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玉子つなぎ |
鶏卵をつなぎにして打つそばのこと。料理山海郷」寛延2年(1749)刊の「蕎麦切」のなかに、そば粉について、「土用過し粉はあしく、此ときは粉一升に玉子三か、(またはとう腐一丁)・・・」とある。紀州田辺藩の幕末の医師原田某が、江戸勤番中の見聞記「江戸自慢」で紀州と江戸の食べ物の味くらべを遺している。蕎麦では、「(江戸の)蕎麦は鶏卵を用いず 小麦粉にてつなぐ故に 口ざわり剛(こわ)く・・・」とあって、紀州の蕎麦は玉子つなぎだとしている。また、そばに加える水に少量の鶏卵をいれてつなぎにする「玉子つなぎ」もある。江戸時代から登場する変わりそばに「全卵切り」「卵黄切り」「卵白切り」があるが、高価な鶏卵を多く使うので贅沢なそば切りであった。 |
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