タブレットを活用した国語科の学習
北 川 雅 士

 児童に一人一台タブレットが配布され、5月の連休明けから、本校でも使用が始まった。1学期は試行期間ということだが、6年生は積極的に使用し、経験を積み上げようということで各教科で使用しながら、できることとできないこと。有効に活用できる場面を探りながら使用をはじめた。

 主に学習で使用しているのは児童が教室内で情報共有や交流ができるアプリケーション。このアプリケーションを使用して『たのしみは』(光村図書 6年創造)の学習に取り組んだ。この単元は言葉を選びながら短歌を作る学習で、1時間目は短歌とはどういうものかをみんなで確認し、学級で短歌を作った。

 学習では、まず短歌にしたい場面を決め、短歌を作った。次に作った短歌を5・7・5・7・7の5つに分けて5枚のカードに分け、タブレット上でつなげた。この状態で保存し、次の時間はこの短歌の表現の工夫をめあてにしてタブレット上で操作をしながら短歌を工夫していった。  タブレットを活用した短歌づくりでできたこと
・ カードを操作することで、言葉の順序をすぐに変えることができる。
・ 新しい言葉が考えられたら、カードを作り、自由に入れ替えながら短歌を工夫できる。
・ 友達に完成した短歌を送り、評価を書き込んでもらい、返送してもらう。
・ データを送るだけで、簡易的な句会を開くことができる。

 完成した作品は、短冊に清書し、学級で句会を開いた。タブレットを学習に使用することで、児童は手で書くよりも主体的に学習に取り組んでいるように見えた。しかし、これはタブレットに触れるという喜びが大きいように思う。国語科では他にも話し合いをボイスレコーダーで録音して聞き返したり、提案文を書くための資料集めにタブレットを使用した。思考ツールとしては今後も活用できる場面は多く、指導する側も様々な方法を模索しながら使用していきたい。

 一人一台のタブレット学習はまだ始まったばかりだが、GIGAスクールの時代にも、「手で書く」ことも大切にしながら学習を進めていきたい。
(彦根市立城南小)