第20回「新しい国語実践」の研究会 滋賀大会
シンポジウムの司会をして
吉 永 幸 司

   「新しい国語実践」の研究会滋賀大会の大会要項は「シンポジウム〜登壇者と参加者の交流型で」と示していた。時間は90分。登壇者は河野庸介先生・松野洋人先生・野口芳宣先生。テーマは「新しい国語実践、私の提案」で司会は吉永。シンポジウムというと、登壇者の理論が会場と絡まらず、聞く、あるいは。ミニミニ講演会いう印象を持つことがある。今回は、若い参加者が多い。交流型に魅力があるものしたいと考え司会を引き受けた。

◆「シンポジウム」の前
 登壇者の打ち合わせをする予定であった。しかし、それぞれ、多忙で一緒に集まる時間がとれなかった。そこで、司会者である吉永が、個別に進行の打ち合わせをした。打ち合わせ過程で、大事にされていることの理解につとめた。更に、前夜の懇親会において、若い先生方の会話の中で、日頃の授業の実践や悩みを聞きながら、シンポジウムに期待されている等、情報の収集につとめた。

◆「シンポジウム」の間
シンポジウムの司会の間、3つことを心がけた。終了時間を守ること・登壇者の考えを参加者と会場とつなぐこと・若い先生の発言が生まれること。そのためには、会場の雰囲気をしっかりと捉えることであった。3人の先生方の発言中は、参加者の先生方を見ることに力を注いだ。関心がある話題の聞き方、詳しく知りたいと思っておられることは何か、若い先生のメモをする手の動きなど。そして、3人の先生の考えと参加者との接点を次のことに求めた。
 河野先生は、@言葉の教育の専門性、A国語教師の専門性。松野先生は、@読書の力、A言葉で心を育てる。野口先生は、学習指導案の児童観の書き方。アクティブ・ラーニングは、3人とも特に話題にされなかったので、時間に余裕があれば、司会として質問をしようと考えた。
 登壇者の最初お話が終わった。参加者が考えをまとめるために、司会として間合いをとるために、しばらくの時間を司会として、「先生方のお考えをまとめると」と切り出した。ここでは、会場の様子をうかがいながら。「質問や、感想、もっと詳しく聞きたいということがありましたら、挙手をお願いします」と言い終わった。すぐに会場から、さっと手が上がるのが見えた。(10人位)全体の残り時間は50分。その時間を有効に活用するため、質問を受け話題を整理し、3人の先生方と参加者との交流をしようと進行の方向を決めた。アクティブ・ラーニングは会場から質問に答える。指導法は、教材を元に語ってもらう。指導案の児童観には時間を確保し、90分のシンポジウムを終了した。