▼5月例会(第435回)の提案は西村さん(稲枝西小)。研究教材「白いぼうし」。研究課題は「何ができるか・何が課題かを探りながら授業を模索する」。 ▼若い頃から、よい授業について研究と実践を積み上げ長年にわたる国語のよい授業の追求に熱い気持ちの表れた学年始めの提案。

▼提案のポイントは次の3つ。1つは、4月の子どもの実態と国語力育成の面から捉え、年間の計画を立てる(3月には何ができている子にするのか)。2つ目は、国語の学力を育てる授業の改善と工夫(発言の受容とノート指導。発言指導を含めて基礎の徹底)。3つ目は言語活動の充実(音読やスピーチを学習成果として自覚できるように形式でなく学習内容の楽しさで成果を自覚させる)。

▼学習中に発言のできない子に「あなたはどう考えましたか」と問い、発言の指導をする。「聞くのが苦手」と思い込んでいる子には、「いい発言を聞き逃すのは残念」と聞き方を具体的指導。

▼学習形態や方法が大きく変化し、改善が加えられている中で、「白いぼうし」の授業では、全体を見通した課題の設定と学習成果の見える学習活動の精選、さらには、学習内容をまとめる学習のふりかえりを繰り返す過程で「国語教室つくり」を丁寧にされた4月の実践は学ぶことが多かった。示唆の多い提案であった。

▼巻頭には、西村喜雄先生から、玉稿を頂きました。深謝。(吉永幸司)