第5回近江の国語研究会で学んだこと
蜂 屋 正 雄

 1月26日(土)に草津市まちづくりセンターにおいて、「第5回近江の国語研究会」を行った。2本の実践報告と吉永幸司先生の講話。ここでは講話から学んだことについて報告する。

 学校はいよいよ次期指導要領の改訂完全実施に向けて動き出している。少し前までは聞き慣れなかった「主体的 対話的で 深い学び」という言葉も頻繁に耳にするようになった。ところが、「主体的」「対話的」の大切さは、教師間である程度共有できるが、「深い学び」はどうだろう。なかなかイメージを共有できないのではないだろうか。「深い学び」を仮に、自分の学習をメタ認知することだとすると、「深い学び」は学習者によって違うということになる。そのあたりが「深い学び」を実体のとらえにくいものにしている。個々人の過去の経験の上に、今学んでいることがどう積み上がったのかを語らせる。語れるようにするには、「○○ができるようになったね。」「あなたのその言葉が□□できたということですよ。」と伝え、価値づけること、そして、これまでに獲得した概念や言葉を意図的に使わせるような学習も必要だと感じた。

 また、教科にかかわらず意識していきたいことが「語彙力」である。味覚を例に、最近の子どもの語彙数の減少について述べられた。国語科で新しい語彙を教えたり、実感させたり、使わせたりするのはもちろんであるが、国語科以外の教科において、その教科で学んだ用語や考え方を子どもの日常とつなげる方法について考えさせられたお話。

 最後に、「これは冗談で聞いてください」と言われながら話されていたことであるが、「あいさつ」「はいとへんじができるとこ」「保健室での話し方」「友達を誘う言葉」など、「1年生の国語の教科書に書かれていることを実践できるようにして卒業させてくださいね。」というお話は、卒業を前にして早速再確認しておきたいことであった。

 次回は、6月15日に草津まちづくりセンターで開催する。たくさんの先生方の参加をお待ちしています。
(草津市立矢倉小)