▼コミュニケーション能力とは、「他の人と意思疎通を上手に図る能力のこと」である。つまり、会話をすることだけでなく、お互いの感情を理解し合い、意味を共有する能力とするなら、学校では、いつ、どこで指導するのかということについて考えてみた。

▼教室にはいろいろな子がいる。その中でもコミュニケーション能力が高いと思われる子について、家庭で心がけていることとして、次のことが挙げられている。@家族でたくさん会話をする、A家族以外の関わりをつくる、A親子の会話を丁寧にする、B今日あった出来事を丁寧に聞いてあげることが大切だと思う、C具体的に会話やコミュニケーションの方法を教える。例えば、「こういう風に言ったら人はこう感じるよと伝える」というように。 これらに共通していることは、子どもの話をしっかりと受け入れ、正しく導き会話の大切さを教えていることである。

▼国語科の授業はコミュニケーション能力を育成する大事な場である。「どんなことに心がけていますか」と問われたとき、日々の授業や生活の場面をもとに具体的に指導内容や方法、そして、成果や課題について語れるかということであろう。「最後まで聞いた上で、分かりづらい言い方は表現し直すことにしています」と、語っておられたお母さんの言葉が印象に残っている。   (吉永幸司)