▼平成27年度板の教科書に「言葉の準備運動」と見開き2ページの教材が設けられた。2年生は「じゅんばんにならぼう」であり、4年は「ばらばら言葉を聞きとろう」、6年は「つないで、つないで、一つのお話」となっている。

▼目新しいのものではない。今まででも学級会やお楽しみ会で行っていた言葉のゲームの類いである。2年の教科書では「みんでいろいろなじゅんばんにならびましょう。正しくならぶことができるでしょうか。」という文。具体的には、「先生の前に、誕生日がが早い人から順番に並びましょう。」という指示がある。6年は、「五、六人のグループで輪になり、一文ずつ順になってお話を作りましょう。」という指示から始まっている。いずれも、学級づくりの段階で楽しんでいたゲームである。

▼「言葉の準備運動」の教材に魅力を感じたのは、ゲームとして親しんでいた活動を国語科の授業に位置づけ、適切な表現の仕方に導こうとしていることである。ゲームのように見える。が、「何月生まれですか。わたは三月生まれです。」「私がおしまいの文を作ります。いいですか。」など、場や状況を判断して言葉を交わすこと等のコミュニケーションの基礎への心がまえ持たせるための活動に生かせる。まさに、国語生活を豊かにする言葉の準備運動である。(吉永幸司)