▼8月例会(第462回)は、計画では、「国語研究集団合同研究会」及び「吉永幸司の国語教室IN京女」に参加の予定であった。が、新型コロナウィルス感染予防のためいずれも早々に中止を決定。会員それぞれの実践と研究をまとめるということにした。研究は第二段階に入る。

▼本年度の研究主題は「『深い学びと書くこと』」の実践的改善と開発」。第二段階は、@指導過程・方法・評価の開発と蓄積になる。研究内容は指導過程・指導方法と評価の観点を明らかにする。A書く力を伸ばし、「深い学び」を実現する方策を生み出すである。

▼最近、急速な時代の変容を感じる出来事が多い。加えて、自己存在の希薄や自己存在について問われることが多くなってきた。個人の自己確認、自己開拓の有力な手段として「書くこと」つまり、「よ りよく生きるために書く」ことの価値を見い出すことが大事であると考えるようになった。

▼国語科の学習活動で「主体的」とは何かを考える時、「書くこと」の視点が具体的で分かりやすい。自分の思考や判断が伴うからである。それは、書かせればいいというのではなく、「書く前」の指導が深い学びと繋がってくる。丁寧な書く前の指導により、書きたいことが生まれる状況を作り出す必要がある。ただ、書くことと友達を介した「対話的」との関わりは、これからの課題である。

▼巻頭には、石川教夫先生より玉稿を賜りました。深謝。 (吉永幸司)