六甲山縦走
2008/11/09(日) 曇り 同行カズちゃん、池Gさん
何故六甲全山縦走に参加する羽目になったのか?
話は居酒屋での会話からはじまった。
わーさん、かずちゃん、ジョニイさん、池Gさんが4人で一杯やっていた。
池Gさんは富士山登山2回、去年六甲縦走を完走した鉄の女なんです。
酒に酔っ払ったカズちゃんが池Gさんに「六甲縦走が何ぼのもんや!」
と酒の勢いで言ってしまったのです。
カズちゃんは登山初心者で六甲の山は全くの初心者、
山の師匠であるwa-sanはほってはおれませんので、一緒に行くと言ってしまいました。
極めつけは次回の飲み会で池Gさんから申込書を渡されて
「カズちゃん、止めるならいまのうちですよ!参加したくても参加出来ない人が一杯いるんですから」
とのキツイ一言。もうどうしようもありません。
最近の山行きでは下りでの膝の調子は歩きの距離が10KM程度ならOKなんです
さすがに56KMでは99%ダメでしょうが、
唯膝が痛くならなかったら何とかなるかもと
ネットで色々調べました。結果自分なりに対策を立てました。
先ず装備ですがヘッドランプは必携ですんで好日山荘にて最新のLED灯を購入。
足元は使いなれた登山靴はありますが、
長距離を歩くため長距離歩行用のトレッキングシュ-ズを前日の8日にあわてて購入
2本ストックの先端にゴムチャップ着用
次に体のケアですが
2日前から禁酒(体力保全のため)
自家製の飲み物(びわ茶+クエン酸+はちみつ)作成
アミノサプリとバナナ味のカロリー食品購入
次に膝痛対策として
バンテリンとエヤーサロンパス購入ざーと以上の用意をしました。
しかし明日の歩きに2つの不安があります
1つは膝痛でもう1つはトイレです。
毎朝7時過ぎの通じなんで朝5時からのスタートではどんなもんでしょう?
いつも行く宍粟の山はどこでもOKですが
2000人が参加する六甲の山ではそうはいかないでしょう!
大会前日8日の夜9時に寝床に入って、早速後悔した
いつもは酒の勢いで寝ているので全く眠れない、禁酒は大失敗だった。
翌朝3:30起床。4:10カズちゃんの息子さんの運転で出発地点の須磨浦ロープウエイ乗り場に向かう。
受付時刻の5時の20分前に到着。周囲は真っ暗なのにすごい人数が並んでいる。
かずちゃん、池Gさんのトイレロスタイムで5時に国道2号線まで続いている列の最後尾に付ける。
カズちゃんが横入りを薦めた、半分その気になったが歳を考えて止めた。
列は一向に進まず受付が出来たのは5:45で我々はだいぶ後ろのほうだ。
なんか早い人は3時頃から並んでいるそうです。
次回参加予定の人にアドバイスすると5時前に並んでも6時に並んでも出発時間はほとんど一緒!!
歩き出してすぐ6時頃に電話!誰や?日曜の朝早くから何の用や?
主は何と山あそ隊長からでした。
どうせわ-さんがずる休みするかもと心配してのことでしょう!
3人そろって歩き始めるも膝が気になったのでバンテリンを塗るため2人を先に行かせ、
1人で歩くことにした。鉢伏山を過ぎ鉄拐山の公園にトイレがあったので用をたす。
やれやれこれで後は膝痛対策のみだ!(トイレ箇所は要所要所にあって心配しなくてもよかった)
高倉台の団地を過ぎ横尾山への階段で大渋滞。結局今日はキツイ登り、下りは渋滞の連続だった。
この渋滞は毎年のことで参加申込書にも渋滞のいやな人は参加しないでくださいとはっきり
書かれていたので、判って参加しているので仕方がない。
横尾山には7:45。出発から2時間もたっている。当然に須磨アルプスも渋滞。
実はこの渋滞はわ-さんにとっては非常にありがたいです。下りのスピードが遅いので
膝への負担がほとんどかかりません。又かからない様に歩いてはいますが・・・
妙法寺の住宅街をとおり高取山に、ここの頂上の神社からの景色は絶景だが立ち寄る
余裕はなし。電鉄「鵯越駅」前にてバナナとオロナミンCを買ってその場にて食べた。
最大の難所の菊水山の登りも渋滞、お陰でしんどくなかった。12:00菊水山
ここはチェックポイントとなっています。チェックを済ませふと見れば何とGTRさんがアンテナを立てて
マットの上でアグラをかいて無線で会話中。足元にはビール。ええな!エエナ!
GTRさんのその状況はぴったりと収まっていて絵になります!GTRさんといえば
ここにはいないが、相棒の歩く無線局のMXFさん。
動のMXFさんと静の胡坐のGTRさんはほんま好対照で両人ともに役者や!!!
と両人にゴマをすったところで、本題に・・
おそらくGTRさんはOAP隊の面目のため
わーさんが途中でギブアップせんように見張りしているんでしょう!
あっ 言い忘れましたがわーさんは2つの部隊に入っている?つもりなんです。
山あそ隊とOAP隊。どちらも隊長は良い人なんですがある部分では両極端
山あそさんは酒は一滴も飲みませんが、飲まんのにまじめな顔で冗談ばっかり!
どこまでが冗談でどこまでが本気か全くわかりませんが、一緒にいると、とても安心感があります。
OAPさんはわーさんと一緒で大の酒好き。その割には一杯飲んでまともな話をされます。まじめな人か
そうでないかはよく判りませんが良い人には違いありません。
余談はさておき丁度お昼なのでGTRさんとゆっくりお話したかったが、
もうすぐに後ろから赤鬼がやってくるそうな、
この鬼に追い越されたら、そこでアウトだそうですんでゆっくり出来ません。
おにぎり1個と膝にバンテリンを塗ってGTRさんとお別れし、下って有馬街道上の吊橋に・・
実はここまでは今年の6月28日に経験済み。このときは有馬街道でタクシーを拾いましたが・・
ここからは未体験ゾーンです。鍋蓋山への登り道は中々風情があります。菊水山への道とは
随分違います。次に再度山に向かいます、
山となっていますが山頂に登らずにふもとの公園の中の歩きです。公園ですんで当然フラットで
子供たちが楽しげに遊んでいます。摩耶山に向かっての道ですが、いまどの辺を歩いているのか
経験が無いので全く判りません。
唯坂道を登る途中に見えた建物は多分神戸市立植物園と思いましたが・・・
植物園は行ったことがありますんで・・
坂を登りきってもう摩耶山に着いたか?しかしそこからしばらくフラットな道を歩いていると電話!
山あそ隊長から「わーさん、がんばっとう?余り無理したらあかんで!」
しかしこれは絶対に「山あそ隊の名誉のために絶対に完走せよ!」との隊長の命令に聞こえた!
そのプレッシャーを受けて結構な急坂を登ったところがチェックポイントの摩耶山でした。
時刻は15:30。ここでホットレモンのサービスを受ける。
美味しかったのでお代わりをしてしまった。ちょっと休憩したかったが夕暮れが近くなってきたので
早々に出発。このころから足裏に違和感がある、
何か水ぶくれができているような感じ、それと靴の中に小石が入っているような、いないような
結構に足裏が痛くなってきたので新品の靴を履いたことを後悔した。
やっぱり普段履きなれた登山靴にすべきでした。
まさか足裏にバンテリンを塗らなければならないとは夢にも想像していなかった。
足裏の痛さを感じながら思った。水ぶくれならすぐに破裂して痛さは収まるはずだし
膝痛と違って我慢できない痛さではない。足裏に意識が向いているので膝のことは忘れていた。
歩く、歩く、神戸ゴルフ場の中を抜ける。日が暮れかけ、グリーンの緑と海とのコントラストの綺麗なこと!
ええな!ええな!この場所気に入った!!
ここでゆっくりしたいが次の最終チェックポイントの受付終了時間があるので、どんどん歩く。
車道と合流し、すこしいったところで甘酒をサービスしていた。当然によばれる。
少し歩道を歩いて、バスターミナルのあるにぎやかな場所でヘッドライトを付けボランテアの人の誘導で
山道に取り付く。周囲はもう真っ暗で明かりがないと歩けない。やがて又車道と合流。
この辺は歩道が無いので車道の端を右側通行にてわき目も振らずにあるく。この辺からは
づーと100万ドルの夜景を右に見て歩く。しかし美しい夜景も見続ければ感動がなくなる。
これって超美人の嫁さんもらっても、毎日生活していれば人が思うほどのことはないんかなぁ?
嫁はんはブスが良いんかなぁ??とか何とか頭の中で思いめぐらしながら、急ぎ足で歩く。
途中ボランテアの人からチェックポイントでの締切時間が6:30と聞かされる。
時間の余裕が無い!歩く、歩く、歩く!!
やっとの思いでトンネルが見えた。ここを抜けたらゴールじゃなかった最終チェックポイントの
六甲山最高峰の直ぐ下の一軒茶屋前に6:20着。残りわずか10分で滑り込みセーフ。
先行しているカズちゃんに電話かけるも電波状態が悪くて繋がらない。
ここからゴールまでは時間を気にしなくていいので気楽だ!すこしだけ車道を歩き山道に取り付く
車道ではスイスイ歩けたがここからは又渋滞が始まる。
後ろの人の話し声「この渋滞だとゴールには10時頃かなあ?」へえ!そうなんや!
まだ3時間半も歩くんか?ここまできてしまったら、もう一切の交通手段はなく、歩くしかありません。
真っ暗な山道を1列になって黙々と歩きます。足裏はもう痛い感覚はありません。
唯膝が痛くならないように時々バンテリンを塗りつけます。チュウブ1本ほとんど使いました。
しかし何か肩が凝るなぁ!考えてみればヅート下ばかり何時間も見続けているので、凝るのは
仕方ないか!山歩きで肩が凝るのは初体験!
やっとの思いで山道を抜け塩尾寺の境内に辿りつきました。ここからは残り3KMの舗装道の下りです。
カズちゃんにも連絡がとれました。今中華料理店「あ」に居るから、早くおいでと言っています。
下りの急坂を急いで下りました。早く降りてビール、ビール!遅くなったら最終電車の時間の関係で
ビール飲む時間が無くなったら一大事。なんせ今日も含めて3日間、禁酒しているんで飲みたくて
たまりません。急ぐ、急ぐ・・・22時丁度ゴール!!
最終地点で記念の盾と認定書を頂いた。その後のビールの旨かったこと!!!
今(4日後)振り返れば、しんどいだけだったがこの歳で(61歳)
縦走完歩出来たので訳の判らん自信と今後の希望が生まれた!
やれば出来るんや!とりあえずは何事でもやってみよう!!!
完走次の日カズちゃんは整形外科に行ったそうな!わーさんビッコひいています。
追伸 縦走距離は公称56KM、累積標高約3000Mとなっていますが
ガーミンのetrex VISTA HCX での軌跡をカシミールに取り込んだ所
水平距離41.7KM 沿面距離42.8Km 累積標高3458Mとなっていました。

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