リプレイ・ドロップ
雨宿町回顧録~さようなら、またいつか~


PC1:"コル・スコルピイ"交野 静理(かたの・しずり)キャラシート)PL:いーさにうむ
PC2:"ビューフォート"夜見守(やもり)キャラシート)PL:雷鳥
PC3:"星喰"天野 晴乃/月乃(あまの・はるの/つきの)キャラシート)PL:切子圭



メイン 見学


目次



プリプレイ



GM:それでは、お時間となりましたので!セッションを開始してまいりましょう。
GM:まずは各PCの自己紹介から!

GM:PC1、交野さん、どうぞ!
交野 静理:はい。
交野 静理:「……空を見てるとね。一人じゃない、って思えるんだ」
交野 静理:"コル・スコルピィ"?交野 静理(かたの・しずり。17歳。UGNチルドレンであり、現役女子高生でもあります。
交野 静理:物静かな性格。友達が多い方ではないですが、人当たりはよく勤勉で品行方正。優等生気質とも言うかな。趣味は読書と天体観測。
交野 静理:6歳までこの雨宿町で育ち、父の仕事の都合で一度町を離れましが、その後後述の事情により、高校入学と同時に生まれ故郷に帰ってきました。
交野 静理:実は5年前に大事故に遭い、心臓部に瀕死の重傷を負いました。その心臓部を、UGNエージェントである父の図らいによって遺産での代替を試み、奇跡的に成功。
交野 静理:その影響でオーヴァードとして覚醒し、以後はチルドレンとして訓練を積んでいました。現在は状態も安定して元気なようです。
交野 静理:……ただ、融合した仮初の心臓がどれ程命を担保するかは未知数のため、「落ち着いた故郷で暮らしたい」という母の意向もあり、この町に戻ることになりました。
交野 静理:同時期に雨宿町支部に移籍し、模範的なチルドレンとして任務に励んでいます。
交野 静理:覚醒時に発現した、『蠍の尾』に似た部位を自在に操ることで戦闘行動を行います。このせいで体重が重くなっているのが密かにコンプレックスだったり……
交野 静理:補足事項として、遺産の影響で"哀"の感情が徐々に薄れていっていることが確認されています。
交野 静理:そのため、悲恋や別離の物語を好んで読むことで、「まだその感情を保てている」と認識しているのだとか。
GM:これだから遺産は……!
交野 静理:遺産はすぐ感情をいじいじするからね。
交野 静理:性能としては、エグザイル/ウロボロスの小技持ち白兵アタッカー。
交野 静理:みんな大好き《骨の剣》《死招きの爪》で安定した火力を出しつつ、カバーリングと《凍てつく刃》で火力補助もできます。
交野 静理:戦闘で色々出来る分、ミドル性能は控えめ。皆さんに頼っちゃいますね。
GM:頼り頼られ。
交野 静理:という感じです。この町のニュービー(何年か既にいるけど)として楽しんでいきたいです~
交野 静理:よろしくおねがいします!
GM:イエイイエイ。ではそんな交野さんのHOは…こちら!

PC1:交野 静理
シナリオロイス:幼馴染の思い出(憧憬/忘却)
キミは雨宿町で子供時代を過ごし、そして今再び雨宿町に住んでいるオーヴァードだ。
キミには、昔よく一緒に遊んだ幼馴染がいた。
彼女は遠く離れた街に引っ越し、何度か手紙のやりとりをした後、今はもう縁は途切れてしまっている。
名前と性別をかろうじて覚えている、その程度の繋がりをふと思い出したのは。
──UGNからの依頼で調査に訪れたのが、彼女と一緒に遊んだ原っぱがあった場所だからだろうか。

GM:こんな感じで、感傷に浸ったり……しよう!
交野 静理:浸ったり……します!
交野 静理:缶に入れて保管してる色褪せた手紙とか、多分あったりする。
GM:幼馴染は同い年の女の子、名前は「ともえちゃん」としましょう。
交野 静理:ともえちゃん……
交野 静理:(思い出ほわほわ)
GM:ほわんほわんしずしず……
GM:そんな感じでよろしくお願いできればと……!
交野 静理:ほわんほわんしずしずしていきます!
GM:押忍!では続きまして!

GM:PC2、夜見守ちゃん!お願いします!
夜見守:「いえーい、よろしくよろしく」
夜見守:夜風のレゲネイドビーイング。宵の口のような青い髪に月の明かりのような薄い金の髪が少し混じっています。
夜見守:ねんれいは決めてない。身長はだいたい150くらいで、外見は16さい...だけどちょっと幼めな言動。
夜見守:表情が豊かでころころ変わります。
夜見守:気の向くまま、風の吹くまま自由に過ごしています。バックパッカーだよ。
夜見守:“夜”と“風”にまつわるものを再現できます。追い風(吉兆)を起こす事もできる。
夜見守:《妖精の手》や《ウィンドライダー》で支援しつつ...装甲無視の《鋼の顎》!冷たい夜風にご注意!
GM:風は暖かかったり冷たかったり…する!
夜見守:そうなのだ
夜見守:雨宿町に立ち寄ってから結構楽しく過ごしています。UGNには旅費を稼ぎにお手伝いしている感じですね
夜見守:こんなところ!よろしくお願いします。
GM:いらっしゃい雨宿町!ではそんなやもりちゃんのHOは…こちら!

PC2:夜見守
シナリオロイス:造成地の怪異(好奇心/不信感)
キミはUGN雨宿町支部に協力するレネゲイドビーイングだ。
今回キミに依頼されたのは、町内の宅地造成現場での事件の調査だった。
夜中のうちに重機が勝手に動き出す、現地事務所が荒らされる、切り倒したはずの樹木がまた生えている、などなど。
幸いにして怪我人こそ出ていないが、微弱なレネゲイド反応があったというのだから、放ってはおけない。
コンビを組むことになったチルドレンと共に現場に向かったキミが見たものは──朧げな姿の少女だった。

GM:というわけで、交野さんと一緒に妙な現象の調査を……お願いするぜ!
栗生賢人:お願いするのはこの人です。
夜見守:こんにちはー(かたそう)
GM:果たして……そうかな……!
夜見守:会ってからのおたのしみ!
GM:お楽しみ!お仕事…よろしくね…!
GM:では…続いて!

GM:PC3、天野さん!お願いします!
天野晴乃:はーい
天野晴乃:「あたしは天野晴乃、派手に行くわよ!」
天野月乃:「わたしは天野月乃、静かにいきません……?」
天野 晴乃/月乃:一つの体に二人の意識を持つUGNイリーガル、天野姉妹。
天野 晴乃/月乃:どちらが主人格というわけでもなく、姉妹というのも単に便宜上の呼び方。
天野 晴乃/月乃:気が付いた時には能力と共にこの状態であったらしく
天野 晴乃/月乃:街の特異性や、わけありな旧家の生まれである事とか関係してるらしいですよ、大概謎だらけだな。
天野晴乃:元気溌剌活動的で、竹を割ったような性格のイケイケドンドンな晴乃
天野月乃:大人しく感傷的で本や歴史を好み、冷静に状況を分析したがる月乃
GM:対照的……
天野月乃:二人が状況に応じて立ち代わり入れ替わりしながら喋ったりします
天野晴乃:戦闘でもそれは一緒で、晴乃がウロボロス/モルフェウスシンドロームの破壊の力を使い攻撃を
天野月乃:月乃が想像能力で支援を行いながら戦います
天野 晴乃/月乃:データ的には砂塵霊を原初の白:限界突破で2回使えるようにしたりして戦う型です、装甲下げたりもできる。
GM:複数回飛ぶ砂塵霊は…強い…!
天野月乃:この街で事件と過ごす時間も長くなりつつ、まだまだ謎も多い姉妹ですが
天野 晴乃/月乃:どうぞよろしくお願いいたします。
GM:ヤー、よろしく…お願いします!では、そんな天野さんのハンドアウトはこちら!

シナリオロイス:結(むすび)、力の弱い消えかけの「あやし」(友情/不安)
キミは雨宿町に暮らすオーヴァードだ。
キミには、人ならざる友人がひとりいる──いた。
御山の御殿ではなく人里に住まう、「結(むすび)」という名のあやし。
人の縁を糧として生きるこのあやしが、キミの前から姿を消してから、既にいくらかの時が過ぎた。
そんな友の気配を久々に感じて、それを頼りに向かったのは町の片隅。
最近妙な事故が起こっていると噂の宅地造成現場で、キミは──ひどく朧げな、友の姿を見た。

GM:お友達の「あやし」との別れと、そして再会……そんなサムシング……。
天野月乃:心配です……
GM:さて、再会したのは果たしてお友達なのか……!
天野晴乃:本物であってほしい!
GM:実際に会って…確かめよう……!
GM:ではそんな感じで……最後に!

あなたは覚えていますか。
またね、と別れてそれっきりの誰か。
さようならも言えず、会えなくなった誰か。
そんな人が、あなたの隣にいたことを。

小さな町でも少しずつ進む再開発。
思い出を削り取って新しい暮らしの礎が築かれる、その裏で。
誰からも忘れられた何かが、記憶に溶けて消えてゆく。

ダブルクロス The 3rd Edition 『リプレイ・ドロップ 雨宿町回顧録~さようなら、またいつか~』

──おぼえているよ。
──きみが、ここにいたことを。

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  • OP1 交野 静理


    GM:シーンプレイヤー:交野 静理
    GM:登場:不可
    GM:登場侵蝕をお願いします。
    交野 静理:交野?静理の侵蝕値を1D10(→ 1)増加 (41 → 42)
    交野 静理:安い安い
    GM:このOPでは、幼少時の幼馴染とのやりとりと別れ、そして現在に戻ってUGNから調査の命令が来るところで締めとなります。
    交野 静理:了解です。ほわんほわんしずしず……
    GM:しずしず~ それでは……

    GM:──10年と少し前。雨宿町郊外の空き地。
    GM:今のキミから見たならば、まさに小さな空き地でしかないそこは。あの頃のキミたちにとっては、無限に広がる原野のようだった。
    GM:時に大勢の友達と、時にキミたち二人っきりで、日が暮れるまで遊んだ原っぱ。
    GM:キミはいま。あの頃の姿で、あの頃の場所にいて。
    GM:そして──
    ともえ:「あのね、しずちゃん、しずちゃん」
    ともえ:「……おはなししなきゃならないことが、あります」
    交野 静理:「……なぁに、ともちゃん?」
    GM:顔も声も朧げな、ひとりの女の子が。真剣な顔で、キミを見つめている。
    交野 静理:ともえちゃん。この原っぱでよく遊んだ、お友達。
    交野 静理:──それ以上のことは思い出せない。名字も、どこに家があったのかも、顔も声も、輪郭も朧気な。
    ともえ:「えっとね……」
    GM:──それでも、キミは。
    ともえ:「……もうすぐ、おひっこしするんだって。おとうさんが、てんきん?するって……」
    交野 静理:編みかけのシロツメクサの花冠を途中まで作り上げたところで、"私"は『ともちゃん』の話を聞いていた。
    GM:彼女のその声が、とても苦しそうだったことを、覚えている。
    交野 静理:いつもの日常、いつもの遊び。その途中で切り出された話は、子供心には大きすぎる衝撃だった。
    交野 静理:ぱさ、と。編みかけの花冠が手から落ちる。茎が解け、今まさに作りかけた部分が崩れた。
    交野 静理:「……とおくに、いっちゃうの?」
    GM:キミの問いかけに、女の子は小さく、こくんと頷いて。
    ともえ:「……きゅうにきまったんだって。しずちゃんとあそべるのも、たぶん……」
    ともえ:「きょうが、さいごになるだろう、って。きちんとおわかれしてきなさいって、おかあさんが……」
    交野 静理:「…………そう、なんだ」
    交野 静理:次に編み組むために摘んでいた花が、きゅう、と握り締めた掌の中で萎びている。
    交野 静理:「……もう、あえないのかな」
    交野 静理:おわかれは、初めてだった。
    交野 静理:だからこんな時に何を言えばいいのか、これからどうなるのか。全く想像もつかなくて。
    GM:そんなキミを見て、彼女は。
    ともえ:「……ううん。そんなこと、ないよ」
    交野 静理:「ほんとう?」
    ともえ:「だって、がいこくにいっちゃうとかじゃないんだもん!……ここにあそびには、もうこれないけど……」
    交野 静理:「そっか……そうだよね!」
    ともえ:「……あのね、しずちゃん。おかあさんがよんでくれたえほんに、かいてあったの」
    ともえ:「そらは、せかいじゅうつながってるんだよ」
    交野 静理:「……せかいじゅう、つながってる」
    交野 静理:「そっか……それなら。きっと、またあえるよね」
    ともえ:「──うん!」
    GM:少しだけ、何かを我慢するような声だったけれど。君の友達は、力一杯そう応えて。
    交野 静理:おわかれの実感はなかった。でも、その時の私は、確かに"哀"しくて、涙を堪えて。
    交野 静理:──朧気な、幼い頃の話だった。
    GM:──その日、キミたちは。崩れた花冠を、ひとりひとつずつ作り直して。それを交換して。
    GM:いつものように、「またね」とお別れをして──

    GM:──季節ごとの手紙。キミが雨宿町から離れた後も何度か交わしたそれが途切れたのは、いつ頃だっただろうか。
    GM:キミの方が忘れたのか、彼女の方が忘れたのか。それすらも曖昧な、自然と溶けるように見えなくなった繋がり。
    GM:──少なくとも、いま。キミの手元にあるのは、乾ききった花冠と、色褪せた手紙だけ。
    GM:──ふと彼女のことを思い出したのも、雨宿町に戻ることになったから、というのと、そして──
    交野 静理:「…………」 地図上に指し示された座標。頭の中で、家から順繰りに道程を考えて。
    交野 静理:──ああ、と。一つ、息を吐いた。
    交野 静理:再開発の波に呑まれて、消えてしまったと思っていた場所。
    交野 静理:押し入れから転がり出してきたビー玉のように、僅かに色の差した幼い頃の記憶が蘇ってくる。
    交野 静理:ともちゃん。私の、友達だった女の子。
    交野 静理:──それ以上のことは思い出せない。名字も、どこに家があったのかも、顔も声も、輪郭も朧気な。
    交野 静理:ただ、そこに、彼女と私が『在った』ことだけが、実感のように押し寄せて。
    交野 静理:「……懐かしいな」
    交野 静理:その言葉だけを、ぽつりと零した。
    GM:──怪現象が発生している宅地造成現場。その調査を、UGNが指定する人員とのペアで行う。
    GM:──キミの端末に送られてきた資料が示した場所は、まさしく──

    GM:シーンエンド、ロイス取得のみ可能です。
    GM:(シナリオロイスの宣言もここでお願いします)
    交野 静理:『ともちゃん』の思い出 ◯憧憬/忘却 でシナリオロイスを取得。
    交野 静理:以上です。
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  • OP2 夜見守


    GM:登場:不可
    GM:登場侵蝕をお願いします。
    夜見守:1d10+36
    DoubleCross: (1D10+36) → 2[2]+36 → 38
    GM:このシーンではUGNからの依頼を受けてもらい、交野さんと合流して調査してね、行ってらっしゃい、というあたりで締めとなります。
    夜見守:はーい!

    GM:──UGN雨宿町支部、ラウンジ。
    GM:──またの名を、雨宿町役場食堂。
    GM:起源の通り、風のように日々を過ごすキミはいま。縁あって、この支部がある町で過ごしている。
    夜見守:ぱきん、と割り箸を割る。上手く割れた。
    夜見守:目の前には湯気が立ち上るかけうどん。だしの香りが香ばしい。
    夜見守:うどんを冷まして、つるりとすすれば。
    夜見守:「...ん~~!!」
    夜見守:はふはふ。
    夜見守:添えられた海老天もサクサクと美味しい。かぶりつく。
    夜見守:火照った身体をぱたぱた冷ましつつ、うどんをぺろりと平らげた。
    夜見守:「めちゃくちゃ...うまい...」完敗である。
    栗生賢人:「レネゲイドビーイングの中には、食事を必要としない子もいるって話だけど……」
    栗生賢人:「君はあれかな。必要だからじゃなく、楽しいから食事をする、ってタイプかな」
    夜見守:「そんな感じ。そですね...」
    GM:そう言いながら向かいできつねそばを啜るのは、この支部に所属するエージェント。キミとUGNの間に立つ連絡役を担うという青年だ。
    夜見守:「暑いときに冷たいもの飲んで、ぷはーってするのとか」
    夜見守:「寒いときに肉まんはふはふするのとかは...やっぱり」
    夜見守:「いる、いらないじゃなくて...ほしい、ほしくない...になるから」
    栗生賢人:「なるほど。もうちょっと君が来るのが早かったら、夏祭りで出店も沢山あったんだけど」
    GM:それは来年のお楽しみ、と。何か楽しかったものを思い出すように、しみじみと頷いて見せる。
    夜見守:「たのしみだなあ...」りんご飴、たこ焼き、焼きそば。美味しいものがたくさんだ。
    夜見守:「次はぜったい行きたい。わすれないようにします」
    栗生賢人:「うん、その時は僕が案内しよう。ああいや、先約をきちんと済ませてからになるけど」
    夜見守:「えーと、おしごと」
    栗生賢人:「うん。うどんをご馳走した代わりに、というわけじゃあないけど、夜見守ちゃん」
    栗生賢人:「UGN(ぼくら)の側にいてくれるレネゲイドビーイングとして、ひとつ、頼まれごとを聞いちゃくれないか」
    夜見守:「もちろん!いっしゅく...えーっと」
    夜見守:「ごはんのお礼をするやつ、します!」
    栗生賢人:「……一宿一飯の恩なんて、どこで聞いたんだい。いやまあ、恩を着せるつもりはないんだよ、ほんと」
    夜見守:「それ!」
    GM:キミの物言いに、楽し気な苦笑いを零しつつ。
    夜見守:「こーいうのは、したいからするんです」「気にしないで」
    栗生賢人:「そりゃありがたい。……うん、そうだな。君らは、何かを強いられるべき存在じゃない」
    栗生賢人:「何かをしたい、ということ自体がレネゲイドビーイングの在り方を……おっと、話を僕が逸らしちゃ駄目だな」
    夜見守:「だいじな話したいんだなーってわかるから、大丈夫」足をぱたぱた。
    GM:改めて、と。青年が卓上にタブレットを置く。そこに表示されているのは、地図と、宅地造成現場らしき写真だ。
    GM:ただし──その写真。事務所らしきプレハブ小屋が半壊していたり、重機が横転していたり、切り株から妙な具合に樹木が再生していたり──
    栗生賢人:「……妙なことをなんでもかんでもレネゲイドに絡めるわけじゃないけどね。まず関りを疑うのが、僕らの仕事だ」
    夜見守:「…うーん、視ただけで分かる子もいるけど...」
    夜見守:「さっぱり分かんない...直接行かないと、だめそうです」
    栗生賢人:「うん、そこらの初動というか、レネゲイドが関わってるかどうかの当たりはついてる。警察から、現場の物品をちょっと回してもらってね」
    栗生賢人:「検査の結果は、クロだ。微弱だけどレネゲイドの反応が見られた。あとは……」
    夜見守:「?」
    栗生賢人:「夜見守ちゃんの言うとおり、直接現場を見てみないことには、ってわけさ」
    夜見守:「!」髪が僅かにきらきらと光る。
    夜見守:「他にもいっしょのひととか、いるんです?」
    栗生賢人:「ああ、うちにもエージェントやチルドレンはいるからね。君と一緒に行ってもらうのは、この子だ」
    GM:タン、と指先でタブレットをタップ。画面が切り替わり、表示されるのはひとりの少女のプロフィール。
    夜見守:「わ、きれー...」
    栗生賢人:「交野、静理ちゃん。彼女にも、夜見守ちゃんと一緒にお仕事をしてもらう、っていう連絡はしてある」
    夜見守:「後でちゃんとあいさつしなきゃ」
    栗生賢人:「頼むよ。……今のところ、怪我人までは出ちゃいないけど……」
    栗生賢人:「火の用心も、"火消し"の大事な役目だからさ」
    夜見守:「...まかせてください」
    夜見守:「わたしも...みんな元気にしてるほうが、うれしいし」
    夜見守:「今度は...ラーメン!食べるの楽しみにしてるので」にへら、と笑う。
    夜見守:食器を返却口まで持っていき、
    夜見守:「ごちそうさまでしたー!」
    夜見守:駆け出した。ふわりと蒼い髪が揺れる。

    GM:シーンエンド、ロイス取得のみ可能です。
    夜見守:造成地の怪異 きになる!/なんだろう... で取得します。
    GM:OK!
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  • OP3 天野 晴乃/月乃


    GM:シーンプレイヤー:天野 晴乃/月乃
    GM:登場:不可
    GM:登場侵蝕をお願いします。
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を1d10(→ 9)増加 (39 → 48)
    GM:このシーンでは友達の「あやし」とお話をして、彼女が消えかけていることを知った後
    GM:実際に姿を消して、そんな彼女の気配を感じてそれを追うところで締め、となります。
    天野 晴乃/月乃:はーい
    GM:では……!

    GM:──数か月前。雨宿町役場近く、五位公園。
    GM:UGNから依頼されたとある任務を完了した後、キミはそこへ足を運んでいた。
    GM:──任務の前、キミはひとつ約束をしていたのだ。任務で出会った人のこと、見聞きした物事を、友人に語って聞かせると。
    GM:その「友人」というのが──
    :「……!晴乃、月乃!」
    GM:ブランコを漕ぎながらキミを待っていた──そしてそこから飛び降りて駆け寄ってくる、ひとりの「あやし」。
    GM:名を結(むすび)。その名が示す通り、人と人の縁を起源とする、この町に住まうレネゲイドビーイングのひとり。
    天野月乃:「こんにちは、結さん」
    天野晴乃:「よっす、元気してた?」
    天野晴乃:表情を切り替えながら、二種類の挨拶
    :「今のは……最初が月乃で、次が晴乃!どう、当ってるでしょ?」
    天野月乃:「すごい……よく分かりましたね」
    天野月乃:少し驚いた様子でほほ笑む。
    :「えへへ……ふたりからお話を聞かせてもらうようになって、だいぶたつもん!わかるよ!」
    天野月乃:「もうそんなになりますか、私たちを見分けてもらえるのは嬉しいです」
    GM:──きっかけはどうあれ、キミは彼女にこうして度々、自分が見聞きした──特に人との関りを語って聞かせることがあった。
    GM:それはもちろん、キミが彼女に友情なり親愛なりを抱いたからなのだろう。けれど、もうひとつ。
    :「同じ目で見てるのに、ものの感じ方は全然違うんだもの。ふたりのお話、楽しみにしてるんだからね」
    GM:──そう言って笑う彼女の存在感は、あやし──レネゲイドビーイングならぬキミから見ても、ひどく不安定だ。
    天野月乃:「それでは、今日のお話をしましょうか……」
    天野月乃:(やっぱり、前より存在が不安定になってる……)
    天野晴乃:(あたしにはさっぱりだけど、ちょっと空元気って感じ?)
    天野月乃:自分が彼女を保つための力になれるのなら、それはするべきだろう
    :「……大丈夫だよ。ふたりの話を楽しみにするのも、縁の結び方もひとつなんだから」
    :「それに、ほら。……もし、わたしが消えちゃったとしても──」
    天野晴乃:「あんまり縁起でもない話ね」消えちゃったとしても、という言葉に
    :「──晴乃と月乃がお話をしてくれたことまで、消えてなくなったりするわけじゃあないんだから」
    天野月乃:「それは……そうですね」
    天野月乃:悲しそうな表情で、それでもつとめて明るく
    天野月乃:「私は絶対、忘れませんから」
    天野月乃:「見た以上は……です」
    天野晴乃:「っと、辛気臭いのはこの辺にして」
    天野晴乃:「まずは今日の話、ね!」
    :「……うん。聞かせて、この町で何があったのか」
    天野晴乃:「今日はカシワ様関係で、凍花とね……」
    天野晴乃:と、いつも通りの調子に戻って、日常の話をはじめる
    天野月乃:(……)その光景を、心中から慈しむように眺めている。
    GM:──キミは、結ばれた縁とその結末を語る。そして、最後はいつものように、こう告げて終わる。
    GM:さようなら、またね、と。

    GM:──次の約束の日。彼女は、公園に来なかった。
    GM:──あやしとは、自然に生まれ、そして自然に消えてゆくもの。支部の誰かがそう言っていたような気もする。
    天野月乃:いつかはそうなるだろうと分かっていて
    天野月乃:それでも悲しくて仕方がなくて、夜が暮れるまで泣いていた
    天野晴乃:薄々気が付いてたんでしょ。と、そう毅然と声をかけてきた晴乃に体を交代しても、涙が止まることは無くて。
    天野月乃:結局、どちらが悲しいのかわからなくなってしまった。
    GM:──そんなキミたちを見たならば。覚えていてくれてありがとう、と彼女は言うだろう。けれど、キミたちに話をせがんだあのあやしは、もう──

    GM:──そうして、数か月が過ぎて。
    GM:ある日の午後。所用を済ませ、町を歩くキミたちの感覚に、懐かしい気配があった。
    GM:まるで影のようにおぼろげで、あやふやで。けれどキミたちが間違うはずもないその気配は──
    GM:キミたちを誘うように、町の片隅へと向かってゆく──
    天野月乃:最初に気が付いたのは、月乃だった
    天野月乃:人ならざる者たちと関わると自然に身につく感覚に、懐かしさを憶える気配をとらえ
    天野月乃:振り返り、駆け出す
    天野晴乃:(ちょっと、どうしたの)
    天野月乃:「結さんの気配がしたの、今……たしかに」
    天野晴乃:「何か月前の話だと……いや、それなら交代! どっち行けば!?」
    天野晴乃:肉体の主体が晴乃に切り替わり、少女の小走りが街歩きに慣れた走りに変わる。
    天野月乃:(あっちの方! 私たちを誘ってる……の?)気配の動きを追いながら、思考はその目的を推察する
    天野月乃:彼女がもし、消滅を免れていたとしたら……
    天野月乃:(そんな都合の良い話なんて無いってわかってる)
    天野晴乃:(それでも、走り出した以上、私たちは信じてしまっている)
    天野月乃:(この気配の主が、あの懐かしい彼女であることを)
    天野晴乃:(仮に違っても、その時はその時だ……きっとこの出会いは意味がある)

    GM:シーンエンド、ロイス取得のみ可能です。
    天野 晴乃/月乃:結 〇友情・興味/遺志・悔悟
    天野 晴乃/月乃:前半晴乃、後半月乃で
    GM:オーライ!
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  • ミドル1


    GM:シーンプレイヤー:交野 静理
    GM:全員登場
    GM:まずは各々、登場侵蝕をお願いします。
    交野 静理:交野 静理の侵蝕値を1D10(→ 10)増加 (42 → 52)
    交野 静理:あう
    夜見守:1d10+38
    DoubleCross : (1D10+38) → 3[3]+38 → 41
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を1d10(→ 10)増加 (48 → 58)
    夜見守:あわわ
    GM:広がる格差……!
    GM:このシーンですが、まず交野さんと夜見守さんが二人で目的地(造成地)へ向かっているところから始めて、そこに天野さんが(同じところに向かう途中で)行き会って
    GM:お互いこういう事情だねーってのが確認できたら、ワーディングが起こって現地へゴー、そこで元凶らしき何かを目撃、という予定です。
    交野 静理:はーい
    夜見守:はいはい!
    天野 晴乃/月乃:はーい
    GM:では……

    GM:──雨宿町某所、路上。
    GM:UGNからの命令、あるいは以来により、怪異の調査に向かうのはふたりの少女。
    GM:正確に言えば、そのうちひとりは「ヒト」ではなく、この町に古くからいる存在に近いもの──レネゲイドビーイングではあるのだが。
    GM:冬に近い秋の午後、語らいながら歩むふたりの姿は、あるいは友人同士にも見えるだろうか。
    交野 静理:「……そう。夜見守さんは、夜風のレネゲイドビーイング、なのね」
    夜見守:「そう!」ぴょん、と縁石から飛び降りる。
    交野 静理:その軽やかな動きを目で追いながら、規則正しい歩幅で歩みを進める少女。緩く一つにまとめた髪が、冷たい風に揺れる。
    交野 静理:「昔からこの辺りに住んでいるの? ……住んでいる、っていうのは変かもしれないけれど」
    夜見守:「ううん、ぷらっと立ち寄っただけ」
    交野 静理:「じゃあ、本当に風みたいに旅してるんだ」
    夜見守:「ふふん...そうなのです」
    交野 静理:ほんの少しの沈黙を、こつこつ、という足音だけが埋める。
    夜見守:「いろんな美味しいものも食べたし...きれいなのもいっぱい見たよ!」
    交野 静理:「そうなんだ。……楽しそうだね」
    交野 静理:「私も、色んな所に暮らしてきたけど……あんまり旅行、っていう感じじゃなかったから」
    夜見守:「めっちゃ楽しい...。」心の底から満喫しているように。
    夜見守:「お引越しとか?」
    交野 静理:「そう。お父さんが、色んな所に行かなきゃいけないお仕事しててね──ああ、別に言ってもいいんだ。お父さん、UGNエージェントなんだけど」
    夜見守:「おぉー、火消しのひとなんだ」
    交野 静理:「そう、火消し。お母さんは普通の人なんだけど、やっぱり家族一緒がいいから、って」
    夜見守:「...そだね。一緒にいられるならそうした方がいいと思う」
    交野 静理:「うん。……その分、友達とは長く居られなかったけどね」 寂しげに笑う。
    夜見守:「またねー、って言うのはたのしいけど」小石をこつんと蹴って。
    夜見守:「ちょっとさみしいもんね」
    交野 静理:「……うん」 転がった小石が、足元で跳ねた。
    交野 静理:「夜見守さんは、そういうの。寂しくないの?」
    交野 静理:「旅してたら──出会いと別れの繰り返し、でしょう?」
    夜見守:「そうだなー...」少し考えこんで。
    夜見守:「憶えておく。また会った時に」
    夜見守:「久しぶり!って思い出を思い出しながら言えたら…きっと」
    夜見守:「さみしいのも、少しは減るんじゃないかなあ」
    交野 静理:「……憶えておけば、寂しさも減る、かあ」
    交野 静理:記憶は風化していくものだ。……この少女は、どうか分からないけれど。
    交野 静理:日々生きるのに精一杯だから。ともちゃんとの手紙が途切れたのも、"忙しい"という言葉が互いによく出始めた頃だった。
    交野 静理:「……でも、憶えておきたいね。思い出って、大切だから」
    夜見守:「そうだね、忘れちゃってもきっと...」
    夜見守:「思い出せる。ひとってそうなんでしょ?」
    交野 静理:「個人差はあるかな」 少し冗談めかして笑う。
    交野 静理:「でも、記憶の何処かに。本当に忘れたくないものなら、残ってると思う」
    GM:──忘れたくないもの。今回の命令を受けて、それをふと思い出したからだろうか。
    GM:交野静理。キミがふと巡らせた視線、これから往く道の先に。
    GM:───懐かしい姿が、朧げに見えた気がした。
    交野 静理:「…………」 規則正しい足音が乱れる。足が止まる。
    夜見守:「どしたの?」振り返ると、青い髪がふわりと舞った。
    交野 静理:ぱちぱち、と瞬き。そこには何もない。誰もいない。
    交野 静理:「……知ってる子が、いたような気がして」
    夜見守:「会いたくなっちゃったのかもね」
    GM:──その姿は、風に散るように遠ざかって。そして──
    GM:キミたちが歩む道と、十字に交差する道。そこから軽やかな、けれどしっかりした足音が響く。
    天野晴乃:「わ、わ、わ、わっと……」見知った顔と、感じた覚えのある気配に足を止め、二人のほうを見る。
    交野 静理:「……あら。天野さん」
    天野月乃:「交野さんに夜見さん……こんにちは」と、小さくお辞儀
    夜見守:「こんにちは!」
    交野 静理:「そんなに急いで、どうしたの? ……あれ、だとしたら声かけない方がいいのかな」 顎に手を遣る。
    天野月乃:「えっと、少し気になったことがあって調べて……いました」
    交野 静理:「UGNの? それとも、個人的な?」
    天野月乃:「あ、はい……個人的な方です」いつも通り、少し腰が引けた様子で
    天野晴乃:「二人は遊びに出てんの? にしては変な組み合わせだけど」
    夜見守:「おしごと!ぞうせーち?で変なことが起こってるんだって」
    交野 静理:「そう。栗生さんから、調べてくるように、って指示を受けて。今から直接見に行くところなの」
    交野 静理:「ちょっと様子が変みたいで。レネゲイドの反応も出たから、放っておくわけにもいかないみたい」
    交野 静理:タブレットを取り出し、地図を表示。天野さんに指し示す。
    交野 静理:「この辺りだから……念の為、近付こうとする人がいたら、上手いこと誘導してもらえると嬉しいな」
    天野晴乃:「栗生のオッサ……
    天野月乃:「……さんから? つまりUGNからのお仕事ですか」
    天野月乃:晴乃を黙らせながら、問い返す
    天野月乃:(嫌な偶然、いえ、良い偶然……なのでしょうか)
    天野月乃:「この辺り……なるほど」
    天野月乃:気配の向かっていく方と重なるのを確認しながら、頷く
    夜見守:「さがしもの?」
    天野月乃:「は、はい……友達を探しに」
    夜見守:「そっか...見つかるといいね」
    天野晴乃:「ありがと! それじゃあたし達はこれで……」
    GM:こうして、キミたちがそれぞれの目的に向かおうとした、その時だ。
    GM:交野静理と夜見守にとっては目的地。天野晴乃と月乃にとっては、追った気配が消えた先から、ピリリと空気を僅かに震わせるような──
    GM:──《ワーディング》。レネゲイドを喚起せしめる何かが、周囲一帯に満ちる。
    交野 静理:「────っ」 息を呑む。止まった足が、一歩。前に出る。
    夜見守:「のわあっ」
    天野月乃:「この気配は、ワーディング……!」
    天野晴乃:「何かは、いるってわけね、行きましょう!」と、駆け出す
    夜見守:「行先といっしょじゃない?これ...!」
    交野 静理:「うん。きっとそう」
    夜見守:「いこ。何もないといいけど...多分そうじゃない」
    交野 静理:「ただ見に行くだけのつもりだったけど……何かがいるなら、対処しなければいけないかもしれないから。注意してね」
    夜見守:「...わかった」僅かに風が冷えた。
    夜見守:天野の後を追うように、目的地へと向かう。
    GM:──3人とひとり、それぞれの足で道を駆けてゆく。その先、盛り土と重機、そして半端に再生した植生がある造成地には──
    GM:──夜見守にとっては、初めて見る顔。天野晴乃と月乃にとっては、見知った顔。そして。
    あやし:「……ぁ」
    GM:交野静理にとっては、見知らぬはずの。けれど大切な約束の中にいる誰かの面影を持つ何かが、佇んでいる。
    交野 静理:「…………とも、ちゃん?」
    天野月乃:「結ちゃん……!」今にも泣きそうな表情のまま、彼女に歩み寄る。
    夜見守:「えっえっ」
    交野 静理:微かな、辛うじて自分の耳にしか届かない程の小さな呟きが漏れた。
    夜見守:「どういうこと...?」
    あやし:「とも……ちゃん?むすび……?」
    GM:呼ばれた名を繰り返す声には、戸惑いがある。まるで──どちらも自分の名ではない、と言っているような。
    交野 静理:そこに"いるはずのない"面影を持つ少女を前に、呆然と立ち尽くす。
    天野晴乃:「……」明らかに様子がおかしいことを訝しみながらも、歩み寄る
    天野晴乃:「あなた、自分の名前は分かる?」
    あやし:「──わたし、わたし、は……」
    GM:どこか虚無感のある瞳を、キミたちへと巡らせて──
    天野月乃:(晴乃、いったい何を……)
    あやし:「──だれ?」
    交野 静理:「……記憶を失ってる、のかな」
    天野月乃:「えっ……」(まさか、これって……)
    GM:──その問いかけと共に。あやしを中心として放たれるのは、急激に高まるレネゲイドの気配と──
    GM:──雷が、一閃。
    天野月乃:「……! きゃっ!?」慌てて少女を確保しようとその手を取ろうとするが、稲光に阻まれる
    GM:吹き荒れる嵐ではなく、刹那の、しかし強力な雷撃が。キミたちの視界を塞ぎ、あやしへの接近を拒み──
    GM:──白濁した視界が機能を取り戻した時、そこにあるのは。元通りの造成地だけだった。
    天野月乃:「きえ、た……?」
    天野月乃:目を白黒させながらも、周囲を見渡し
    交野 静理:「……っ」 雷光に奪われた視界が、ようやく澄んでいく。そこにはもう、誰もいない。
    夜見守:「...えっと、今のは」
    夜見守:「ともだち?」
    交野 静理:「……友達に、似てた気がする」
    天野月乃:「はい、姿は私たちが探していた友達に……えっ?」
    天野月乃:「交野さんも友達……だったんですか? あの子と……」
    交野 静理:「ううん、多分──違うと思う」 ふるふる、と首を振る。
    夜見守:「似てるけど違う人?」
    交野 静理:「ええと、どう言えばいいのかな……友達に似てた、と思うのだけど。朧気にしか憶えてなくて……」
    交野 静理:夜見守さんの言葉に頷く。「そう。ここにはもう、いないはずだから」
    夜見守:「そっか...」
    天野月乃:「違う……」
    天野晴乃:「変な話ね、だけど」
    天野月乃:「ええ、このような事態の時、直感は大切ですから」
    天野月乃:「少し落ち着いて、話を詰めた方が……詰めたい……話がしたいんですが、良いでしょうか」
    夜見守:「うん。支部の方戻ってみよう」
    交野 静理:頷く。「私も、その方が良いと思います」
    天野月乃:二人を交互に、その様子を窺うように
    GM:キミたちがそんな話をした丁度その時、交野静理の端末にメッセージが届く。送り主は、UGN雨宿町支部。
    GM:支部の方でも異常を感知したため、一度戻って報告と状況の整理を、ということらしい。
    交野 静理:「……支部からも、戻ってくるように指示が来たわ」
    夜見守:「...なんだろうね...ちょっと」
    夜見守:「風。冷たい気がする」
    交野 静理:「嵐にならない内にどうにかするのが、私達の仕事でもあるから」 微笑む。
    夜見守:「...うん。がんばんなきゃね」
    天野晴乃:「そうね、大騒ぎにしないのがこっちの仕事!」
    交野 静理:足を支部に向け──一度、振り返る。先程まで『誰か』がいた造成地。そこには誰もいない。少女の影も、遊ぶ子供の姿も。何も。
    交野 静理:(……こんなに。狭かったっけ)
    交野 静理:来る日も来る日も飽きることなく遊んでいた場所は、今となっては酷くちっぽけな空間でしかない。
    交野 静理:それが物悲しいような、寂しいような──或いは、懐かしいような。そんな気持ちで。
    交野 静理:(……ともちゃん。どうしてるのかな)
    交野 静理:幼馴染の"今"を、ぼんやりと想った。
    天野月乃:何を想っているのか、遠くへ目を向けている交野の方を見て
    天野月乃:("彼女"が誰か、私の知る結ちゃんか……そうでないのか、わからない)
    天野月乃:(だけど私は今、彼女を見た)
    天野月乃:("見てしまったら終わり"だ、関わった以上最後まで……見届けなきゃ)
    天野月乃:あの日と同じ表情で、しかしあの日と全く違った恐れの表情、それは動くには十分な理由だった

    GM:シーンエンド
    GM:ロイス取得、そして購入も可能です!
    GM:想定だと、購入の機会はここ含め2回となっております。
    交野 静理:夜見守さん ◯興味/疎外感 、 天野姉妹 ◯連帯感/隔意 で取得。
    天野 晴乃/月乃:ロイス保留
    天野 晴乃/月乃:購入はボルトアクションライフルで
    夜見守:ロイスは保留。
    交野 静理:購入はボデマかなー
    交野 静理:1dx+2>=12
    DoubleCross : (1DX10+2>=12) → 1[1]+2 → 0 (ファンブル) → 失敗
    交野 静理:ふっ……
    夜見守:ボデマ!
    夜見守:3dx>=12
    DoubleCross : (3DX10>=12) → 8[4,6,8] → 8 → 失敗
    夜見守:だめー
    天野 晴乃/月乃:1dx+6>=15
    DoubleCross : (1DX10+6>=15) → 6[6]+6 → 12 → 失敗
    天野 晴乃/月乃:財産点3点で獲得、残り13
    GM:OK、では改めて…シーンエンド!
  • (目次に戻る)


  • ミドル2


    GM:シーンプレイヤー:夜見守
    GM:全員登場

    GM:登場侵蝕をお願いします。
    夜見守:1d10+41
    DoubleCross : (1D10+41) → 8[8]+41 → 49
    交野 静理:交野 静理の侵蝕値を1D10(→ 7)増加 (52 → 59)
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を1d10(→ 2)増加 (58 → 60)

    GM:情報収集シーンとなります。ではまず、リサーチ項目は…こちら!

    ■造成地について(情報:噂話、UGN 6)
    ■怪異の詳細について(情報:噂話、UGN 6)
    ■結の起源とその消息について(情報:噂話 6)


    GM:以上3つ、今回は派生情報はありません。
    GM:判定に失敗した場合は、侵蝕率を1d10上昇させることで、もう1度判定することが可能です。
    GM:(同シーンでもう一回登場侵蝕を振る、という感じ)
    GM:それでは、それぞれ調べる項目の宣言と判定を…お願いします!開示は全員の判定後まとめてで!
    夜見守:■怪異の詳細について、いきます!
    天野 晴乃/月乃:結の起源とその消息について、行きます
    交野 静理:造成地について調べます。
    夜見守:5dx+1>=6
    DoubleCross : (5DX10+1>=6) → 10[5,7,9,10,10]+10[6,10]+4[4]+1 → 25 → 成功
    交野 静理:めちゃくちゃ・わかる
    夜見守:めっちゃわかっちゃった...
    GM:超詳しい……
    交野 静理:(1+2+0)dx+3>=6 情報:UGN コネ:UGN幹部併用。
    DoubleCross : (3DX10+3>=6) → 9[1,1,9]+3 → 12 → 成功
    GM:出目が極端!
    交野 静理:よしよし。1ゾロは怖いからやめよう。
    天野 晴乃/月乃:5dx+1>=6
    DoubleCross : (5DX10+1>=6) → 8[1,3,4,7,8]+1 → 9 → 成功
    天野 晴乃/月乃:成功
    GM:は、では全員成功……順番に!


    ■造成地について(情報:噂話、UGN 6)
    元は交野静理とその友人たちが遊び場にしていた空き地。
    10年ほど前の時点で長らく空き地になっており、最近になって宅地としての再開発が開始された。
    どうやら、10年前の時点で「いわくアリ」の土地として手付かずになっていたようだ。
    なお。交野静理の友人である「ともちゃん」は、今も遠く離れた街で、レネゲイドには関わりのない平穏な暮らしを営んでいる。



    ■怪異の詳細について(情報:噂話、UGN 6)
    重機や土壌を検査したところ、ブラックドッグおよびオルクスの能力が作用した形跡が確認された。
    支部が把握している限りの両シンドロームの発症者に確認したが、本件への関与はなかった。
    また、天野晴乃および月乃の友人であるあやし「結」は、シンドロームの分類すらあやふやな力の弱いレネゲイドビーイングだ。
    当然ながら、キミたちを撃退できるほどの力は持っていない……はずである。



    ■結の起源とその消息について(情報:噂話 6)
    結は、人と人の縁、絆を糧として存在するあやしだ。
    その起源は10年ほど前、交野静理が町を離れる直前、友人と交わした再開の約束だった。
    よって現在の容姿は、交野静理の友人が10年の時を経て成長したなら……という想像の姿となっている。
    しかし、天野晴乃および月乃との接触を最後に、町内では目撃されていない。その行方は、天弓山の宛無御殿でも把握していないようだ。
    おそらく、再会の約束が果たされないまま時が流れたことで、力を失っていたのではないかと思われる。


    GM:──UGN雨宿町支部、売店および休憩スペース
    GM:支部に戻り、報告を終えたキミたちは。資料室に残っていた書類や調査部から届けられた資料をテーブルに広げながら──
    交野 静理:無糖のホットミルクティーと、胡桃の練り込まれたクッキーの小さな袋を並べて、資料をじぃと見ている。
    夜見守:包装を解き、銀紙をペりぺりと剥がす。つやつやとしたチョコレート。
    夜見守:ぱきん!
    夜見守:板が割れ、もぐもぐと口を動かす。
    交野 静理:「美味しい?」
    夜見守:「おいしい....」噛みしめている。
    天野晴乃:「夜見ちゃんが食べてるのかわいいわねー、こっちも食べる?」缶包装のポテトチップスを向ける
    夜見守:「ポテチ!いただきます」口の端にチョコを付けたまま、新しく手を伸ばす。
    交野 静理:「このクッキーも、よかったらどうぞ」 もぐもぐと動く口に何かあげてみたくなってしまい、こちらもクッキーの袋を差し出す。
    夜見守:「さくさくしてる...」クッキーにも手を出して。
    夜見守:「ナッツだ!うま...」
    天野晴乃:「あはは、そんな頬張んなくても無くなったりしないって」
    交野 静理:微笑みながら、その様子を見ている。「ふふ。資料汚さないようにだけ、気をつけてね」
    夜見守:「んふふ」両頬をぷっくりとさせている
    交野 静理:(可愛い……)
    夜見守:飲み物をひとくち。
    夜見守:「...ぷは。えっとね...色々調べてくれたみたい」
    交野 静理:「……こほん。とりあえず、分かったことから共有していこうか」
    天野月乃:「あ、はい……色々調べました」
    交野 静理:「……それじゃあ、私から。あの造成地のことなのだけど」
    交野 静理:「あの場所は、長いこと手つかずで放置されていたみたい。今になってようやく開発が始まったけど、元々"曰く付き"だったみたいで……」
    夜見守:「レゲネイドかな」
    交野 静理:「きっと、そうね。私がいた10年くらい前は、おばけとか幽霊とか、そういう話は聞かなかったけれど」
    天野月乃:「ここ10年で新しく…ですか」
    交野 静理:「うん。恐らくは」
    交野 静理:「……それから、これは蛇足、になるかもしれないけど」
    交野 静理:「私が『似てる』って思った幼馴染の子は、別の場所で今も元気にしてるみたい」
    交野 静理:「……もしかして、幽霊なんじゃないか、って。嫌な想像してたのだけど」 薄く微笑む。
    天野晴乃:「縁起でもないわね」
    天野月乃:「その方について……なのですが」
    天野月乃:「そのともちゃんさんと交野さんのなさった約束の話……ありましたよね」
    天野月乃:「それがどうやら、あの子……結ちゃんの姿形に関係しているようです」
    交野 静理:「うん。約束と言っても、子供の頃の話だけど……」
    交野 静理:「……そうなの?」 ぱちぱち、と大きく瞬きする。
    天野月乃:「ええ、たとえ子供と子供の、口約束とはいえ"契約"なので……生まれるものもあるという事なんだと思います」
    夜見守:「もしかして...起源?」
    天野月乃:「そうですね、起源です」
    交野 静理:「確か、結さんは……人の縁や絆を糧に存在する"あやし"だとか」
    天野月乃:「ええ」
    交野 静理:「私とともちゃんの約束が、彼女の起源になった……ということ?」
    天野月乃:「たぶん、再会の約束をベースにしているのなら……結ちゃんの姿はともちゃんさんの10年後の姿、だと思います、推測ですけど」
    交野 静理:「……そんなことって、あるんだ」
    夜見守:「...すごいね」
    天野晴乃:「あるのよねー」
    夜見守:「会いたいって気持ちが、形になったんだねえ」
    天野月乃:「はい、ほかの町は知りませんがここでは……あり得ます」
    交野 静理:「そういう、町だものね」
    天野月乃:「それで、彼女があそこまで弱っていた理由は……」と、気を遣う様子で交野の方をちらと見て
    天野月乃:「えっと……」
    交野 静理:「……もしかして、約束が果たされていないから?」
    天野月乃:「……はい、たぶんそれです」
    天野月乃:おそるおそる続ける
    夜見守:「じゃあさ...また会えれば元気になるんじゃない?」
    天野晴乃:「理屈の上はそーなるわよね?」
    交野 静理:「それは……確かに、そうかもしれないけれど」 僅かに言い澱む。
    交野 静理:「……私とともちゃんが再会することで、今の『彼女』が元気になるのは、少し怖いかもしれないって思うの」
    夜見守:「こわい?」
    交野 静理:「かなり、存在が不安定になっていたように見えたから。力を制御できていないような……そういう存在が急に力を取り戻したら」
    交野 静理:「……良くないことが起こるような気がして」
    夜見守:「...雷。また落ちちゃうかもね」
    天野月乃:「それは……たしかに、そうですね」
    夜見守:「うーん...どうしようね」
    夜見守:「また交野さんと会って、元気になって欲しいし...」
    交野 静理:「……夜見守さんは、元々私達が調査しようとしていた怪異について調べてたんだよね」
    交野 静理:「それについては、どうだった?」
    夜見守:「元気になって、天野さんとまたお話できるようになってほしいし...」
    夜見守:「あ、えっとね」資料をがさがさと探す。
    夜見守:「変に機械が動いたりしちゃうのはブラックドッグとオルクス...のやつみたいで」
    夜見守:「...でも、あやしの子はシンドロームもわかんないんだよね...」
    交野 静理:「天野さんも、彼女の能力についてはよく知らないのでしたっけ」
    天野月乃:「はい、能力を使うところもあまり見ていなかったので」
    天野月乃:「あそこまでの力があるとは……正直、想定外でした」
    交野 静理:「弱っていたから能力が使えなかったのか、それならさっきの姿と矛盾しますし……」
    天野月乃:視線を交野と夜見の間で泳がせながら、頷く
    GM:──そうして、キミたちが少し沈んだ気持ちになっていた時。
    栗生賢人:「どうしたんだい、年頃の女の子が揃いも揃ってそんな顔しちゃって」
    GM:ひょっこりと──なにやら紙束やら紙の筒やらを抱えて──ひょっこりと青年が顔を出す。
    天野晴乃:「あ、栗生……さん! よっす!」
    夜見守:「会いたい人に会いに行くのが...めっちゃたいへんって話してた...」
    天野晴乃:「ちょっと3人で調べものしてたのよ」
    夜見守:「んです!こんちは!」振り返り姿を見た。
    交野 静理:「先程ぶりです」 ぺこりと頭を下げる。
    天野晴乃:「ほら、二人にオ……栗生サンが頼んだんでしょ?」
    栗生賢人:「いや、そこまで言いかけたならもういいけどね?若くないことは自覚してるし?」
    栗生賢人:「ともあれ、うん。まずはお疲れ様だ。……大体は掴めてきたけど、あと一手ってところかい?」
    交野 静理:「そんなことは……いえ、そういう話ではなく」
    交野 静理:「……はい。どうにも、打つべき手が見えない、というか」
    天野月乃:「晴乃が失礼を……」
    天野月乃:「はい、今のままだと新幹線のチケットを用意する話になりそうで……何か違うな、と」
    栗生賢人:「……そうだね。それじゃあ、君たちにこれを」
    夜見守:「?」
    栗生賢人:「僕ら資料室と、調査部……『ピカピカ』のみんなの共同作業だ。古い地図まで引っ張り出すのは、なかなか面倒だったんだぜ?」
    交野 静理:「……! 見せていただいても、いいですか?」
    GM:卓上に広げられるのは、言及された通りの古地図と、いくつかの資料──
    GM:追加情報を開示します。


    ■造成地の「いわく」と出現した「あやし」について
    かつて空き地になる以前、そこには小さな神域──神社とまでいかない、少し立派な祠程度のものがあったようだ。
    それも時代の流れの中で忘れ去られ、土地に溶けて消えてゆく……はず、だった。
    しかし10年と少し前、とある少女たちの別れと、そして再会の約束がそこで交わされたことで、本来の役割の一端を取り戻した。
    どこにでもいる、名もなき縁結びの神様。古い「あやし」が消えかけの「あやし」と結びついた結果、「約束が交わされた場所を守る」というモノになり果てた。
    ──つまり、キミたちの前に現れた、怪異の元凶と思われる「あやし」は。キミたちの知る者の姿を借りた、人格のない現象に近い存在だ。


    栗生賢人:「……アテナシさま曰く、そういえば昔そんな奴がいた、というくらいの話だけれど……」
    天野月乃:「これは……」
    栗生賢人:「もうひとり、覚えている誰かがいたんだ。君と、君の友達の約束を」
    GM:交野さんをちらりと見ながら、青年は頷く。視線はすぐに、古地図に戻されて。
    交野 静理:「……そう、だったんですね」
    交野 静理:古い地図に声が落ちる。「……だけど、どうしたらいいんでしょう」
    天野月乃:「現象、だとしたら……」
    栗生賢人:「……話としちゃあ単純だ。彼女……うん、ここは「彼女」と呼ぶけれど」
    栗生賢人:「彼女は、あの場所を守ることを自分の役目だと決めているんだろう。……だとしたら、UGN(ぼくら)としては、放置してはおけない」
    夜見守:「もう大丈夫だよって言いに行かないとだね」
    栗生賢人:「ああ。……夜見守ちゃんの言うように、話し合いで分かってもらえればいいけれど──」
    天野晴乃:「それでないなら力づく、ね」
    交野 静理:「約束そのものではなく、場所に染み付いてしまっているから……」
    交野 静理:「……歪んだ形で役割を果たそうとしているのなら、大人しくしてもらうしか。ないですよね」
    交野 静理:「私達なりの、やり方で」
    GM:そうだね、と。青年は小さく頷いて。
    栗生賢人:「……静理ちゃん。夜見守ちゃん。晴乃ちゃんに、月乃ちゃん」
    天野晴乃:「友達の顔したヤツ殴るのがキツいなら、あたしだけでやるけど」
    天野晴乃:「何??栗生サン」
    栗生賢人:「これは、晴乃ちゃんの言うとおり。君たちの知る誰かを、これから友達になれるかもしれない誰かと戦うかもしれない。そういう話だ」
    栗生賢人:「それが嫌だと言うなら、他の誰かに任せることも出来る。……人手不足の支部だけどね。それくらいの裁量は支部長からもらってるんだよ、僕は」
    交野 静理:「……確かに、何も感じない、というのは嘘になります」
    交野 静理:「だからこそ、私は自分が行くべきだ、とも」
    天野晴乃:「こっちは知ってるでしょ?」
    天野月乃:「見てしまったら終わり、最後まで……です」
    天野月乃:胸に手を当て、頷く。
    夜見守:「...うまくいえないんだけど...えっと」
    夜見守:「みんな、悪いことしてやるって思ってやってるんじゃないと思うの」
    夜見守:「...雷の子もさ、守りたいからだろうし...」
    夜見守:「その子がほんとの火になる前に、出来ることがあるなら」
    夜見守:「したい。その後にちゃんと...約束守れたよって言いたいよね」
    交野 静理:「ええ。『もう大丈夫だ』って伝えたいんです」
    交野 静理:「──誰に守ってもらわなくても、大丈夫。その約束はいずれ、私自身が果たすべきことだから」
    栗生賢人:「そうか。……うん、悪かった。どうやらお節介だったみたいだな」
    GM:面目ない、と。苦笑いを浮かべながら詫びて。
    天野月乃:「……いえ」
    栗生賢人:「それじゃあ、お節介ついでにもうひとつ。……夜見守ちゃん以外には、馬の耳に念仏かもしれないけれど」
    栗生賢人:「……何を見ても、共感こそすれ、引きずられちゃいけないよ。いない誰かに手を引かれるのは、夏祭りの夜だけで十分だからね」
    天野月乃:「……ええ、入りすぎても深入りしすぎず、ですね……」
    天野月乃:「身に染みています」
    交野 静理:「お気遣い、痛み入ります」
    天野晴乃:「資料の事といい、ありがとね、栗生サン!」と、肩を叩いて
    交野 静理:「天野さんも、ありがとう」
    天野月乃:「いえ、私はやりたいことをしているだけなので……こちらこそ、ですね」
    交野 静理:「何も思わないわけじゃないけど、覚悟はできてるから。……それでももし、私の手が止まるようなことがあったら、今みたいに一発叩いてやって」
    天野晴乃:「ええ、任せときなさい」
    天野月乃:(交野さん……)
    GM:──青年は、言葉と視線を交わすキミたちに。小さく頷いて、行ってらっしゃい、と告げる。
    GM:送り出す言葉は、それで十分。──キミたちは無事帰ってくると、そう信じているから──などと、決して口には出さないが。

    GM:シーンエンド。
    GM:ロイス設定と購入が可能です、購入はここがラスト!
    交野 静理:栗生さんに ◯信頼/疎外感 で取得します。
    交野 静理:購入はボデマ。
    交野 静理:2dx+2>=12
    DoubleCross : (2DX10+2>=12) → 7[3,7]+2 → 9 → 失敗
    交野 静理:あ、これなら。財産点3点入れて成功にします。
    交野 静理:装備して以上。
    天野 晴乃/月乃:では大剣で、コネ:早川彦山使用!
    天野 晴乃/月乃:5dx+6>=15
    DoubleCross : (5DX10+6>=15) → 10[2,4,5,6,10]+10[10]+7[7]+6 → 33 →成功
    天野 晴乃/月乃:よし、さっきのボルトアクションと両方ウェポンケースへ
    交野 静理:これは名剣
    GM:調達が強い。
    夜見守:栗生賢人 〇いいひと/けいごつかう... 交野 静理 〇てつだい/しんぱい 天野晴乃/月乃 〇てつだう/おはなし... で取得して
    夜見守:ボデマ!
    夜見守:3dx>=12
    DoubleCross : (3DX10>=12) → 9[5,8,9] → 9 → 失敗
    夜見守:失敗!以上~
    GM:OK、では…!
  • (目次に戻る)


  • クライマックス


    GM:シーンプレイヤー:天野 晴乃/月乃
    GM:全員登場

    GM:登場侵蝕をお願いします。
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を1d10(→ 1)増加 (60 → 61)
    交野 静理:交野 静理の侵蝕値を1D10(→ 4)増加 (59 → 63)
    夜見守:1d10+49
    DoubleCross : (1D10+49) → 1[1]+49 → 50

    GM:──雨宿町某所、宅地造成現場。
    GM:夕暮れの差し迫る中、キミたちが向かったそこには、果たして──
    縁結びのあやし:「……来た、んだ」
    GM:重機のキャタピラに腰を下ろし、キミたちを見下ろすように。淡々と、感情の薄い声で出向かえがあった。
    交野 静理:「うん。……さっきはごめんね、貴女を違う名前で呼んだりして」
    天野月乃:「ええ、来ましたよ」夕暮れの闇から姿を現し、少女の方を見据えて
    夜見守:「こんにちは」はっきりと、目を見て。
    交野 静理:彼女は『ともちゃん』の似姿を取っているだけで、『ともちゃん』自身ではない。それを自身に言い聞かせる意味も込めて、謝罪した。
    縁結びのあやし:「何を……あやまる、の?名前なんて──」
    縁結びのあやし:「おぼえていなくても、いいのに。──ほんとうに、だいじなひと、なら──」
    縁結びのあやし:「……何も覚えていなくても、きっとまた会える。そういうもの、でしょ?」
    交野 静理:「……そうだね、きっと」
    交野 静理:「ありがとう。私と、ともちゃんの約束を、守ろうとしてくれて」
    交野 静理:「……でも、もう大丈夫。その『約束』は、私自身が果たすから」
    交野 静理:「だから──ここに縛られなくてもいい。貴女は、私とともちゃんの縁に縛られないでいい」
    GM:諭すような、誓うような言葉に、しかしこの「あやし」は──
    縁結びのあやし:「──だめ、だよ。約束を守らせるのが──」
    縁結びのあやし:「わたしの、おやくめなんだから……!」
    GM:《産土の共振》が使用されます。各位、目標値8で意志判定を!
    GM:失敗したら侵蝕+1d10です。判定せずに失敗扱いとするのもOKとします。
    天野月乃:「やはりあなたは、約束に……!」
    天野月乃:3dx>=8
    DoubleCross : (3DX10>=8) → 9[4,5,9] → 9 → 成功
    交野 静理:(2+1)dx+4>=8
    DoubleCross : (3DX10+4>=8) → 10[1,3,10]+2[2]+4 → 16 → 成功
    夜見守:《オリジン:レジェンド》侵蝕+2
    夜見守:3dx+1+2>=8
    DoubleCross : (3DX10+3>=8) → 9[3,9,9]+3 → 12 → 成功
    GM:全員成功…!では、侵蝕上昇は無しで…
    GM:マスターシーンを挿入します。


    GM:ふと、懐かしい気配がした。
    GM:誰かと誰かが、自分の近くで、願い事をしている。

    GM:『……せかいじゅう、つながってる』
    GM:『そっか……それなら。きっと、またあえるよね』
    GM:『──うん!』

    GM:自分には、もう何もできないというのに。いや、自分がここにいることも、きっと彼女らは知らないだろうというのに。
    GM:それでも、彼女たちが交わしたその約束は。

    GM:──守らなきゃ。

    GM:彼女たちが還ってくるこの場所は、変えてはならないと。
    GM:そう、思ったのだ。


    GM:──キミたちは、夕暮れの原っぱで、二人の少女が約束を交わすのを見た。
    GM:互いの手には、シロツメクサの花冠。まだ瑞々しい、白と緑の小さな宝物。
    GM:──今よりもずっと幼い二人は、きっとこの約束は永遠で、いつか果たされると信じて──


    GM:マスターシーン、エンド


    GM:──共振は一瞬。現実には一秒たりとも過ぎてはいない。
    GM:けれど、その僅かな間に、キミたちと対峙するあやしは。
    縁結びのあやし:「……わたしがいなくなったら、ここは、知らないだれかのおうちになる」
    縁結びのあやし:「そんなの……だめなんだから……!」
    GM:──バチリと、空に雷が走る。
    GM:いくつもいくつも重なるそれは、まるで小さな子供が泣き喚くようで──
    交野 静理:「……私は、あの頃みたいに小さな子供じゃない」
    交野 静理:「今から貴女に、それを示してみせるよ。自分の約束は、自分で果たせるってことを」
    天野晴乃:「意気は十分って感じね」
    天野月乃:「だから生まれたんですね、あなたは……」
    夜見守:「...泣かないで」淋しさに、少しだけ顔を歪ませて。
    夜見守:「もう大丈夫。最後に一回...思いっきり守って」
    夜見守:「ぜんぶ、うけとめる」
    夜見守:―――風が吹く。
    GM:では……衝動判定!目標、意志で9!
    夜見守:3dx+1+2>=9
    DoubleCross : (3DX10+3>=9) → 9[8,8,9]+3 → 12 → 成功
    交野 静理:(2+1)dx+4>=9
    DoubleCross : (3DX10+4>=9) → 9[1,4,9]+4 → 13 → 成功
    天野 晴乃/月乃:3dx>=9
    DoubleCross : (3DX10>=9) → 10[4,5,10]+6[6] → 16 → 成功
    交野 静理:全員意志が固い
    交野 静理:63+2d10
    DoubleCross : (63+2D10) → 63+6[5,1] → 69
    夜見守:2d10+52
    DoubleCross : (2D10+52) → 5[1,4]+52 → 57
    天野 晴乃/月乃:61+2d10
    DoubleCross : (61+2D10) → 61+4[3,1] → 65
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を4増加 (61 → 65)

    GM:では、戦闘開始時の状況説明を。
    GM:PC ─ 5m ─ エネミー(縁結びのあやし)
    GM:エネミーは縁結びのあやし1体のみとなります。

    GM:■ラウンド1
    GM:セットアップ!
    GM:GM側はありません。
    交野 静理:なし!
    夜見守:なし!
    天野 晴乃/月乃:なし!
    GM:OK!それではイニシアチブ順に……の、前に!

    縁結びのあやし:《加速する刻》。追加行動を1回行います。
    縁結びのあやし:割り込みはないはずなので、こちらの手番!
    縁結びのあやし:マイナー:《オリジン:ミネラル/オリジン:レジェンド/ポルターガイスト》
    縁結びのあやし:装甲値+8、精神による判定の達成値+8、攻撃力+15(アームバンカーを破壊)
    交野 静理:か、硬くなった……!
    縁結びのあやし:フハハ……!これでUGNボディアーマーと同等の装甲というわけよ!
    天野月乃:頑丈に……!
    夜見守:かたくなった
    縁結びのあやし:そしてメジャーは次のとおり!
    縁結びのあやし:《コンセントレイト:ブラックドッグ/雷の槍/崩れる大地/アニマルテイマー/要の陣形》
    縁結びのあやし:攻撃力+25の射撃攻撃、命中するとシーン中のドッジ判定ダイス-2個、対象:3体、同一エンゲージ不可
    縁結びのあやし:対象はPC3人!判定…!
    縁結びのあやし:12dx7+4+8
    DoubleCross : (12DX7+12) → 10[1,2,2,3,4,6,6,7,7,8,8,10]+10[1,1,3,5,7]+10[8]+4[4]+12 → 46

    縁結びのあやし:結構回った。達成値46!
    交野 静理:5dx+1>=46 ワンチャンドッジ
    DoubleCross : (5DX10+1>=46) → 10[1,7,8,8,10]+2[2]+1 → 13 → 失敗

    交野 静理:くっ
    夜見守:ど...どっじ
    天野晴乃:ドッジ!
    夜見守:1dx>=46
    DoubleCross : (1DX10>=46) → 5[5] → 5 → 失敗

    天野晴乃:4dx+1
    DoubleCross : (4DX10+1) → 10[2,8,9,10]+3[3]+1 → 14

    天野晴乃:無理!
    縁結びのあやし:OK、ではダメージが……
    縁結びのあやし:5d10+25
    DoubleCross : (5D10+25) → 30[2,8,8,4,8]+25 → 55

    縁結びのあやし:装甲有効、55点!
    交野 静理:さ、殺意が高い! 装甲差し引いてもHPゼロ。リザレクト。
    夜見守: 《リザレクト》!
    交野 静理:交野 静理の侵蝕値を1D10(→ 9)増加 (69 → 78)
    夜見守:1d1-
    夜見守:1d10
    DoubleCross : (1D10) → 6

    天野月乃:リザレクト!
    天野月乃:1d10
    DoubleCross : (1D10) → 1

    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を1増加 (65 → 66)
    GM:さてはリザレクトが上手い子が多いな?
    GM:では…演出!
    GM:──ぱちり、ぱちりと。雷が弾ける音がする。
    縁結びのあやし:「……わたす、もんか。こいつといっしょに、潰れてしまえ……!」
    天野晴乃:「本気も本気……みたいね!」
    GM:小さな雷が落ちた地面に、小苗が芽生え──それが急速に成長。大樹となったそれが周囲にあった重機を絡め取り、雷を纏わせて振り回す!
    GM:超重量と雷撃、ふたつの衝撃がキミたちを襲う!
    交野 静理:シャツとスカートの間、腰骨の辺りから異形の"尾"が迫り出す。それを地面に叩き付けるように、少女は大きく跳ねた。
    交野 静理:回避動作を試みる。──だが、一歩遅い。撥条代わりにした尾ごと、重機に絡め取られ地面に叩きつけられる。
    天野晴乃:「これは、へたすると死ぬわねー!!」
    交野 静理:「……ぐ、……っ!」
    天野晴乃:地面を蹴り駆け出し、振り回される重機の直撃だけは避けるが
    天野月乃:(晴乃、右!!)
    夜見守:「どわあっ?!」眼前に重機が迫る。回避も耐久もままならない。
    天野晴乃:「あやっばっ……!!」雷を受け、地面を転がる
    夜見守:当った場所が風と霧散し、人の形が崩れかかる。

    GM:ではイニシアチブ順に戻って、天野さん!
    天野晴乃:はーい!
    天野晴乃:オートアクションでボルトアクションライフル取り出し装備、マイナーで使用!
    天野晴乃:メジャー!  【晴天に焦れる】《コンセントレイト:ウロボロス》+《原初の赤:腐食の指先》命中した相手の装甲を-10する白兵攻撃
    GM:ウワーッ装甲が!!
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を6増加 (66 → 72)
    夜見守:《ウィンドライダー》を...三回!ダイスが+6されます
    GM:大盛!!
    天野晴乃:10dx7+5 判定
    DoubleCross : (10DX7+5) → 10[1,1,3,4,4,5,8,9,10,10]+10[1,6,7,10]+10[3,8]+10[7]+4[4]+5 → 49

    夜見守:侵蝕+3
    GM:OK、リアクションは《イベイジョン》で達成値10!命中!
    GM:ダメージを…どうぞ!
    天野晴乃:5d10+8
    DoubleCross : (5D10+8) → 20[8,5,1,3,3]+8 → 28

    天野 晴乃/月乃:装甲ー5 28点!
    GM:OK、ただし装甲の減算はこの攻撃の後とします!28から装甲8を引いて、20点!そして装甲が5減って3に!
    天野 晴乃/月乃:《巨人の影》 砂塵霊のレベルを+2します!
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を3増加 (72 → 75)
    GM:演出どうぞ!
    夜見守:「雷雲なら....」ふわり、風が吹く。
    夜見守:「風も荒れる。人の背を押す」
    夜見守:「吉の風が!」行き先を示すように、追い風が吹く。
    天野晴乃:「ありがとっ! やるわね!!」追い風に吹かれながら、背負ってきた三八式歩兵銃に銃弾を装填
    天野晴乃:ニーリングの姿勢で構え、アイアンサイトで素早く照準を定め
    天野月乃:(今!)
    天野晴乃:発砲音、特製の呪符の折り込まれた鋼鉄の弾丸がRBに突き刺さる
    天野晴乃:レネゲイドビーイングが暴走したとき用にと、開発班が作っていた装備の一つを引っ掴んで持ち出してきたものだ。
    天野晴乃:銃創から空気中にレネゲイドが排出され、あやしの内部の力を奪っていく。
    縁結びのあやし:「うあっ……!?」
    縁結びのあやし:──何かが。自分を奮い立たせる何かが、解かれ、散ってゆくのを感じる。
    縁結びのあやし:けれど、足りない。自分のやるべきことは、この場所を──

    GM:では再びイニシアチブ順、エネミーのターン!
    縁結びのあやし:マイナーなし、メジャーで再び以下の攻撃!
    縁結びのあやし:《コンセントレイト:ブラックドッグ/雷の槍/崩れる大地/アニマルテイマー/要の陣形》
    縁結びのあやし:対象は再びの…PC3人!
    縁結びのあやし:12dx7+4+8
    DoubleCross : (12DX7+12) → 10[2,2,2,4,4,4,4,5,6,6,8,8]+10[6,7]+4[4]+12 → 36

    縁結びのあやし:そんなに…伸びなかった!達成値36、リアクションをどうぞ!
    交野 静理:(4+1-2)dx+1>=36 うおおおおワンチャンドッジ!
    DoubleCross : (3DX10+1>=36) → 7[5,7,7]+1 → 8 → 失敗

    夜見守:ドッジ~
    交野 静理:だめ!
    天野晴乃:4dx+1
    DoubleCross : (4DX10+1) → 8[3,4,5,8]+1 → 9

    夜見守:2dx>=36
    DoubleCross : (2DX10>=36) → 10[10,10]+9[7,9] → 19 → 失敗

    天野晴乃:むり!
    GM:1回回してる人がいるな…?ではダメージ!
    縁結びのあやし:4d10+25
    DoubleCross : (4D10+25) → 21[1,10,1,9]+25 → 46

    縁結びのあやし:出目が極端!!!!
    天野晴乃:ダウン! リザレクト!
    天野晴乃:1d10
    DoubleCross : (1D10) → 1

    夜見守:《リザレクト》!
    交野 静理:再度HPゼロへ。リザレクト!
    夜見守:1d10
    DoubleCross : (1D10) → 7

    交野 静理:交野 静理の侵蝕値を1D10(→ 8)増加 (78 → 86)
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を1増加 (75 → 76)
    交野 静理:天野さんリザ上手すぎない?
    GM:凄い落ち着いてらっしゃる…。
    GM:では軽く!
    縁結びのあやし:「──ここから、出ていけえっ!」
    天野晴乃:「まずっ、ますます本気に・・・!」
    GM:力を削られてなお、重機を振り回す樹木は健在。雷を纏う鉄槌が、幾度も振り下ろされる!
    天野晴乃:「やっぱ試作品持ち出すんじゃなかったー!!」
    天野月乃:(おじさま言ってたでしょ!?)
    交野 静理:「いえ、確かに効いてはいるみたいっ……!」
    交野 静理:「ただちょっと……刺激が強かった、の、かも! しれないけど!」
    天野晴乃:巻き上げられる土砂に巻き込まれながらも、なんとか立て直す
    夜見守:「んぐぐ...」身体からぱちぱちと雷が散る。
    交野 静理:真正面から突っ込んでくる鉄槌──尾で衝撃を逸らそうとするが、力足りずに跳ね飛ばされる。

    GM:では、行動値順で……夜見守ちゃん!
    夜見守:うおーっ
    夜見守:マイナーなし!
    夜見守:メジャー コンボ:宵招き:風凪 《コンセントレイト:オルクス》+ 《鋼の顎》+《援護の風》+《ウィンドブレス》
    夜見守:装甲無視!対象は縁結びのあやし!
    夜見守:夜見守の侵蝕値を9増加 (73 → 82)
    GM:うおーっ、どうぞ!
    夜見守:9dx@7+5
    DoubleCross : (9DX7+5) → 10[1,1,7,8,8,8,8,9,9]+10[2,4,5,6,7,8,10]+10[8,9,10]+10[1,3,7]+2[2]+5 → 47

    GM:????
    交野 静理:めちゃくちゃ回してる!
    夜見守:《妖精の手》!
    GM:ぐわーッ!?
    夜見守:最後の2を10にして...
    夜見守:45+1dx@7
    夜見守:1dx@7+45
    DoubleCross : (1DX7+45) → 1[1]+45 → 0 (ファンブル)

    夜見守:ちがう!55
    夜見守:達成値は56!
    縁結びのあやし:OK、リアクションはドッジ固定値10!ダメージを!
    交野 静理:"伴星B" 《凍てつく刃》 DR直前に使用 ダメージ+[1D+15] 侵蝕[+3]
    交野 静理:交野 静理の侵蝕値を3増加 (86 → 89)
    交野 静理:持っていって!
    天野 晴乃/月乃:おおー
    夜見守:妖精の手の分を増やして..
    夜見守:夜見守の侵蝕値を4増加 (82 → 86)
    夜見守:7d10+7+15
    DoubleCross : (7D10+7+15) → 44[4,3,10,6,4,9,8]+7+15 → 66

    GM:で、でかい……!装甲で3点減らして……63!?
    GM:だが…まだ落ち、ぬ!
    GM:演出ドーゾ!
    夜見守:「...出ていかないよ」
    夜見守:夜が来る。風が吹く。
    夜見守:「でもね、追い出しに来た訳じゃない」
    夜見守:「ここで約束を守って欲しいんでしょ!」その風はあやしには向かず――
    夜見守:荒ぶる重機へ。ごうごうと強い風が吹き、抑えつけられた。
    交野 静理:その風に誘われるかのように、ぐるり、ぐるり。
    交野 静理:夜空に浮かぶ赤色巨星の傍を廻るように、夜見守の風に乗って、緑色の炎が浮かび奔った。
    交野 静理:緑炎は重機の周囲に纏った雷のみを燃やし尽くし、再び風に溶けて消える。
    夜見守:「夜が来れば星も浮かぶ。それを...」
    夜見守:「消そうとしちゃ、だめだよ!」雷雲が、晴れる。
    縁結びのあやし:「何を……!ここが違う場所になっちゃったら、あの子たちが──」
    縁結びのあやし:──ぎしり。押さえつけられた重機を無理やり動かそうとした樹木と、そして。
    縁結びのあやし:「──あの子って──」
    縁結びのあやし:あやしを──レネゲイドビーイングを、EXレネゲイドとは別個の存在たらしめるものが。
    縁結びのあやし:「──だれだっけ」
    縁結びのあやし:心が、軋んだ。

    GM:では次、最後の手番、交野さん!
    交野 静理:では。
    交野 静理:マイナーで"七月流火" 《骨の剣》《死招きの爪》 素手データ変更。攻撃力[+31]/ガード値6へ。 侵蝕[+6]
    交野 静理:交野 静理の侵蝕値を6増加 (89 → 95)
    交野 静理:メジャーで"掩蔽" 《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》 対象:単体 射程:10m 侵蝕[+3]
    交野 静理:対象は──縁結びのあやし。
    GM:OK…判定どうぞ!
    天野 晴乃/月乃:ちょっとまった!
    天野月乃: 【月天に溺れる】《砂の加護》+《砂塵霊》ダイス+4個 攻撃力+20
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を6増加 (76 → 82)
    交野 静理:ひー 強い
    交野 静理:では、改めて!
    GM:攻撃バフのレベルが上がってえっぐい!
    交野 静理:(4+2++2+4)dx7+3
    DoubleCross : (12DX7+3) → 10[1,1,2,3,3,4,4,5,5,7,7,8]+10[5,7,8]+10[7,8]+10[4,10]+4[4]+3 → 47

    夜見守:《妖精の手》!
    夜見守:夜見守の侵蝕値を4増加 (86 → 90)
    交野 静理:わーい!
    交野 静理:1dx7+47+6
    DoubleCross : (1DX7+53) → 10[10]+10[8]+2[2]+53 → 75

    交野 静理:ひゅう
    GM:ワオワオ……!装甲で3点減らして、72点……総計で155点!
    GM:流石にHPはゼロ……が!
    交野 静理:これ達成値です
    GM:そうだった、失礼を…!
    GM:リアクションはドッジ固定値10,ダメージをどうぞ!
    交野 静理:5D10+31+20 装甲・ガード値有効
    DoubleCross : (5D10+31+20) → 25[10,1,3,10,1]+31+20 → 76

    交野 静理:うおー!バフ乗りパンチを食らえー!
    天野 晴乃/月乃:くらえー!
    GM:達成値よりでかいんですけどォ!?
    GM:装甲で3点軽減して、ダメージは総計156、HPはゼロ!戦闘不能…ですが!
    縁結びのあやし:《蘇生復活》、HP1で戦闘不能から復活!
    GM:演出を…どうぞ!
    交野 静理:少女の上着の裾から這い出た異常骨格。──それは、蠍の尾によく似ていた。
    交野 静理:確かに骨と肉と皮を備える"終体"は、少女の手足のように、或いはそれよりもより力強く。より靭やかに駆動する。
    交野 静理:その先端に、ぼぅ、と火が宿った。
    天野月乃:剣を逆手に携えて、その横に立ち
    天野月乃:「交野さん、合わせます!」
    交野 静理:かの赤色巨星のように、橙色の炎を宿す。終わりを知った者の最後の輝きを示すように、その尾は揺れる。
    交野 静理:「ええ──お願いします!」
    天野月乃:その尾が、金剛石がごとき輝きに装飾されていく
    天野月乃:少女を救う、再会の願いを乗せて
    天野月乃:壱等星のごとく、煌めきが背を押す。
    交野 静理:星に願いを。絵空事のような祈りを体現するために。
    交野 静理:矮躯がしなる。本来の人間にない部位を最大限に活かす動き──踏み込み、溜め、
    交野 静理:────そして、撃ち放つ!
    交野 静理:流星のように、尾は奔る。願いよ届けと、想いを込めて。
    縁結びのあやし:「……ッ、あ……!」
    GM:休息成長する樹木が、蠍尾の鉄槌を受け止めようと折り重なり──その悉くが、粉砕される。
    GM:鈍器として振り回していた重機も砕けて散って、それでも──
    縁結びのあやし:「──わたしの──あの子たちの、ねがい──」
    GM:──何かを掴もうとしているように、手は伸ばされて──
    交野 静理:「…………っ」
    交野 静理:姿形が違うから、彼女には分からないのかもしれない。……私が、あの時の子供なのだということが。
    交野 静理:(……もう、頑張らなくていい、って。どうすれば──伝わるの?)
    交野 静理:届かない想いに、唇を噛んだ。

    GM:クリンナップ
    GM:これはおそらく全員…なかったかと!(エネミー側もなし)
    交野 静理:ないです!
    夜見守:ない!
    天野月乃:無いです
    GM:OK!

    GM:■ラウンド2
    GM:セットアップ!はお互いないので飛ばして!
    GM:割り込み行動もなし、行動値順で天野さん!
    天野月乃:マイナーアクション、戦闘移動
    天野月乃:縁結びのあやしとエンゲージ
    天野月乃:メジャーアクション 【晴天に焦れる】《コンセントレイト:ウロボロス》+《原初の赤:腐食の指先》
    天野月乃:素手で彼女に攻撃します
    天野月乃: 【月天に溺れる】《砂の加護》+《砂塵霊》ダイス+4個 攻撃力+20
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を6増加 (82 → 88)
    天野 晴乃/月乃:天野 晴乃/月乃の侵蝕値を6増加 (88 → 94)
    GM:セルフ…!
    天野月乃:10dx7+3
    DoubleCross : (10DX7+3) → 10[1,2,2,6,6,6,9,9,9,9]+10[2,3,3,7]+2[2]+3 → 25

    GM:こちらの達成値は10固定ですが、後乗せがなければダメージ…どうぞ!
    交野 静理:では、折角なので
    交野 静理:"伴星B" 《凍てつく刃》 DR直前に使用 ダメージ+[1D+15] 侵蝕[+3]
    交野 静理:交野 静理の侵蝕値を3増加 (95 → 98)
    天野月乃:4d10+20-5+15  ダメージ
    DoubleCross : (4D10+20-5+15) → 11[1,1,7,2]+20-5+15 → 41

    GM:装甲値で3引いて38、戦闘不能!蘇生エフェクトは…なし!
    GM:この一撃にて戦闘終了となります!演出を…どうぞ!
    交野 静理:ぼう、と緑炎が灯る。揺れる、揺れる。
    天野月乃:「ありがとうございます!!」交野に感謝を告げながら、銃を放り出して走り出す
    交野 静理:柔らかく纏うように、それは天野姉妹の手を包み込んだ。
    交野 静理:「──私の分も、どうか。届けて!」
    交野 静理:(今の"彼女"の手を取るべきは、きっと貴女たちだから!)
    天野月乃:頷いて、目指す先は暴走する少女
    天野月乃:行く先を阻む、交野によって破壊されたブルドーザーや木々の残骸たちは
    天野月乃:「晴乃___!!」
    天野晴乃:「喜んでっ!!」一振りで弾き飛ばされ
    天野月乃:残骸の鳥かごの中心に立つ少女の眼前に、飛び込む。
    天野月乃:そして___
    天野月乃:「……」その頬に、平手打ち
    縁結びのあやし:「ッ……!?」
    縁結びのあやし:「……ぁ、ぇ……」
    天野月乃:そのまま、優しく抱きしめる
    天野月乃:「大丈夫ですから……ね」
    天野月乃:「あなたが伝えたかったことは、もう皆にわかってもらえたから……」
    天野月乃:その頭を撫でて
    縁結びのあやし:「……それをわたしに伝える、あなたは──」
    縁結びのあやし:「──あなたは、だれ?」
    天野月乃:「私は……」
    天野月乃:「……"あなた"の友達、です」
    縁結びのあやし:「……そう、か。ともだちか。……うん、じゃあ──」
    GM:キミの腕の中、あやしの少女は、少しずつ輪郭を綻ばせて──
    縁結びのあやし:「おわかれは、こう言わなきゃ」
    GM:──ごめんなさい、と言いたそうな表情のまま。
    縁結びのあやし:「──また、いつか」
    GM:──光と、雷光に解けて、消えてゆく。
    天野月乃:「ええ……」
    天野月乃:今度こそ泣かないと、そう決めていたのに
    天野月乃:目からは、涙の雫が落ちる
    天野月乃:「また、いつか……」
    天野月乃:彼女が溶けた光を追って、天を仰ぐ
    天野月乃:いつかそこに、自分も行くのだろうか
    交野 静理:「……大丈夫だよ、きっと」 ゆっくりと、傍へと歩み寄る。溶けた光を追って、自身も視線を空に向けて。
    天野月乃:だとしたら、また会えるから良いな……そう少しだけ、思いながらも。
    交野 静理:「『さようなら』じゃなかった。……私の幼馴染が、言ってたこと」
    交野 静理:「『空は世界中繋がってるんだよ』──って」
    交野 静理:「彼女が、私とともちゃんの縁から生まれたのなら──きっと」
    交野 静理:「その約束を、違えたりしない」
    天野月乃:「空はつながっている……そうですね」
    天野月乃:「この宙も、きっと」
    交野 静理:「……ね、夜見守さん。風は、ここからどっちに吹いていくのかな」
    夜見守:「たぶんね...」
    夜見守:天野と交野の方を指して。
    夜見守:「こっち!」
    夜見守:「風と一緒に、また会いに来てくれるよ」
    天野月乃:その言葉に、微笑を返す
    交野 静理:一つ、確かな頷きを返す。
    天野月乃:涙で真っ赤に泣き腫らした顔だったが、そうしないといけないと思ったから。
    夜見守:「憶えてようね、あの子の事も...」
    夜見守:「約束も。」
    GM:──秋の空にひとつ。ひやりとした、けれど優しい風が吹いた。

    GM:シーンエンド

    GM:■バックトラック
    GM:今回はEロイスは無し!各々、バックトラックのダイスをどうぞ!
    交野 静理:残ロイス6枚。素振り!
    交野 静理:98-6d10
    DoubleCross : (98-6D10) → 98-39[3,10,2,9,9,6] → 59

    交野 静理:4点!
    夜見守:90-7d10
    DoubleCross : (90-7D10) → 90-51[7,3,6,9,8,10,8] → 39

    天野 晴乃/月乃:残りロイス3枚ー1!
    天野 晴乃/月乃:94-2d10
    DoubleCross : (94-2D10) → 94-11[6,5] → 83

    夜見守:3点!
    天野 晴乃/月乃:5点!
    GM:ヤー!では経験点は、いつもの15点に侵蝕分!
    GM:天野さん20点、夜見守ちゃん18点、交野さん19点!
    交野 静理:19点もぐもぐ……
    夜見守:ぱくぱく
    GM:GMは合計57÷3に1足して20点頂きます。もぐもぐ。
    GM:では……
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  • ED1 夜見守


    GM:──UGN雨宿町支部こと、雨宿町役場、その食堂。
    GM:無事、事件を解決に導いたキミは、ここで──
    夜見守:割り箸を割る。れんげもある。
    夜見守:琥珀色のスープに、つややかな麺。なるとにメンマに...
    夜見守:チャーシュー。ぶあつい。
    夜見守:「ふーふー...あちちっ」
    夜見守:スープを少しだけ飲んで、麺とチャーシューを一緒にたべる。
    夜見守:「...!!」少しだけ驚いたような顔をして。
    夜見守:そのままもうひとくち、ひとくち...
    GM:そんな風に、心底食事を楽しむキミの対面の席では。
    栗生賢人:「うどんもそうだったけど、ほんとに気持ちよく食べるね、君は」
    夜見守:「めちゃくちゃに...おいしいから...」
    GM:手には箸ではなくペン。卓上に広がるのは、食事ではなく書類の束。
    夜見守:「それ、ほうこくしょ?」
    栗生賢人:「そうだよ。こういうのを作るのも、UGNの仕事ってわけさ」
    夜見守:「前にねー...書類のまじゅつしって人と会ったよ!」
    栗生賢人:「魔術師?……そりゃあアレかい、ものすごく手早く仕事を片付けるとかそういう」
    夜見守:「たぶんそう!すぐ来てくれたし...早いんだとおもう」
    夜見守:「おもう...ます」はっとした顔。
    栗生賢人:「いいよ、普段通りで。若い子に変に遠慮されるのは、性に合わないんだ」
    夜見守:「...いいの?」
    栗生賢人:「……若い子らに頼りっぱなしな僕らが言えた義理じゃあないけどね。でも、せめて──」
    栗生賢人:「仲間でありたいと思う。……君が良い風を吹かせたいと思ってくれるような、ね」」
    夜見守:「...うん...うん!わかった」
    夜見守:「それで...今回のは、どうやって書くの?」
    栗生賢人:「んん……そうだな。君の言う魔術師さんがどうしてたかは知らないけど、僕は、どう話を終わらせるかを最初に考える」
    夜見守:「めでたしめでたし?」
    栗生賢人:「先に言われちゃったな。……うん。流石に、正式な報告書にそう書くわけにはいかないけれど──」
    GM:走らせていたペンを止めて、卓上に置く。代わりに、湯呑を手に取って茶をひとくち。
    栗生賢人:「……夜見守ちゃん。今回のお話、君から見て──」
    栗生賢人:「めでたしめでたしで終わって欲しい、と。そう思える出来事だったかな」
    夜見守:れんげの手を止めて。
    夜見守:「...そうだなあ」
    夜見守:約束を果たすところも、再び会うところも見ていない。けれど。
    夜見守:「あの子は、またいつか...って言ってたから」
    夜見守:「それを信じる。それって...たぶん」
    夜見守:「めでたしめでたしになるんじゃない?」
    栗生賢人:「……そうか。じゃあ僕も、魔術師さんに対抗して、ひとつ予言でもしておこう」
    夜見守:「予言!」
    栗生賢人:「きっと、このお話は、君の望んだとおりに終わる。……君たちがそうあれと信じる限り、必ずね」
    栗生賢人:「"賢者(ワイズマン)"の予言だ、信用して損はないと思うよ」
    夜見守:「信じる!」
    夜見守:「たぶんね...」ふと、室内に風が吹いて。
    夜見守:「当たるから」吉兆が、ひとつ。
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  • ED2 天野 晴乃/月乃


    GM:──雨宿町役場近く、五位公園
    GM:いくつかの遊具もあるそこは、日の昇っている時間であればいつであっても、子供の声が聞こえる場所だった。
    GM:けれど今は不思議と、誰の声もしない。
    GM:何かを想ってか、あるいは何かを期待してか、ふらりと足を運んだキミの他には──
    天野月乃:少しだけ懐かしそうに、ブランコを撫でる。
    天野月乃:彼女と初めて出会った日、隣り合って喋った事を思い返しながら
    天野晴乃:(……もう! 辛気臭いのは勘弁してってば!)
    天野月乃:「ごめん、でもやっぱり……」ここに来ると、懐かしさを感じずにはいられない
    天野月乃:空を仰ぎ、息を吐く。
    天野晴乃:(まったく……)
    GM:──青く高い空に向かった、キミの視界。その片隅、キミが入ってきたのとは逆側の、公園の入り口に──
    GM:──見知った姿が、見えた。
    GM:その姿は、いつかと同じように、キミへと駆け寄って──
    天野月乃:「___えっ?」
    :「晴乃、月乃……!」
    天野月乃:「結……ちゃん……?」
    GM:少し遠慮がちだったけれども。以前と同じように、キミたちの名を呼ぶ。
    天野月乃:驚きのまま表情が変えられない、だって、あの子は……
    天野月乃:「私たちの事が、わかるんですか?」
    :「うん、えっと……その……」
    :「恥ずかしながら帰って来たと言いますか……」
    天野月乃:「一体、どうして……」
    天野月乃:【《■■の共振》】 エンブレム:シーカー GMに1回だけ質問できる を使用したいです。
    GM:OK、では──
    GM:──約束を起源とするあやしが消えかけて、そして再び──姿と記憶を保って──姿を現したのならば、その理由はひとつ。
    GM:起源となった約束が現実になった、ということだ。
    天野月乃:「わたしたちと、の、約束が……」
    天野月乃:誰かの記憶が、姉妹の精神に共鳴し答えを指し示す。
    :「……多分、多分ね。わたしや、わたしじゃない誰かが、叶って欲しいって思ったことが起こって、でも──」
    :「……ほんとは、それでもういいや、って。わたしのお役目は終わったんだって、そう思ったんだけど──」
    :「──また、晴乃と月乃に会いたいって。そう、思ったの」
    天野月乃:ぽたぽたと、涙の雫が落ちる。
    天野月乃:あの日と同じように、強く結を抱き締める。
    :「わっ、ちょっ……!?」
    天野月乃:「……よかった! 本当に、よかっ……た……!」
    天野晴乃:「あーもー……ったく……めでたしめでたしってわけね」
    天野晴乃:涙を拭いながら、笑顔で結に
    :「……うん。たぶん、私や晴乃と月乃、それに──」
    :「色んな人が、思ってくれたんじゃないかな」
    GM:困ったように、けれど嬉しそうに笑顔を浮かべて──
    :「お話の終わりは、めでたしめでたしが一番だ、って」
    天野月乃:「だったら……皆さんに、感謝しないと……です、ね」
    :「……うん。それと、ごめんなさい、も」
    天野月乃:「結ちゃん……」
    :「……覚えてるよ。私と繋がった何かが、みんなに何をしたのか」
    :「だから、ちゃんとごめんなさいを言って、そして……」
    天野晴乃:(あの時の記憶もバッチシあるわけか)
    天野月乃:「……そうですね」
    天野月乃:「その上で、言いましょう」
    :「……うん」
    天野月乃:「また会えたね、って」
    天野月乃:いつかまたと、交わしたあの日の約束に、返す言葉は星の数
    天野月乃:だけど、今は……
    天野月乃:「ありがとうって、そう言えるように」
    GM:──そうして彼女は、そしてキミたちは。これから多くの人と、多くの言葉を交わしてゆく。けれど──今この時は、まず。
    GM:──ただいまと、おかえりを。
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  • ED3 交野 静理


    GM:──雨宿町某所、宅地造成現場。
    GM:事件の爪痕──破壊された重機、成長した樹木等々──は全て綺麗に片づけられ、造成工事自体も順調に進んでいる。
    GM:既に整地は終わり、早くも区画割りの目安となるロープが張られているその現場に、キミはいた。
    GM:もはやそこに、シロツメクサが生い茂る余地はない。
    交野 静理:普段は立ち寄ることのない、町の一角。日常的に使う道からは二本ほど逸れた区域は、新興住宅地としての雰囲気をありありと宿していた。
    交野 静理:古き良き家が立ち並ぶ地域は、そのものの良さがある。静謐な空気を閉じ込めたかのような場所は、この町の美徳だ。
    交野 静理:一方で、新しく生まれる場所も──交野 静理は、嫌いではなかった。むしろ、好きであると言ってもいい。
    交野 静理:それは、新たな風を吹き込んでくれる場所だ。
    交野 静理:新たな人が、風を呼び込む。それがこの町と溶け合い、一つになって──
    交野 静理:緩やかに境目がなくなっていくような感覚が、私は好きだ。
    交野 静理:「……それを、物"哀"しいと言う人の気持ちは、分かるけれどね」
    交野 静理:アスファルトと区画の境目にしゃがみ込む。ほんの僅かに残った、シロツメクサの群れ。
    交野 静理:──ふ、と。目が留まった。それを、壊れ物のように触れる。
    交野 静理:……何かで読んだことがある。踏まれやすい場所にこそ、四つ葉のクローバーは咲きやすいのだと。
    交野 静理:なれば、この四葉は──あの子がここを守る過程で、生み出したものなのだろうか。
    交野 静理:そんな、空想じみた考えに想いを馳せた。──その時。
    GM:──すぐ近く。宅地区画の入り口あたりに、一台の車が止まる。扉が開き、そこから降りてくる複数の足音がして。
    GM:そのうちの、ひとつが。
    少女:「……しず、ちゃん?」
    GM:キミが幼い頃に呼ばれていた名を口にしながら、キミへと歩み寄る。
    交野 静理:「…………えっ?」
    交野 静理:慌てて立ち上がり──振り返る。
    少女:「しずちゃん、だよね?……えっと、覚えてる……かな?」
    GM:そこにいたのは、見覚えのある──けれど、「そうかもしれない」という可能性のものではない姿。
    GM:キミがつい先日目にした「あやし」ととても良く似た、けれど僅かな違いを──キミであれば──見つけられる、そんな少女。
    交野 静理:すぅ、と深呼吸するように息を深く吸って。
    交野 静理:「……ともちゃん。憶えてるよ」
    交野 静理:幼い頃に何度も呼んだ名前を、口にした。
    ともえ:「やっぱり……!……私のすぐ後に引っ越したって、ママが言ってたけど……」
    ともえ:「……しずちゃんも、戻って来たんだね。雨宿町に」
    交野 静理:「心配しなくても、本物だよ」 冗談めかして微笑む。
    交野 静理:「うん。1年半くらいになるかな……」
    交野 静理:(……しずちゃん『も』?)
    交野 静理:「もしかして、ともちゃんも……?」
    ともえ:「うん。……パパとママがね。雨宿町に、家を建てるんだって」
    ともえ:「それが、ここ。……しずちゃん、覚えてる?」
    GM:──変わり果てた風景を、それでも。
    交野 静理:にっこりと、精一杯の笑みを浮かべる。
    ともえ:「ここが昔、どんなところだったか」
    交野 静理:「もちろん。憶えてるよ」
    GM:懐かしくて、大切で、忘れがたい記憶を思い起こすように。
    交野 静理:直接聴く、あの頃より少し落ち着いた友達の声。それが、記憶の蓋を取り去るように──幼い頃の思い出が、脳裏に雪崩込む。
    交野 静理:もしかすると、逢えない寂しさを忘れるために、無意識に蓋をしていたのかもしれない。
    交野 静理:それ程に、蘇ってきた記憶は色鮮やかで、輝いていた。
    交野 静理:──幼い日のともちゃんの顔も。今となっては、はっきりと思い出せる。
    GM:──それはきっと。目の前の少女も同じで。
    ともえ:「──やっぱり、また会えたね、しずちゃん。……もうここで、花冠は作れないけれど──」
    交野 静理:「作れなくても、思い出は。ちゃんと残ってるから」
    交野 静理:「……それに」
    交野 静理:少し、照れたように笑って。
    交野 静理:「──この場所が、変わっても。私達が変わっても」
    交野 静理:「これから、もっと色々な思い出を作っていけると思うから」
    ともえ:「……うん。私もこの町で、しずちゃんやみんなと……沢山思い出を作りたい。だから──」
    GM:──キミを真っすぐ見つめる瞳だけは。あの頃と同じように輝いていて。
    ともえ:「──これからも、お友達でいてくれる?」
    交野 静理:その言葉に、ゆっくりと手を差し出す。
    GM:お互い、思い出の中よりも大きくなった手が重なる。
    交野 静理:「ともちゃん」
    交野 静理:「──また、会えたね。」
    交野 静理:輝く瞳をまっすぐに見つめ返して。
    交野 静理:二人は、10年越しの約束を確かに果たしたのだ。


    ダブルクロス The 3rd Edition 『リプレイ・ドロップ 雨宿町回顧録』
    さようなら──
    ──また、いつか

    Fin

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