巻頭言
研究を通して得がたい経験知を学ぶ ―吉永先生との対話を通して―
木 浩 志

 逆瀬台小学校へ着任して今年で、3年目になります。中学校英語科教諭としての長年の経験から飛び越えて、小学校での勤務は初めてでした。その間、吉永先生には、3年間ずっと年6回〜8回もお越し頂き、本校の国語科研究指導への助言をして頂きました。年々変わる先生方へ対して、愛情のある熱のこもった助言を校長室で、毎回側で聞いています。何と先生方は幸運で有り難いことだろうといつも思っています。私がこれまで勤務していた中学校では、このような事は、あり得なかったと考えます。研究が盛んな中学校英語科でもです。本校の先生方も、しっかりと吉永先生について行き、毎回研究授業を成功させています。素晴らしい限りです。今年度も平成31年2月15日【金】に宝塚市指定公開研究会が開催予定です。どんな授業が展開されるか―本当に楽しみです。

 さて、吉永先生との校長室での会話が、私にとって毎回本当に楽しみな事です。先生とは、様々なジャンルでの話題になります。学校経営、生徒指導、カウンセリング、情報教育、英語教育、国際理解教育、人権教育、など国語科以外の話題で、盛り上がります。右も左もわからない校長初任の頃は、まずは学校経営のイロハを教えて頂きました。そして、問題が起こるごとに生徒指導面での子供との対応や指導方法も保護者への対応も含めて丁寧にアドバイスして頂きました。先生方にも、アドバイスして頂けることもあり、まるで、もう一人の校長先生がいて頂けるかのようでした。小学校の国語科が全然わからない私にとって、すべて感謝しきりでした。

 最近の話題では、AIのお話や、管理職不足の話、タブレット端末の導入についてなどのことで、私がよく読んでいる英字新聞、新書や専門書についてからの質問が話のきっかけでした。吉永先生は、知識や話題がとても豊富で、にこやかな笑顔から、突然に質問が飛んできます。こちらは、身構える前に、すぐに話をせざるをえなくなります。すると、にっこりと微笑みながらすかさず次の質問が飛んできます。このような話術の巧みさは、見習うことが多いです。このようにして、会話を楽しむことが大切であると身をもって教えて頂いています。それが吉永流の国語科指導法の一端であると気づかされました。

 2学期から、運動会などの学校行事、公開研に向けての取り組みが本格的に始まります。吉永先生には、公開研時の講演もお世話になります。お体を大切になさって、いつまでもご指導頂けるようにお願いいたします。
(宝塚市立逆瀬台小学校長)