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三度ソバ
 三度蕎麦
 
現在ではすでに見られなくなったソバの品種で、一年のうちに三度の収穫ができたという。井上直人著『そば学』には「長友大氏によると、戦前から戦後にかけて鹿児島の山間地に夏秋兼用品種の三度蕎麦と呼ばれるソバがあったとされる。」また「1970年代の調査では、四国の山間地にだけそのような性質の在来種があったとの報告もある。」とある。また、『蕎麦の事典(新島 繁編著)』によると鳥取県、鹿児島県に記録があり、一回目を3月春分に蒔き、11月には三回目の収穫を終えるという。
ソバは生育が早く播種から収穫までの期間がきわめて短い作物である。従って、他の作物との輪作が多く、なかにはソバの二毛作も見られる。この場合は、夏ソバと秋ソバの組み合わせで二度収穫することになるが、ここにあげた「三度ソバ」という品種は一年で三度収穫することのできるソバのこと。
 
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