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歌川広重《名所江戸百景》 「猿わか町よるの景」

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遠近法構図と神 |
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欧米や中東などの宗教国家とはことなり,日本人にとって宗教は遠い存在です.講義では,古代から中世・ルネサンス,そして19世紀末にいたるまでに制作された西洋絵画の,とくに風景画の構図的変遷をとおして,西洋キリスト教社会にとって神がどのような存在であり,また歴史上,神と人間との関係がどのように変化してきたかを,絵画のとくに遠近法構図をとおしてあきらかにすることが目的です. |
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講義内容
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絵画と宗教的・文化的背景との関係を検証するため,受講者には古今の絵画をはじめとしたさまざまな作品を鑑賞・体験してもらいます.
1.導入
2.遠近法構図の先駆者たち
3.ブリューゲルへの道
4.ブリルからロランへ
5.印象派
6.都市性をとらえる視角
7.フォーマットとしての浮世絵
8.都市のなかの直線
9.モダン・パリを表象する
10.カイユボットの方法
11.構図と相似性
12.浮世絵の洗礼
13.源泉としての北斎
14.連鎖する世紀末―ムンク
15.まとめ
授業形態:講義形式
テキスト:元田與市『カイユボット 神に挑んだ画家』青山社
参考文献:ケネス・クラークケネス・クラーク『風景画論』ちくま学芸文庫,筑摩書房
越宏一『ヨーロッパ美術史講義 風景画の出現』岩波書店など
評価方法:レポートと平常点(授業態度,質問にたいする対応など)によって評価します.
欠席を4回(無断欠席の場合は3回)以上すると単位は出せません.
病気や公欠などの場合は配慮します.
開講場所:新在家キャンパス/F101教室
開講日時:火曜日/2限目(10:40-12:10) |