1学期をふり返って
北 島 雅 晴

 どこの教室でも行っていることだが、1学期の学校生活をふり返って文章を書く課題(家庭学習)を出した。その中で、国語の学習を取り上げて書いた子が意外と多かったのが、少し嬉しかった。以下、たかしさん(仮名)の文章の一部を紹介する。

◇ぼくは、「一つの花」でこべつ学習をして、考える力、思ったことを書く力、ふり返りの力がつきました。こべつ学習をしてよかったなあと思っています。
(途中略)
 ぼくはお母さんに
「こべつ学習ってどうやってやるんだろう。」
と最初は言っていたけど今では
「分かってきたわ。」
と言っています。お母さんは、
「よかったなあ。自分にも力がついたし、戦争の話も知れたから。」
「うんよかった。言うとおりやな。」
と言いました。こべつで学習したからしゅう中してできたと思いました。二学期も楽しみです。

「一つの花」の学習では、
○はじめに物語の全体を読まず、場面ごとに読んでいく。
○個別学習を十分程度設定し、それをもとに全体で話し合う。
という方法で進めた。個別学習は、
 ?‥‥分からなかったこと、思‥‥思ったこと、比‥‥前の場面と比べて、
という記号を使い、自分の読みをつくるというものである。学習方法が極めて分かりやすく、全ての子が学習に参加できることをねらって行った。「比」という記号を入れることで、戦争の場面と平和な場面を比べて読んだり、ゆみ子が成長した様子をとらえたりすることができた。たかしさんの文章にある「考える力」は、このことを指していると思われる。
 たかしさんは、学習の進め方に目を向けられたこと、自分の伸びを実感していること、学習についての状況を家庭で話し合っていること、といったところにすばらしさを感じる。たかしさんの学習を支えてくださっているお母さんの温かさも伝わってくる。

 国語について取り上げた子は、
○漢字を覚えることをがんばった。
○いろいろな種類の本を読むようになった。
○説明文の学習で、文章のしくみが分かった。
○「白いぼうし」のお話がおもしろかった。
○日記を書くことで、文章をすらすらと書けるようになった。
といった話題で書いている。国語のことが、子どもの意識にのぼる、心に残る、そんな授業をめざしていきたい。
(草津市立志津小)