兵庫陸水生物 65号 目次    

<原著・短報> 

土井敏男・大場範行:神戸市内で確認されたスクミリンゴガイ‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥ 1 

土井敏男:神戸市西区押部谷町の水田におけるカエル類の鳴音モニタリング‥‥‥ 3 

竹田正義:京都府京丹後市久美浜海岸で確認された淡水性カメ類の足跡‥‥‥‥ 7 

竹田正義:岡山県津山市で確認されたウシガエルの不完全なアルビノ幼生‥‥‥‥ 16 

青山 茂・佐藤亜紀・國居彩子:飼育下におけるホトケドジョウの繁殖例‥‥‥‥‥‥17 

青山 茂:水に潜ったニホントカゲ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥22 

吉成 暁・佐竹 潔・佐々木哲朗:      

          小笠原諸島父島・母島における河川底生動物調査‥.‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥23 

市川憲平:池干し観察会で見た外来魚と多様性‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥34 

司村宜祥・吉成 暁・森本静子・所 達男・小森千晴:      

         奄美大島の水生生物の採集記録‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥35 

長谷川勝哉:タガメの繁殖生態について(1)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 61 

森本静子:大阪府のカワゲラ目成虫の採集記録(第2報)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 69 

森本静子:大阪府のため池で採集されたウトナイヒゲナガトビケラの記録''の訂正      

           およびウトナイヒゲナガトビケラの飼育による巣の観察‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥83

〈表 紙〉

外来魚駆除を兼ねた池干しイベント

 高度経済成長以降,農業人口の減少による人出不足が原因で,多くのため池で池干し(かい掘り)が長期間行われていなかった。池干しが長期間行われないと,水底にはヘドロが溜まり,水は富栄養化して悪臭を放つようになる。堤にできた穴や亀裂を見逃せば決壊のおそれも出てくる。また,この期間中に多くの池ではオオクチバスなどの外来魚が密放流され,在来の生態系が破壊された。

 10年ほど前から,県の農水部局などの支援を得て,外来魚駆除を兼ねた池干しイベントがあちらこちらで行われるようになった。初期にはため池の改修時に行われることが多かったが,最近では地域のイベントとして行われるようになった。

 池干しを繰り返すことにより,在来種が復活することを期待したい。

                2014年10月26日撮影(写真・解説 市川 憲平)