クラシック音楽は特別な存在です.もう45年のつきあいですから.たぶん中学時代に聴いたカール・ベーム指揮するベートーヴェンの交響曲第8番あたりで,クラシックにめざめた気がします.通信販売されていたグラモフォンの交響曲選集を父に買ってもらったときは,うれしくてうれしくて天にも昇らん心地でした.
高校時代には,バイト代をつぎ込んで15000円以上もするアルヒーフのバッハ・カンタータ集を買い,聴きたおしました.大学時代は食事を抜いて金を貯め,レコードを買いあさりましたし,クラシックにかぎらずさまざまなジャンルの音楽を聴きまくりました.わたしの音楽知識の大半はこの時代に蓄積されたものです.
あれから45年がすぎ,いまもやはりベートーヴェンが最愛です.数年まえから,高校時代に熱狂していたブルックナーやマーラー,モーツァルトをやたら聴いています. |
高校時代は絵とデザインの勉強をしていたのですけど,外光派の黒田清輝がお気に入りでミケランジェロやラファエロもわりと好き,そんな程度でした.ところが,東京で国立西洋美術館・松方コレクションのエル・グレコとブールデルの作品と出会って,西洋美術のとりこになりました.
大学時代は京都や大阪,奈良で開催されたほとんどの美術展へ出かけ絵画や彫刻にふれました.ことに19世紀フランスの印象派モネの《睡蓮》シリーズに感動し,新古典主義の画家アングルの《泉》に恋をし,友人の影響で抽象絵画のクレーやカンディンスキーに出会い,魅了されました.
近年は「現代絵画の父」マネと「幸福の画家」ルノワール,そして17世紀スペインの巨匠,「画家のなかの画家」(マネのことば)ベラスケスにぞっこんです. |