言葉を豊かに 〜秋の一日〜
高 野 靖 人

 光村の2年生の教科書には、「きせつのことば」と題した2ページ構成の言葉学習が、四季に応じて配置されている。
 それぞれ、その季節につながる詩、絵、言葉が表示され、その季節をイメージしたり、その季節についての知識や思い出を交流する学習などが示されている。

 既に、「春」と「夏」は、終わっている。
 「春」は、最初ということで、「ふきのとう」など教科書に書かれている言葉をイメージ化させ、交流した。
 「夏」では、教科書で示された15の言葉をイメージ化することに加えて、夏を感じる他の言葉を発表させ、黒板いっぱいに書き上げた。そして、それを使って俳句風創作(五・七・五作品)をした。

 さて、今回の「秋」では、教科書に書かれた19の言葉をイメージ化し交流した後、ペア学習で、秋を感じる他の言葉を見つける学習をした。教科書に書かれた言葉にも、例えば「くり」に関連して「いがぐり」「くりごはん」と2つ違う視点で書かれている。これもヒントに考えさせた。
 重ならないように、教科書の言葉を書いたワークシートを用意したのだが、ペア学習で相談できたのがよかったのか、意欲的に言葉を見つける子どもが多かった。ちなみに、さきほどの「くり」関係では、「やきぐり」「あまぐり」「くりきんとん」「くりのモンブラン」「くりのムース」「くりひろい」「くりの木」「くりだいふく」が見つけられた。
 多いペアでは、60以上の言葉をワークシートに書くことができた。9月に終わったせいか、「運動会」を書く子どもはいなかったのだが、最近流行の「ハロウィン」を書く子どもが多く、驚いた。授業の後半で、発表・交流をし、「秋」の雰囲気を共有した。

 そして、「夏」と同じように、俳句風創作(五・七・五作品)を行った。
 2回目なので、スムーズに言葉を選ぶことができる子どもが多くなってきた。
◎ ひるごはん くりきんとんが  おいしいな
◎ どんぐりが いっぱいおちてる ぼうしごと
◎ すず虫が はねをひろげて ないていた
◎ エリンギよ バターソテーは おいしいな

 学級通信に学習の様子を紹介し、俳句も掲載して、学習を終える。語彙を豊かにする取り組みは、継続中である。
(大津市立仰木の里東小)