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天保のソバ
 
平成10年、福島県双葉郡大熊町での旧家改築の際に、天井裏から黒く変色した米俵6俵が発見されて、中から大量のソバの実が出てきた。この横川家では代々言い伝えられてきたソバで、江戸時代後期の天保の大飢饉を経験した先祖が子孫のために天井裏に貯蔵したものであった。ソバの実を小型の俵に詰めた上にさらに俵で二重三重に保護し、それぞれの俵の間には木炭粉や灰が詰められていたという。横川家・当主は、このソバの実を発芽させるために公共の研究機関などに依頼したがすべて不発の後、さらに、山形の製粉会社経営者に依頼したのがきっかけで、山形のそば職人のグループが発芽に挑戦し見事に発芽から結実までにこぎつけた。まさしく天保時代のソバを現在に蘇らせたもので「天保そば」と名付けた。(幻の山形天保そば保存会の記事を参考にした。)
 
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