そば用語辞典   < Mobile 辞典へ   < PC 辞典へ

土三寒六
 
昔から「うどん」を打つ時の口伝に、季節と塩水濃度についての指標があり「土三寒六(常五杯)」(どさんかんろくじょうごはい)という。土用(夏)は塩一杯に対して水を三杯入れて溶かした濃い塩水、寒(冬)は逆に六杯で溶かした薄めの塩水、常(春秋)だと五杯の水で溶いた塩水が良いという古くからの指標である。小麦粉を水で捏ねた生地は温度変化に敏感で、暑い夏は塩水濃度を高めて生地を締め、冬は濃度を低くして生地が硬くなりにくくすることを言い表している。すでに、江戸時代初期の「料理物語」にも夏と冬の塩加減のことがあり、「本朝食鑑」でも塩水について書いているので、古い時代からの製法の知恵であることがわかる。
 
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