる。雌雄同色。頭部から胴体は灰色の羽毛に覆われるが、頬に褐色の部分があり、よく目立つ。また、頭頂部の羽毛は周囲よりやや長く、冠羽となっている。翼や尾羽は灰褐色をしている。南に生息するものは、北に生息するものより体色が濃い(グロージャーの法則)。

<生態>
里山や公園などある程度木のある環境に多く生息し、都市部でも見られる。ツグミやムクドリよりも体を直立させてとまり、おもに樹上で活動するが、地上に降りることもある。飛ぶときは数回羽ばたくと翼をたたんで滑空するパターンを繰り返して飛ぶため、飛ぶ軌道は波型になる。
鳴き声は「ヒーヨ! ヒーヨ!」などと甲高く聞こえ、和名はこの鳴き声に由来するという説がある。
日本では周年見られるが、春および秋には渡りが各地で確認される。秋には暖地へ移動する個体も多く、10〜11月には渡りが日本各地で観察され、房総半島南端、伊良湖岬のほか、関門海峡では1,000羽を越えて渡る群れも観察される。
果実や花の蜜を食べる。繁殖期は果実に加え昆虫類も多く捕食する。非繁殖期は果実(センダンやイイギリ、カキ、ヘクソカズラなど)がほとんどである。ツバキなどの花の蜜を好む。 5-9月にかけて繁殖する。繁殖期間が比較的長いことについては、捕食されるなど繁殖の失敗による再繁殖が多いことが一つとして考えられる。木の枝上に外径 12〜20cm の体の大きさに比べると小型の巣を作る。高さ1〜5mに営巣し、巣は椀形で、小枝、枯れつる、イネ科の茎、細根、市街地ではビニールの紐などを使って作られ、産座には松葉やシュロの繊維、ササの葉などが粗雑に敷かれる。1回の繁殖で4個(3〜5個)の卵を産み、卵の大きさは約2.95cm×2.05cm(2.75〜3.3cm×2.0〜2.1cm) で、淡いバラ色に赤褐色の斑がある。おもに雌のみによって12〜14日間抱卵され、孵化した雛は雌雄により育てられる。雛は10〜11日で巣立つが、多くは巣立って数日のうちはあまり飛べないため巣の近くにおり、またその後1〜2か月のあいだ親鳥とともに行動する。

【出典:wikipedia】


<成鳥>





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