導入部
俺は「清水 一成」(しみず いっせい)この春で社会人4年生だ。

大学のゼミで知り合った恋人(自分で言うと照れるネ、これが・・・)「陽子」とも丸5年の付き合いになる。

今の仕事(雑誌の編集、翻訳)も慣れてきたし、そろそろ結婚ってのも具体化してきてる。

陽子は明朗快活で竹を割った様な性格をしているから、気を使わなくていいので楽でいい♪

(陽子) 『ゴキャッ!!』(←非常に嫌な音)

・・・そのくせに、女性らしい気遣いもみせてくれるので得がたい存在だ。(←言わされたらしい)

(チッ・・・アトでみてろよ・・・)





そんな俺は今家族と同居している。

親父はサラリーマン。お袋は専業主婦。妹の「冴」はこの春大学(俺と同じ大学なんだぜ)を卒業する。

いわゆる1つの「絵に描いた様な普通の家庭」だ。

妹は学部も俺と同じ「英文科」(結構頭イイだろ俺も)で就職もウチの会社を選んだらしい。

・・・そこまで、俺と同じにしなくても・・・。

本人は「家から近い大学がそこだったから・・・。」と言っているが、

ホントにそれだけだよナッ!ナッ!

(冴) 『くいっ』(←裾を掴まれた)

(冴) 『ジッ・・・・・・。』(←上目遣いに)

エ、エ〜トどこまで話したっけ?

ア、そうそう!親父が「冴の卒業を祝してアメリカに家族旅行をしよう!」って言い出したんだった。

俺も『自分で勝手に行った』卒業旅行以来のアメリカだから(ひがんでないゼ?フンっ)

柄にもなく結構楽しみにしてるんだ。