すじ道を立てて話そう その1
海 東 貴 利
「しりょうから分かったことを発表しよう」(光村3年下)は、「話す聞く」単元として設定されている。教材は、「人気のあるスポーツ」を調べた結果をグラフにまとめた資料をもとに、発表メモを作成しながら、分かりやすく発表するにはどのようにすればいいかというもの。 この教材を使い、子どもたちの発表力を高めるにはどうしたらよいかについて考え、まずは学習の全体計画を立てた。特に、話すこと・聞くことの力を育てるための適切な言語活動、また、聞く活動を意識した活動を重点に取組んだ。 <目標> ○分かったこと、考えたことについて筋道を立てて、丁寧な言葉を用いるなど、適切な言葉遣いで話すことができる。【話すこと・聞くこと(1)イ】 ○相手を見て、大事な言葉や部分を強調したり、間の取り方などに注意したりして話すことができる。【話すこと・聞くこと(1)ウ】 <学習の流れ> 1 発表の相手や方法を明らかにして、学習の見通しを持つ。 2 教材文モデル(南さんの発表)を聞き、分かりやすい発表の仕方を考える。 3 2つの資料を比べて、分かったことや考えたことをまとめる。 4 自分の考えが伝わるように発表メモを作る。 5 筋道を立てて分かったことや考えたことを発表する。 第1時では、まず、教材にある資料を見て、大まかな内容を読み取らせた。ノートに分かったことを書き出した後、その資料を使ってどんな発表ができるかを考えさせた。そして、友だちに発表することにも挑戦させた。 児童の発表(1) 上のグラフは、スポーツをするのが好きな人のグラフで、下のグラフはするのが好き な人のグラフです。予想していた通り、発表は気づいたことの羅列になったが、学習の出発点となる活動になったと言える。教材の「南さんの発表」を聞く前に、この活動をしたことにより、自分の発表内容と比較して聞いたり、友だちの発表の不十分なところを見つけたりすることができた。さらに、どうすれば分かりやすく発表できるのかという学習の目的意識を持つことができた。このあと、「南さんの発表」を聞き、分かりやすいところや工夫しているところを考える学習に入った。 (高島市立マキノ南小)
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