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そばの三返り |
竈で薪を燃やしながら、そばを茹でるのに最も良い火加減を保つのはむつかしい。この時代、そばを茹でるのに最も適した状態は、「釜の中に入れたそばが、浮き上がり、湯の表面をゆっくりと泳いで再び沈む動作を三回繰り返せば、ちょうど良い茹であがり」になる火加減を維持することが大切で、その状態で「そばが煮あがる」のが良い。とされていた。本格的にガス機器が普及するのは昭和30年(1955)以降であるが、現在でもそばを茹でる経験と技量はそばを美味しくする重要な要素であることにはかわりがない。 |
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