第2回近江の国語実践の研究会
蜂 屋 正 雄

 ふだんは、さざなみ国語教室の同人と「子どもの変容が見える国語実践」について学び合っています。この度、新しいサークルを立ち上げようと奮闘しているところです。
 第1回は、「事例報告と講演」ということで、気軽に参加できるメニューを用意しました。「主体的・対話的で深い学び」について、実践的かつ理論的に学ばせてもらいました。今回は、少し主体的に参加していただけるように、「教材研究」をテーマに研究会を企画しました。

  第1部「教材研究の演習」
 西村嘉人先生のご指導で、3年生の新教材(光村)「もうすぐ雨が」の教材研究を行いました。演習の中では、「先生同士が主体的で対話的な経験を積む」ということもあり、初めて読んでみて感じたことを4人程度のグループで交流しました。西村先生から「対話的」というのは、教材との対話でありながら、自己との対話、そして、学習し合う他者との対話であることも教えていただきました。

  第2部「教材研究の演習」
 蜂屋が司会をさせていただき、「大造じいさんとガン」での教材研究を行いました。流れとしては、@初発の感想、A教材のおさえたいところ、を交流していただきました。
 @蜂屋の授業の展開は、初発の感想を読んで、子どもの理解度と目の付け所を確認し、それから、具体的な展開を考えます。読みならされた教材ですので、「初発の」とは行きませんでしたが、「ひきょうとはどういうことか」という過去の子どもの感想を元に、どういう授業展開が良かったのかを話し合っていただいたグループもありました。(辞書での記述を元にすると、作戦の全てがひきょうになってしまうが…というお話でした。)
 Aこの物語教材の魅力は、なんといっても心情や情景描写だが、光村の教材文では、前書きも味わい深いということ教えていただきました。「これは聞いた話」で「ゆかいな話」であるということなど、教材を読み解く上で興味深いお話をお聞かせいただきました。

第3部「講評と講話」
 最後に、吉永幸司先生に講評と「主体的・対話的で深い学び」についてお話しいただきました。原行の指導要領で「言語事項」となっていることが、新しい指導要領では中心にすえられてくるのではないか。というようなことをはじめ、たくさんのことを学ばせていただきました。

   近江の国語実践研究会では主体的に学びを共有してくださる方の参加をお待ちしております。第3回は2月3日を予定しています。腰をすえて教材研究をしてみたいという方は是非。
(草津市立矢倉小)