〈原 著・短 報〉
竹田正義:兵庫県たつの市で多数発見されたヌマガエルの不完全なアルビノ幼生と眼に異常が見られる幼生‥‥‥1
土井敏男:兵庫県洲本市(淡路島)の河川上流域におけるカエル類の音声モニタリング‥9
土井敏男:兵庫県産タゴガエル2型(大型・小型)の音声の比較‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
青山 茂:飼育下で産まれたホトケドジョウの卵における卵径と卵黄径‥‥‥‥‥19
青山 茂:屋外水槽におけるエゾホトケドジョウの繁殖例‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥23
土井敏男:兵庫県加古川水系の水路におけるテナガエビ属3種の出現状況‥‥‥‥27
稲田和久:長崎県対馬採集旅行記 2016年2月27日〜29日‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥31
西村 登:但馬地方河川・湧水の水生昆虫等の著作リスト(1957〜2013)‥‥‥‥‥45
西村 登:可児藤吉さんと川虫に導かれた50年‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥49
山内健生・久後地平・西田昭夫・原 昌久・西村 登: 愛惜の生態学者可児藤吉氏の生地訪問及び墓参り‥‥53
増田 修:夏の揖保川風物詩“ゴリ漁"・‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥59
日野淳郎・牧野健一・諸井郁子:神戸市妙法寺川より採集されたカワアナゴ(ハゼ亜目魚類)・65
竹田正義:4歳齢のゲンゴロウで確認された蔵卵の事例‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥68
森本静子:与那国島のコウチュウ目・トンボ目・カメムシ目・ミズダニ類の採集記録‥69
森本静子:若齢ヤゴを捕食するケンミジンコ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥74
渡辺昌造:ヒゲナガカワトビケラ幼虫の室内孵化飼育‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥75
稲田和久:日本版平均スコア法の紹介とひとつの提言‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥84
鶴田大三郎:東京都日野市の小湧水におけるカタツムリトビケラの生活史‥‥‥85
事務局:兵庫陸水61 ・ 62号(30周年記念号)〜67 ・ 68号 索引‥‥‥‥‥‥索1
投稿順‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥索1
著者アルファベット順‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥索5
<図書・活動団体の紹介>
司村宜祥:ニッポンアミカモドキの生物学‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥22
増田 修:日本のドジョウ 形態・生態・文化と図鑑‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥58
増田 修:千種川圏域清流づくり委員会‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥64
〈研究会記事・会則・投稿規定等〉
研究会記事‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥105
会則‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥107
投稿規定‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥109
〈表 紙〉
多くの水辺の動植物が見られた湿地 近年、水辺の生きものたちが急速に数を減らし、各レッドデータブックが改訂される度に掲載種は増加している。 圃場整備による乾田化や生息地の埋め立てなど原因はさまざまである。表紙は、2000年6月に撮影した豊岡市 北部の湿地のようすである。放棄された田んぼが湿地となり、素晴らしい豊かな自然が残っていた。クログワイな どの抽水植物が群生し、コナギやミズワラビ、アブノメなどの水田雑草もたくさん見られた。水中では数え切れない ほどのメダカが群れ、タイコウチやヒメゲンゴロウなど多くの水生昆虫が見られた。空には多種多様なトンボの仲間 が飛び交い、モリアオガエルの白い泡状の卵のうが木の枝先に無数に産み付けられていた。まさに生きものたちの 楽園だった。ところが、翌年の春、この湿地は完全に埋め立てられてしまった。生きものたちでにぎわった自然がま たひとつ消えてしまったことに、私は大きな衝撃を受けた。近年では、ビオトープの造成やホタルの放流など、自然を 人為的に創出し維持しようとすることが多いが、この湿地のような本来の豊かな自然に目を向けることも大切ではな いかと思う。(写真・解説 竹田正義)
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