<原著・短報>
青山 茂:ホトケドジョウの最長寿命が6歳以上であることを示す写真‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥ 1
青山 茂・土井敏男:徳島県産ナガレホトケドジョウの求愛行動を示す写真‥‥‥ 3
竹田正義:兵庫県たつの市で発見された体色の薄いヌマガエルの幼生‥‥‥‥ 5
竹田正義:兵庫県姫路市で発見されたトノサマカエルのアルビノ個体‥‥‥‥8
増田修・中原ゆうじ・宇野明:大東島のカエル類‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥9
竹田正義:ミシシッピアカミミガメの特異な産卵行動の観察例‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
北原佳郎:静岡県富士宮市の田貫湖で確認されたハベカワニナ‥.‥‥‥‥‥‥‥‥15
渡辺昌造:兵庫県南部六甲山地におけるオオカクツツトビケラ Lepidostoma crassicome
(Trichopera, Lpidostomatidae)の陸上産卵の日経変化と産卵場所選好性‥‥‥‥19
渡辺昌造:イシビルに取りつかれたサワガニ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥28
市川憲平:準絶滅危惧種オオミズムシの生活史‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥29
市川憲平:市川水系のコンクリート水路でナベブタムシを発見‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 32
稲田和久:ナガカワゲラ族幼虫の種確定への試み‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥33
司村宜祥:五島列島福江島の河川で採集した水生昆虫の記録 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥43
司村宜祥:与那国島のカゲロウ目,トビケラ目の追加および訂正‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥64
小林教太:栃木県日光を基産地とするカワゲラ類の覚書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥65
西村登・西田昭夫・八田耕吉・橿知子・廬勇仁・連一叡:
台湾中西部山地渓流のトビケラ目他の記録‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥73
西村登:本の紹介‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 82
稲田和久:台中市で採集されたParagnetina planidorsa (Klapalek, 1913)について‥‥‥83
森本静子:ミズダニ類の採集記録(2010〜2015)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥87
森本静子:長野県平谷村高嶺山で採集されたオンセンダニ属の一種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥101
河田航路・森本静子:武庫川・猪名川(藻川)での「ヒラテテナガエビ」の記録‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥103
〈表 紙〉
飼育下で産卵する淡水生カメ類 (左上:ニホンイシガメ,右上:クサガメ,左下:ミシシッピアカミミガメ,右下:土中のイシガメの卵) 外来種であるミシシッピアカミミガメ(以下,アカミミガメ)が各地で増え,在来の生態系に悪影響を及ぼしていると社会的な問題になって久しい。 しかし,近年までその具体的な報告例や科学的な根拠が乏しく,実践的な取り組みは足踏み状態が続いてきた。このような中,環境省は平成27年にアカミミガメを緊急的に駆除を行う必要のある外来種に指定し,将来的に輸入を規制する方針を示した。播磨地方のため池では, 近年アカミミガメの駆除が積極的に行われるようになり駆除した個体の堆肥化への試みも行われている。 一方,クサガメは近年の研究により,18世紀末に朝鮮半島から人為的に持ち込まれた外来種であるとの見解がなされている。 在来種のニホンイシガメは,クサガメとの交雑が進み遺伝的な撹乱が確認されているほか,平成27年には兵庫県版レッドリストに指定され,より一層の保全が求められている。 このように,淡水性カメ類を取り巻く情勢は近年大きく変化している。ところが,これらの淡水性カメ類の産卵生態,特に産卵数や産卵回数などの基本的な知見は未だ乏しく, 判らないことが多く残されている。今後もこれらの課題の解決に寄与するとともに,淡水性カメ類の注目していきたい。 (写真・解説 竹田 正義)
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